海外FXの最大ロットとは?業者ごとの条件を比較
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FXの最大ロットとは、一般的に1度に注文できる最大のロット数のことです。
海外FXでは、業者によって30〜1,000ロットと異なっており、大きな数量でトレードしたい場合は、最大ロットも業者選びの基準となるでしょう。
この記事では最大ロットの意味を解説した後に、主要な海外FX業者の最大ロットを比較します。また、保有している取引資金では何ロットまでの注文ができるかについても紹介します。
海外FXのロットに関する基礎知識
FXのロットとは、取引数量を表す単位です。
海外FXでFX銘柄をトレードする場合、一般的に1ロットあたりの取引数量は10万通貨(10万基軸通貨)です。ドル円を1ロット注文したなら、10万ドル分の注文をしたことになります。また、ドル円を0.01ロット注文したなら、1,000ドル分の注文をしたことになります。
通貨ペアを構成する通貨のうち、左側にある通貨を「基軸通貨」といいます。例えば、ドル円であれば米ドル、ユーロドルであればユーロが基軸通貨です。ちなみに、通貨ペアの右側にある通貨を「決済通貨」といいます。
海外FXでは1ロットあたり10万通貨が基本ですが、1ロットあたりの大きさは以下のような要素によって変わるので、状況ごとに確認しておくことが大切です。
- 取引する銘柄
- 利用する口座タイプ
例えば、ゴールド(XAU)では1ロットあたり100オンス、オイル銘柄では1ロットあたり100バレルとなっていることが一般的です。また、マイクロ口座と呼ばれる口座タイプでは、FX銘柄の1ロットが1,000通貨に設定されています。
なお、国内FXでFX銘柄をトレードする場合、基本的に1ロットあたり1万通貨となっています。国内FXの経験者が海外FXを始めるときは、1ロットの大きさが10倍であることを意識する必要があるでしょう。
海外FXの最大ロットとは?
最大ロットとは、1度に注文できる最大のロット数のことです。「1ポジションあたりの最大のロット数」と表現されることもあります。
FX業者が独自に設定している値で、FX銘柄の最大ロットが50ロット(500万通貨)の業者もあれば、200ロット(2,000万通貨)の業者もあります。
1注文あたりの最大ロットは、大きな注文をするトレーダーにとっては特に重要です。最大ロットが不十分な業者を使えば、不利になるケースがあるからです。例えば、希望したロット数を1度で注文できず、注文を2回に分ける必要がある場合、有利なタイミングを逃す可能性があります。
大きなロットを提供できるということは、多数のトレーダーからの注文を自社で相殺したり、提携先の金融機関とともにその注文を処理したりする仕組みが整っていることを示します。
業者は自社内での相殺処理や取引先の金融機関を通じてのカバー取引などでトレーダーの注文を処理しています。これらの処理能力の違いが、各業者が一度に処理できる最大ロットの違いにつながっています。
口座単位やアカウント単位の上限を意味することも
最大ロットという言葉は先述の通り、1度に注文できるロット数の上限を指していることが大半です。ただし稀に、口座単位の最大ロットやアカウント単位の最大ロットを意味することもあり、この言葉は3通りの意味を持つといえます。
- 1注文あたりの最大ロット
- 口座単位の最大ロット
- アカウント単位の最大ロット
口座単位の最大ロット、アカウント単位の最大ロットの意味について説明します。
口座単位の最大ロット
口座単位の最大ロットとは、1つの取引口座で保有できるポジション量の上限を指します。例えば、口座単位の最大ロットが100ロットであり、すでに90ロット分を保有している場合は、追加で保有できるポジション量が10ロットまでに制限されます。
アカウント単位の最大ロット
アカウント単位の最大ロットとは、アカウント全体で保有できるポジション量の上限を指します。ほとんどの海外FX業者では、1つのアカウントで複数の取引口座を持つことができますが、1つの口座でアカウント単位の最大ロット分のポジションを保有すると、他の口座で新たな注文を出せなくなります。
最大ポジション数との違いは?
