海外FXのミラートレードは儲かる?違法性や注意点も解説
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ミラートレードやコピートレードを使うと、成績優秀なトレーダーと同じような戦略で取引ができます。時間がなくても取引経験が浅くても、利益を上げられる可能性があります。
また、独自のミラートレードサービスを提供する海外FX業者も存在します。そのようなサービスであれば、比較的簡単に使い始めることが可能です。
ただし利用する前に、コピー対象のトレーダーの選び方や、資金を失うリスクがある点など、理解しておきたいポイントがあります。本記事では、ミラートレードの特徴や利益を出す上でのポイントについて解説します。
FXのミラートレードとは?
FXのミラートレードとは、一般的なユーザーが経験豊富なトレーダーの取引をコピーし、利益を得られるようにするサービスです。経験豊富なトレーダーの取引内容をほぼリアルタイムでコピーし、ユーザー自身の口座に反映させることができます。
コピーする側としては他のトレーダーの取引を真似ることになります。そのため勝っているトレーダーの取引をコピーできれば、基本的に勝つことができます。
コピーすることで勝ったユーザーは、利益の一部をコピー先に払うことになっています。そのため、コピーされる側にもメリットのある仕組みとなっています。
なお上記のようなサービスは、コピートレードと呼ばれることもあります。FX業者によって細かな違いはあるものの、ミラートレードとコピートレードはほぼ同じ意味で使用されることが多く、大きな違いはないと考えて良いでしょう。
また上記のようなサービスが、ソーシャルトレードとして提供されることもあります。ソーシャルトレードは、取引のコピーだけではなく、情報共有などによる交流にも焦点を当てた概念です。しかしミラートレードとソーシャルトレードは、機能や目的という点で似通っており、同義として使用されることも少なくありません。
ミラートレードは違法?
ミラートレード自体は決して違法ではありません。ただし、これは海外FX業者でミラートレードを行う場合です。国内のFX業者を利用してミラートレードを行う場合、その国内業者が金融庁へ登録し認可を受けている必要があります。
なお、海外FX業者については金融庁の規制対象外となるため、万が一トラブルがあっても、金融庁に頼ることはできません。高い評価を得ている海外FX業者はもちろん存在しますが、一部で不適切なサービスを行う業者もあります。不安がある場合は、保有ライセンスなどをチェックしてみて下さい。
ミラートレードと自動売買システムの違い
ミラートレードとEAのような自動売買システムは、異なるサービスです。利用することで自動で取引できる点は、どちらにも共通しています。しかし、取引戦略がどのように決まるかなどが異なります。
ミラートレードでの取引戦略は、コピー先のトレーダーの判断に依存します。一方でEAは、プログラムされた通りの売買を行います。
EAとは、MT4/MT5上で利用できる自動売買プログラムのことです。機械的なトレードとなるため、感情に左右されることなくルールに沿った取引ができます。一方、相場の急変動に対応できないなどのデメリットもあります。
そのほか、ミラートレードとEAには下記のような違いもあります。
比較項目 | ミラートレード | EA |
使いやすさ | 簡単 | 少しだけ複雑 |
使う口座 | 専用口座 | 通常の取引口座 |
レバレッジ | 制限されやすい | 制限されない |
費用 |
取引コスト
成功報酬
|
取引コスト
EAの購入費用
VPSの利用料
|
裁量の要素 |
コピー先選び
コピー方針選び
ロット数の調整
開始と停止
|
EA選び
EAの細かな設定
バックテスト
開始と停止
|
比較項目 | ミラートレード | EA |
使いやすさ | 簡単 | 少しだけ複雑 |
使う口座 | 専用口座 | 通常の取引口座 |
レバレッジ | 制限されやすい | 制限されない |
費用 |
取引コスト
成功報酬
|
取引コスト
EAの購入費用
VPSの利用料
|
裁量の要素 |
コピー先選び
コピー方針選び
ロット数の調整
開始と停止
|
EA選び
EAの細かな設定
バックテスト
開始と停止
|
*1一般的なサービス内容の比較です。全てのサービスが表の内容に当てはまるわけではありません。
細かな違いはありますが、利用しやすいのはミラートレードのほうでしょう。口座を開設し、フォローするトレーダーを決めれば、すぐに開始できるケースがほとんどです。また、コピー先のトレーダーが適切な判断をする限りは、しばらく勝ち続けられる可能性があります。
一方でEAは、使いたいものを見つけるのにやや手間がかかります。また設定には慣れも必要となるため、ミラートレードを使うよりは複雑です。しかし適切に運用ができれば、どんな人でもルール通りの取引が可能となり、利益を上げられる可能性があります。
各社が提供するミラートレード
ミラートレード(コピートレード)の内容は、サービス提供元によって異なっています。
以下は、大手FX業者が提供するミラートレードサービスの比較です。入金額や手数料、最大レバレッジなどの条件がまちまちだと分かります。
FX業者 | 初回入金額 | 手数料 | 最大レバレッジ |
海外A社 | 500ドル | 0~50% | 200倍 |
海外B社 | 100ドル | 10~30% | 500倍 |
国内C社 | 指定なし | 無料 | 25倍 |
