海外FXで使えるハイレバスキャルピング手法とは?勝てない人の特徴は?
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海外FXではハイレバレッジを効かせたスキャルピングが人気です。
その主な理由は、数百倍ものレバレッジを効かせられることでしょう。国内FXで利用できるレバレッジは最大25倍ですので、海外FXでは理論上、国内FXに対して10〜20倍もの利益を得ることも可能となります。
ただし適切な手法を用いなければ、損失が積み上がってしまうでしょう。そこで本記事では、スキャルピング手法の基本や、主要なインジケーターの活用例を解説します。
海外FXのハイレバスキャルピング手法とは?
ハイレバスキャルピングとは、高いレバレッジをかけたスキャルピング手法を指します。海外FXにおける人気手法の一つとなっています。
そもそもスキャルピングとは、数秒~数分の超短期的な売買を繰り返し、利益を積み上げていく手法です。主に1分足や5分足を使用し、1回のトレードで数pips~数十pipsの利益を取っていきます。
スキャルピングでは利益幅が狭くなるため、まとまった利益を1度に得るには、大きめのロットで取引する必要があります。そこで海外FX特有のハイレバレッジが役立ちます。高いレバレッジが使えることで、大きなロットを保有しやすくなり、証拠金維持率を保ちやすくなるのです。
このほか、スキャルピングを許容しているFX業者が多いこと、スリッページが起こりづらいことも海外FXでスキャルピングをする理由になるかもしれません。
比較項目 | 海外FX | 国内FX |
最大レバレッジ | 数百~1,000倍 | 25倍 |
スキャルピング | 多くは許容 | 多くは禁止 |
スリッページ | 少ない | 普通 |
スプレッド |
広め
変動制
|
狭い
固定制
|
比較項目 | 海外FX | 国内FX |
最大レバレッジ | 数百~1,000倍 | 25倍 |
スキャルピング | 多くは許容 | 多くは禁止 |
スリッページ | 少ない | 普通 |
スプレッド |
広め
変動制
|
狭い
固定制
|
海外FXのスプレッドは、国内FXに対して広くなっています。海外FXで採用される取引方式では、取引の透明性を高められる反面、基本的にスプレッドを広げることになるためです。しかし、スプレッドを抑えやすい口座タイプは海外FXでも利用できます。そうした口座を選ぶのが良いでしょう。
FXのスキャルピング手法の基本
続いてスキャルピングの基礎として、以下の3点について説明していきます。
上記のような点は、ハイレバスキャルピングを行う際も重要となります。
1分足を使うトレーダーが多数派
スキャルピング手法において、1分足と5分足のどちらを選ぶかは、取引スタイルやリスク許容度に依存します。しかし、より使われることが多いのは1分足でしょう。
1分足では、他の時間足よりも乱高下が起こりやすくなります。これによりエントリーチャンスが増え、速いペースで利益を上げていける可能性があります。また、経済指標発表時などの急激な変動を狙う際は、短いスパンの価格変動を追える1分足のほうが有効になる可能性があります。
ただし1分足では、「だまし」に代表される不規則な価格変動が増えます。その中で、エントリーと決済のポイントを素早く見極めなければいけません。これができなければ、速いペースで損失を増やしていくことになるため、注意が必要です。
1分足だけを見ていると、全体像を見失う恐れがあります。したがって、より長期の時間足を活用する必要があります。また、瞬時の判断ができるように、トレードルールをあらかじめ細かく決めておくことも大切です。
方向感の把握には5分足が適する
スキャルピングのエントリーには主に1分足が利用されますが、市場の方向感や全体像の把握には5分足がよく使われます。
この理由は、5分足では価格変動のノイズが減り、テクニカル分析が効きやすくなることにあります。トレンドラインやサポート・レジスタンスを特定しやすくなり、より長期的なトレンドが捉えやすくなるのです。
5分足に移動平均線などを適用することでも、市場のトレンドが確認しやすくなるでしょう。
大局を見るために日足も使われる
スキャルピング手法では主に1分足や5分足でトレードを行いますが、さらに大きな枠組みでの方向感を見る目的で、日足なども使われます。
自動売買や実需のフローなどにより、相場は予測不能な動きをします。その影響を受けやすい短期足のみを見ていた場合、大局を見失い、大きな損失を被る恐れがあります。そこで、日足などの長期的な時間軸で方向感を確認することも重要です。
また日足レベルのサポート・レジスタンスは、より短い時間足のチャートでも強く意識されます。それらのポイントを把握しておけば、スキャルピングを有利に進められる可能性が高まります。