海外FXでは、最大ポジション数という条件が設定されていることがあります。最大ロットと似ている言葉ですが、異なる意味を持っています。
最大ポジション数とは、1つの口座やアカウント内で保有できるポジション数の上限を意味します。
例えば最大ポジション数が10なら、ポジションを10個まで保有できるという意味になります。1つのポジションならば1個とカウントする点がポイントで、0.01ロットであろうと10ロットであろうと、1つのポジションならば1個です。
1注文あたりの最大ロットと最大ポジション数は、異なる尺度で取引量を規制しています。両方ともを採用している海外FX業者がほとんどなので、大きな数量の取引をする場合は両方の値を確認しておく必要があるでしょう。
実際に注文できるロット数は、口座残高や利用できるレバレッジによって異なります。海外FXでは最大ロット数が数十から数百ロットに設定されており、高いレバレッジを使うとしても、最大ロット数相当の取引を行うには相応の資金が必要です。
海外FX業者を最大ロットと最大ポジション数で比較
主要な10業者を最大ロットと最大ポジション数で比較します。なお、ここでは最大ロットという言葉を1度に注文できるロットの上限という意味で使います。また最大ポジション数は、1つの口座で保有できるロット数の上限という意味で用います。
海外FX業者 | 最大ロット数 | 最大ポジション数 |
AXIORY | 1,000 | 制限なし |
TradersTrus | 1,000 | 350 |
Exness | 200 | 制限なし |
FXGT | 100 | 200 |
Titan FX | 100 | 200 |
Three Trade | 80 | 200 |
HFM | 60 | 500 |
XMTrading | 50 | 200*2 |
BigBoss | 50 | 制限なし |
IS6FX | 30 | 30 |
FXON | 50 | 200 |
海外FX業者 | 最大ロット数 | 最大ポジション数 |
AXIORY | 1,000 | 制限なし |
TradersTrus | 1,000 | 350 |
Exness | 200 | 制限なし |
FXGT | 100 | 200 |
Titan FX | 100 | 200 |
Three Trade | 80 | 200 |
HFM | 60 | 500 |
XMTrading | 50 | 200*2 |
BigBoss | 50 | 制限なし |
IS6FX | 30 | 30 |
FXON | 50 | 200 |
*1スタンダード口座の最大ロット、最大ポジション数を記載しています。スタンダード口座は標準的な取引条件の口座タイプです。
*2XMTradingの最大ポジション数のみ、1アカウントあたりの最大ポジション数です。
最大ロットが大きい業者ほど最大ポジション数が多い傾向にあることが分かります。また、中には最大ポジション数に制限を設けていない業者があることも分かります。
大きなロットで取引をするなら、このような条件も踏まえて利用する業者を選ぶことになるでしょう。
大きな数量でトレードするにあたり、最大ロットや最大ポジション数以外にも重要になる条件があります。例えば、最大ロットが大きくても、希望に近い価格と数量で約定しなければ不利になるので、約定力の高さは大切でしょう。
なお、FXONでは平均99%超の高い約定率を実現しており、約定環境のさらなる向上に努めています。最大ロット数は50と、特別大きな数量ではございませんが、その範囲内では快適にお取引頂ける環境をご用意しております。
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口座残高に対する最大ロットの計算方法
業者が定める最大ロット分をそのまま注文できないことがあります。実際のトレードで注文できるロット数は、取引口座内の資金量や利用できるレバレッジによって変わるためです。
例えば以下のような条件の場合、最大で保有できるロット数は3.33ロットです。FX業者が定める最大ロットが数百ロットだとしても、3.33ロットを超える数量では注文できません。
レバレッジには大きく分けて、「ユーザーが口座に設定するレバレッジ」と「実効レバレッジ」があります。上の公式で利用するのは、ユーザーが口座に設定するレバレッジのほうです。
ユーザーが口座に設定するレバレッジとは、海外FX業者が定める最大レバレッジを限度として、ユーザーが自由に口座に設定できるものです。一方で実効レバレッジとは、実際に効いているレバレッジのことで、「保有中のポジションサイズ ÷ 純資産」で求めます。
参考までに、実際に保有できる最大ロットは以下のようにすると計算できます。1ロットのポジションを持つために最低限必要な証拠金(必要証拠金)を求めて、最大ロット数を求める公式に当てはめるという流れです。