FX業者 | 初回入金額 | 手数料 | 最大レバレッジ |
海外A社 | 500ドル | 0~50% | 200倍 |
海外B社 | 100ドル | 10~30% | 500倍 |
国内C社 | 指定なし | 無料 | 25倍 |
より細かく見ると、海外A社と海外B社では手数料に幅があることに気づきます。コピーされる側のトレーダーが、ブローカーが設定した範囲内で自由に決められるためです。このような仕様により、同じミラートレードサービスであっても、コピー先のトレーダーによって手数料が異なるケースもあります。
また、口座の初回入金額とは別に、コピーする際の最低投資額が設定されている場合もあります。ミラートレードといってもサービスによって異なる部分があるため、サービスごとの違いも意識するほうが良いでしょう。
FXのミラートレードのメリット
ミラートレード(コピートレード)のメリットについて解説します。
優れたトレーダーの手法をコピーできる
ミラートレードの一番の利点は、優れたトレーダーの手法をそのままコピーできることでしょう。
コピー対象となるのは、多くの場合、審査に合格したトレーダーです。ユーザーはそのような優れたトレーダーの戦略を利用して、利益を得ることができます。特にパフォーマンスが良いトレーダーをコピーできれば、何もしなくても利益を出せる可能性が高くなります。
またミラートレードを利用すれば、頻繁にチャートを確認したり、取引戦略で悩んだりする必要がなくなります。トレーダーをフォローすると、基本的にそのトレーダーのパフォーマンスを定期的にチェックし、コピーを続けるかどうかを決定するだけです。
このような点から、ミラートレードは楽をしてFXトレードをする方法ともいえるでしょう。
FXで安定して利益を出すには、相場分析や経済知識、資金管理などの広範な知識やスキルが求められます。そのため、長期的に利益を上げ続けることは容易ではありません。しかしミラートレードであれば、FX初心者でも利益を出せる可能性があります。
24時間放置状態でトレードできる
ミラートレードでは、コピー先のトレーダーの取引状況に応じて、自動的に取引が行われます。そのため利用開始後には、ある程度放置しておいてもトレードができます。
平日仕事をしている人の中には、なかなかトレードの時間を確保できず、悩んでいる人も少なくはないでしょう。
ミラートレードであればその悩みを解消することができます。トレードのチャンスをわざわざチャート上で探す必要もありません。普段の生活に支障をきたすことなく、FXのトレードをすることが可能になります。
難しい設定が不要
ミラートレードを行うにあたって、必要となる手続きは簡単なものです。通常の口座開設時と同じように個人情報や書類の提出を行い、フォローするトレーダーを決めれば、そのまま利用を始められます。
EAのような自動売買システムを使うことでも、自動的なトレードができます。しかしEAを利用するには、効果検証のためのバックテストや以下のようなパラメータの設定、VPS(仮想専用サーバー)の契約などが必要です。
ミラートレードであれば、基本的にフォローするトレーダーを選び、定期的にパフォーマンスをチェックするだけで問題ありません。フォロー先のトレーダーを選ぶ際、迷ってしまう可能性はあるものの、各トレーダーの実績は公開されており、バックテストなどは不要となっています。
したがって、ミラートレードのほうが利用する難易度が低いといえます。
FXのミラートレードのデメリット
ミラートレード(コピートレード)にはたくさんのメリットがあります。しかしデメリットもあります。
大きく負けて資金を失うことがある
相場の暴騰・暴落によって、それまで勝っていたトレーダーが大きく負けることは珍しくありません。それにより、コピーしている自分自身も大きく資金を失う可能性があります。
フォローしているトレーダーがずっと勝ち続ける保証はないため、資金を失わないように定期的にトレーダーのパフォーマンスをチェックする必要があります。
ミラートレードでは、頻繁にチャートを開く必要はありません。また、ある程度は放置していても問題ありません。しかし何週間、何ヶ月と放置していると、思わぬ損失を被る恐れがあります。
手数料がかかる
ミラートレードでは、コピー先のトレーダーに自分の代わりにトレードをしてもらう形となっています。そのため、代わりに取引してくれたトレーダーに手数料を払う必要があります。
FX業者にもよりますが、手数料は成功報酬制であり、30%前後となっているケースが一般的です。
トレードで勝ったときの利益は、売買益の全額ではなく、そこから手数料分が差し引かれた分となります。この点は把握しておいて下さい。
トレードスキルが身につかない
ミラートレードでは他人がトレードを行うため、自ら相場を分析したり、トレード手法を検証したりする機会を失うことにつながります。フォローしているトレーダーのトレードを見ても、その手法を理解しないまま放置しているだけでは、トレードスキルが身につくことはないでしょう。
そのため、トレードスキルを習得したい場合、ミラートレードはおすすめできません。
サービスを扱う業者が少ない
過去と比較するとミラートレードを提供しているブローカーは増加しているものの、全ての海外FX業者がこのサービスを提供しているわけではありません。したがって、ミラートレードを行うために海外FXの口座開設をする場合、業者の選択肢が狭まります。
「ミラートレードを提供している」という点以外については、ある程度、条件面での妥協が求められるかもしれません。