海外FXでハイレバスキャルピングを行うメリット
海外FXでハイレバスキャルピングを行うメリットには、以下のようなものがあります。
少額からでも大きなロットで取引できる
海外FXでハイレバスキャルピングをする主なメリットは、小口資金からでも大きなロットで取引できることでしょう。
海外FXで利用できるレバレッジは、最大で数百〜1,000倍です。国内FXでは最大25倍ですので、海外FXでは、国内FXの数十倍ものロットで取引できることになります。
高いレバレッジをかけることができれば、まずは少額で試してみたい人や、資金に不安がある人でもスキャルピングが行えます。そして細かな価格変動からでも、一定の利益獲得を狙うことができます。
スリッページや約定拒否が起こりづらい
多くの海外FX業者は、スリッページや約定拒否が起こりづらい取引方式を採用しています。
スリッページとは、注文時の価格と約定した価格の差額を指します。価格が不利な方向にズレると、その分だけトレーダーにとっては不利になります。有利な方向にズレれば得することになりますが、不確実な要素であるスリッページは発生しないに越したことはありません。
また約定拒否とは、発注時の価格での約定をFX業者に断られることです。エントリーチャンスや決済タイミングを逃すことにつながるため、約定拒否はトレーダーにとって不利な要素です。
多くの海外FX業者はNDD方式を採用しており、これによりスリッページや約定拒否が起こりづらくなっています。これはスキャルピングを行うトレーダーにとっては、大きなメリットでしょう。
借金を負うリスクがなく安心
基本的に海外FXでは、入金した金額以上の損失が出ません。つまり、借金を負うリスクがありません。
なぜなら、大半の海外FX業者がトレーダーの借金を補填してくれるからです。より具体的には、相場の急騰・急落で強制ロスカットが発動せず、口座残高がマイナスとなったとき、多くの海外FX業者はマイナス残高分を代わりに負担してくれます。
この仕組みはゼロカットシステムと呼ばれる、国内FXにはない制度です。ロスカットが発動しないような事態はめったに起こりませんが、万が一の事態でも、海外FXでは入金した以上の損失は出ないため、安心して取引することができます。
海外FXでハイレバスキャルピングをするデメリット
海外FXでハイレバスキャルピングをすることには、以下のようなデメリットもあります。
メンタル的な負担が大きい
スキャルピングでは、1日で数十〜数百回もの売買を行います。すなわち、チャート画面を見ながら、エントリー・決済のポイントを素早く見極め、注文を出すというオペレーションを何度も繰り返すことになります。
これを実行するには高い集中状態を保つ必要があり、精神的な負担が大きくなります。もちろん魅力もある手法ですが、誰とでも相性が良いわけではありません。「一時期スキャルピングをしていたが辞めた」という話を聞いたことがある人も少なくないでしょう。
負けたときの損失が大きい
ハイレバスキャルピングでは高いリターンが注目されがちですが、負けたときの損失も大きくなります。
例として、レバレッジ500倍でドル円(1ドル = 150円)を取引するとします。このとき、200ドル(3万円)あれば、1ロット(10万通貨)の取引が可能となります。
上記の条件で取引したなら、相場が3pips動いたときの損益は、資金の1/10である3,000円です。仮に損切りができずに、相場が10pips逆行したとしたら、資金の1/3である1万円が損失となります。わずか数十秒〜数分で、資産の1/10や1/3を失う可能性があるのです。
シビアなエントリーが求められる
ハイレバスキャルピングでは、数pipsの誤判断が命取りになります。したがって、通常のスキャルピングよりもシビアなエントリーが求められます。
メインで確認するのは短期足チャートであり、そこにはノイズとなる値動きも現れます。そうした中で余計なエントリーを減らすためには、技術を磨かなければいけません。
また短期足チャートにとらわれ、経済指標の発表などのイベントを頭に入れていないと、急騰・急落の餌食になる恐れもあります。
海外FXのハイレバスキャルピングが向いている人の特徴
先述の通り、海外FXでのハイレバスキャルピングで利益を上げるには、トレーダーと手法の相性も重要となります。ここで相性が良い人の特徴を解説します。
テクニカル分析が好き
海外FXのハイレバスキャルピング手法が向いている人の特徴として、ファンダメンタルズ分析よりテクニカル分析が好きという点が挙げられます。
ファンダメンタルズ分析とは、通貨発行国のGDPや経済成長率、世界情勢などを基として、相場の先行きを考える手法です。数ヶ月間など、中長期的なスパンでの値動きを考える上で特に重要になります。