ミラートレードでのトレーダーの選び方
ミラートレード(コピートレード)を実行するのであれば、やはり利益を出したいと考えるのが自然でしょう。そのためには、フォローするトレーダーの選び方が重要です。
ミラートレードを行っている業者は、下記のようなリストを公開しています。このようなリストを見ると、利回りのみに気を取られてしまいがちですが、それでは失敗してしまうことがあります。
ここでは、トレーダー選びの基準としたい以下の点について解説します。
トレード期間が長い
コピー対象のトレーダーの中には、1ヶ月などの短期間で高い利回りを達成している人もいます。しかし、その1ヶ月間はたまたま運が良かったという可能性があり、相場によっては大きなマイナスを出す恐れもあります。
できるだけ長い期間トレードをしているトレーダーを探しましょう。
成績が安定している
ミラートレードのサービスページでは、各トレーダーの毎月の成績もチェックできます。確認をしてみて、月ごとの損益の変動が大きい場合も注意が必要です。
例えば、ある月は+150%であったものの、次の月は-80%といったケースです。このケースでは、トータルではプラスとなっておりますが、フォローを始めた月にいきなり大きなマイナスとなることも考えられます。
トレーダー選びでは、ある程度成績が安定している人を選ぶことが重要でしょう。
必要なら損切りをしている
多くはありませんが、損切りをせずに、含み損のポジションを持ち続けるトレーダーがいます。そのようなトレーダーをフォローしてはいけません。
損切りをしていなければ、マイナスが発生しません。そのため、成績表では大きく利益を得ているように見えます。しかし実際は大きな含み損を抱えている場合があります。
トレードでの損切りは、経費といわれるぐらい重要です。損切りをしないトレーダーがいたら、疑う必要があるでしょう。
損切りとは、含み損を抱えているポジションを決済して損失を確定することです。損切りは損失を限定する目的で実施されます。ストップロスと呼ばれることもあります。
ドローダウンが小さめ
ドローダウンとは、運用資産がどの程度下落したのかを表した値です。100万円の資金が損失によって80万円まで減少した場合、ドローダウンは20%となります。
いくら利益が出ていてもドローダウンが大きい場合、負けたときに大きな損失を被る場合があります。どの程度までを許容するかはユーザーの資金力や性格によりますが、なるべくドローダウンが小さいのトレーダーを選ぶようにしましょう。
フォロワーが多い
フォロワー数もトレーダー選びの目安として活用できます。フォロワー数が多いトレーダーには、人気を集める理由があるはずです。
初めてミラートレードを利用する場合は、フォロワー数の多いトレーダーから詳細をチェックしていくと良いでしょう。
海外FXミラートレードの注意点
海外FXでミラートレード(コピートレード)をする際の注意点も確認しておきましょう。
詐欺目的のサービスもある
ミラートレードを謳った悪質なサービスも存在します。
ミラートレードには、資金を預けるだけで利益を得られる可能性があります。一部の悪質な業者が、そのような楽をして稼げるという側面を利用し、詐欺目的のサービスを提供しているのです。
「10日間で100万円の利益に!」「60日で経済的自由を手に入れよう」のような誇大広告や、偽のインフルエンサーによる煽りによって、投資をさせようとする例が多く見られます。そのような文句や宣伝を見かけたら、利用は避けるべきでしょう。
ミラートレードを行うなら、サービス提供元の信頼性は必ず確認して下さい。例えばサービス提供者が、金融ライセンスを保有している大手FX業者であれば、信頼性がある程度は高いと判断できるでしょう。
利益に対して税金がかかる
ミラートレードで得た利益にも、税金はかかります。
ミラートレードでは取引による利益の一部を、手数料として支払います。したがって、取引の利益から手数料を差し引いた残りが、ミラートレードによる利益となります。
通常のFXトレードもしている場合なら、通常のトレードで得た利益とミラートレードによる利益を合算し、そこから経費などを引くことになります。そして経費を差し引いた金額に税率がかけられるイメージです。
なお海外FXと国内FXでは、以下のように税金の取扱いが異なっています。
項目 | 海外FX | 国内FX |
税区分 | 雑所得 | |
課税方法 | 総合課税 | 申告分離課税 |
税率*1 | 15~55% | 一律20% |
項目 | 海外FX | 国内FX |
税区分 | 雑所得 | 雑所得 |
課税方法 | 総合課税 | 申告分離課税 |
税率*1 | 15~55% | 一律20% |
*1復興特別所得税(所得税額の2.1%)は、除いて記載しています。
確定申告が必要な場合は、その違いをしっかり把握して手続きを進めることが重要になっています。
こまめなチェックがポイント
ミラートレード(コピートレード)で大切なことは、フォローするトレーダーをこまめにチェックすることです。成績が良いトレーダーでも時間の経過とともに悪化することもあります。一旦フォローするトレーダーを決めたら、後はそのままで安心ということにはなりません。
定期的にチェックし、その都度フォローするトレーダーを変更するなど手間を惜しまないようにすることが利益を出す近道となるでしょう。
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