一方のテクニカル分析は、過去の値動きを基として市場を分析する手法です。この手法は、短期的な値動きを考える際にも、より長いスパンでの値動きを考える際にもよく用いられます。
スキャルピングは超短期取引ですので、テクニカル分析を用いることが多くなります。したがって、市場データを視覚的に分析し、パターンやトレンドを識別するのが好きな人に向いています。
リスク管理能力に長けていて「瞬発力」がある
ハイレバスキャルピングを行うにあたっては、ハイリスクであるとの認識を忘れずに取引ができる、リスク管理能力に長けた人が向いています。また「瞬発力」も必要です。短期トレードであるスキャルピングでは、瞬時に判断すべき場面が多くなるためです。
ハイレバスキャルピングに興味があるなら、リスク管理能力や瞬発力を鍛えるために、デモトレードや検証ソフトで練習してみるのも良いでしょう。人によっては、低い実効レバレッジでのスキャルピングを、リアル口座で試してみるほうが良いかもしれません。
実効レバレッジとは、保有しているポジションサイズが、取引資金(証拠金)に対して何倍なのかを表す数値です。FX業者のマイページなどで設定するレバレッジとは異なります。低めの水準(3倍以内など)に設定することで、強制ロスカットに遭いづらくなります。
テクニカル指標を使うことが一般的
スキャルピングトレードには多種多様なルールがありますが、その多くはテクニカル指標も参考にしています。よく用いられるテクニカル指標には、ボリンジャーバンドやストキャスティクスなどがあります。
テクニカル指標を使用するメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
- 数値を基にしているため、再現性が高い
- 感情的なトレードを避けやすい
- 不用意なエントリーを減らせる
テクニカル指標を取り入れることで、値動きに基づいた客観的なアプローチができるようになるのです。
ボリンジャーバンドを活用したスキャルピング手法
ボリンジャーバンドは、中心の単純移動平均線と上下のバンドで構成されるインジケーターです。上下のバンドの幅は、移動平均線からどの程度価格が散らばるかを示した範囲であり、+1σ〜-1σ(±1σ)、+2σ〜-2σ(±2σ)、+3σ〜-3σ(±3σ)などと表記されます。
さまざまな使い方ができるインジケーターであり、広く利用されています。例えば、価格がバンド内に収まることやローソク足がバンドを抜けることをシグナルとして利用できます。
ボリンジャーバンドの一般的な設定期間は20です。1分足や5分足を多用するスキャルピングでは、9や10のほうが細かい値動きを反映させられますが、その設定ではだましも多くなるため注意が必要です。
活用方法の例
統計学上、バンド幅内に価格が収まる確率は、+2σ〜-2σなら約95%となっています。この確率に基づくと、価格が+2σ〜-2σを抜けているとしたら、それは異常値であり、後に修正される可能性が高いと考えることができます。
今回紹介するのは、上記の考えを利用した逆張りの手法です。つまり、価格が+2σを上抜いた際にショートポジションを保有し、-2σを下抜けた場合にはロングポジションを保有することになります。
本来ボリンジャーバンドは、トレンドの強弱を推し量るものであって、逆張りのインジケーターではありません。今回紹介した逆張り手法は、ボリンジャーバンド本来の使い方ではない点に留意して下さい。
逆張り手法では、トレンドに巻き込まれる恐れがあります。そこで、レンジ相場となるバンド幅縮小時のみに取引をする、トレンド発生の可能性のあるバンド幅拡大時やバンドウォーク時には取引しない、といった工夫ができるでしょう。
利確と損切りのアイデア
利確と損切りのアイデアについても記載します。
例として、以下の画像の相場があったとします。この状況においては、+2σラインを上抜けする「①」で売り注文を出すことができます。この際の損切りラインとしては、エントリー価格より数pips高い位置に設定できるでしょう。
そして利確は、-1σを下抜けが確認できる「②」で行えます。-2σの下抜けではなく、-1σの下抜けとしたのは、すんなりと-2σを下抜けしない状況も考えられるためです。+2σでショートしたなら-1σで利確、-2σでロングしたなら+1σで利確とすると、より勝率を高められるでしょう。
上位足の利用なども検討しよう
ただし、1分足のボリンジャーバンドを妄信することはややリスキーです。
そこで上位足も参考にして、エントリータイミングを限定するといった工夫が重要になります。例えば、1時間足で下落トレンドが発生しており、下方向にバンドウォーク中という条件を、1分足での売りエントリーの条件に付け足すことができます。
上記のような方法であれば、短期足では逆張りですが、上位足のトレンドに対して戻り売り・押し目買いをする形になるため、優位性が上がります。
ストキャスティクスを活用したスキャルピング手法
ストキャスティクスは、通貨が売られ過ぎているか、あるいは買われ過ぎているかを分析するのに役立ちます。売られ過ぎの状態では反転上昇が近いと期待でき、買われ過ぎの状態では反転下落が近いと期待できます。
以下の図にあるように、2種類のライン(%Kと%D)によって構成されており、ラインが20.00%の水準に達すると売られ過ぎ、80.00%の水準に達すると買われ過ぎとする見方が主流です。
売られ過ぎ水準で%Kが%Dを上抜けしたり、買われ過ぎ水準で%Kが%Dを下抜けしたりすると、それをシグナルとして逆張りを検討することができます。
活用方法の例
先述の通り、%Dが20.00%以下のエリアにある場合は売られ過ぎの状態であり、相場の逆行を期待することができます。この状態からさらに、%Kが%Dを上抜けたなら、買いエントリーをすることができます。
また、%Dが80.00%以上のエリアにある場合は買われ過ぎの状態です。この状態から%Kが%Dを下抜けたタイミングを、売り時であると考えることができます。
利確と損切りのアイデア
損切りについては、直近の高安値から数pips離れた位置に設定することができます。売られ過ぎ水準から買いエントリーをしたなら、直近安値を3pips下回る位置に逆指値注文を入れるなどします。
利確については、裁量での判断として良いでしょう。スキャルピングでは短期で決済をします。したがって指値を入れておくよりも、あらかじめ決めておいた値幅分だけ利益が伸びた際に決済するほうが、実践的である可能性があります。
ストキャスティクスは比較的頻繁に上下します。そのため、ストキャスティクスのみに頼るトレードでは勝率が安定しづらいでしょう。サポート・レジスタンスレベルなど、他の指標と兼用して精度を高める必要があります。
資金管理とメンタル管理の重要性
ハイレバスキャルピングでは1回のトレードで、ある程度まとまった額の損益が出ます。また、そのような環境下で売買を繰り返すことになるため、資金管理やメンタル管理にも意識を向けましょう。
スキャルピングにおける資金管理
スキャルピングは、超短期間で多くのトレードを行うスタイルです。したがって、取引戦略が上手く機能しなければ、小さな損失が積み重なっていくことになります。
ハイレバスキャルピングであれば、より速いペースで損失が膨らんでいくことになります。そのため、適切な資金管理はよりいっそう重要です。
資金管理の一要素として、勝率の高さが挙げられます。自身で数百~数千の試行を重ね、勝率が高く、累計の損益がプラスとなる手法であれば、許容損失内に抑えやすくなります。
また、リスクリワード比率を追加で考慮しても良いかもしれません。指値・逆指値オーダーを利用するなどして、損失を制限しトレードコントロールを強化することにより、リスクを抑えることができると考えられます。
ギャンブルにならないためのトレード心理
スキャルピングでは集中力を高めた状態で、高速トレードを行う必要があります。そのため、心理的なプレッシャーが高まりがちです。
そこで、冷静さを保つ工夫が重要になります。工夫の一例として、以下のようなものが挙げられます。
- トレードの振り返り日記をつける
- トレードルールを紙に書き、机に貼っておく
- 5連敗したら、その日はトレードを離れる
もし、上記のような工夫をしても感情的なトレードになってしまうなら、リスクに晒している資金が大き過ぎるのかもしれません。
トレードで連敗することはほぼ必ずありますし、特に始めのうちは思うようにいかない場面も多くなります。そのため、ある程度負けることを想定しておき、失ったとしても気にならない金額で取引することも重要です。
なお、失っても気にならない金額は、その人の資産額や性格によって大きく異なります。余剰資金内とすることは前提として、その上で、自分自身にとっていくらであれば気にならない金額かを考えて下さい。
ハイレバスキャルピング手法を取り入れよう
海外FXのハイレバスキャルピング手法は、短時間で大きな利益を狙える手法です。
ただしその反面、勝率やリスクリワード比率を強く意識しないと、大きな損失を抱える恐れもあるため、注意が必要です。しかし、ボリンジャーバンドやストキャスティクスなどのインジケーターを活用するなどし、適切なルールでトレードができれば、負けを減らし勝ちやすくなります。
FXはギャンブルではなく、決めたルールに基づき一貫性を持って行うものです。まずは負けを減らすことに重点を置きながら、デモトレードや少額のリアルトレードを試してみるのが良いでしょう。
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