先ほど記載した条件を当てはめると下図のようになり、3.33ロットという数字が求められます。
大きくリスクを取ったトレードを行う場合を除いて、口座残高に対する最大ロットで取引する場面は少ないでしょう。実際にロット数を設定する際は、自身の許容損失額や損切り幅に基づいて適切なロット数を設定してみて下さい。
海外FXでロットを大きくするときの注意点
海外FXでロットを大きくしていく際に注意したいことを紹介します。
条件を満たすとレバレッジに制限がかかる
ユーザーに過度な損失リスクを負わせないために、レバレッジ制限が設けられているケースがあります。
一般的にレバレッジ制限とは、条件を満たすと最大レバレッジが引き下げられる仕組みです。レバレッジ制限が発動する条件には、以下のようなものがあります。
- 有効証拠金額が一定以上である
- 取引ロット数が一定以上である
- 重要な経済イベントの前後やニュースの発表時
有効証拠金とは、証拠金残高に含み益と含み損、未実現スワップを反映させた金額のことです。
利用可能な最大レバレッジが下がると、ポジションを保有するために最低限用意すべき資金(必要証拠金)が増えます。これは、ポジションを維持するための負担が増大することを意味し、証拠金維持率の低下と、強制ロスカットが執行されるリスクの増加を引き起こします。
そのため、利用する業者がどのようなレバレッジ制限を設けているかを把握しておき、十分な証拠金を入金しておいたほうが安全です。また、レバレッジ制限が既存のポジションにも適用されるかどうかは、業者によって異なる場合があるので、この点も確認しておきましょう。
時間帯によって最大ロットが変わることがある
海外FX業者の中には、時間帯によって最大ロットを変えているところもあります。例えば、とある業者は、以下のように最大ロットを設定しています。
- 午後4時~翌午前5時59分:200ロット
- 午前6時~午後3時59分:20ロット
上記の設定によって、東京市場が開いている時間帯でも最大ロットが10分の1にまで制限されています。このような極端な制限をかける業者があることに注意して下さい。
取引の前に連絡が必要なことがある
一部の海外FX業者は、取引を行うロットが一定の数量を超える場合に、事前にサポートに連絡するよう呼びかけています。例えば、IS6FXでは10ロット以上の取引をする際は、事前の連絡が必要と説明されています。
許可を得ないまま注文をすると、ペナルティの対象になるかもしれません。そのため、ルールを理解しておき、必要に応じて適切に連絡をする必要があるでしょう。
大口取引に適した海外FX業者の選び方
将来的に数百万通貨という大きな数量でトレードすることを見越して、大口取引に適した海外FX業者の選び方を確認しておきましょう。
FX市場では、国内の一部FX業者が100万通貨を超える取引に大口用の特別なスプレッドを適用することがあります。この基準から、100万通貨を大口取引の目安と見なすことが可能です。しかし、FX業者間で共通の定義は存在しないようです。
最大ロットが十分に大きい
大きなロットでトレードしたい場合は、1注文あたりの最大ロットが十分なFX業者を選びましょう。注文したいロット数よりも最大ロットが小さい場合、ユーザーは注文を分割する必要があり、それによって不利になる恐れがあります。
例えば50ロットでトレードしたい人が、最大ロットが30ロットのFX業者を使うと、注文を複数回に分割する必要性が出てきます。成行注文を使うとした場合、注文が複数回に分かれていると2回目以降の注文タイミングが遅れ、有利な注文タイミングを逃す可能性があります。
したがって、最大ロットが十分に大きな業者を選ぶことは重要です。
約定力に不安がない
FX業者によっては、大量の注文が入ると約定までに時間がかかることがあります。この場合、スリッページが発生する可能性や、スリッページによる損失が大きくなる可能性が高まります。
スリッページとは、注文を出した価格と実際の約定価格との差異を指します。この差が大きいほど、損益に大きな影響を与えます。
大きいロットで取引する場合、わずかなスリッページが数万円や数十万円の損益につながる場合もあるでしょう。大きなロットで取引したい場合、特に約定力が高くスリッページが起こりにくいFX業者を選ぶことが重要といえます。
約定力が高いことが期待されるFX業者の特徴として、以下の点を挙げることができます。
- 約定スピードや約定率が具体的に公開されている
- 約定拒否がないと公言している
取引ロットが大きくなる場合は特に、上記のような点を意識して業者を選ぶと良いかもしれません。
過去に悪質な出金拒否をしていない
大きなロットで取引をする場合は、FX業者に預ける資金が大きくなります。仮に出金拒否などに遭うと大きな損害を受けるので、不当な出金拒否をするような業者は避けなければいけません。
SNSなどで話題に挙がる出金トラブルの中には、ユーザー側に非があるケースも少なくありませんが、悪質な出金拒否も実際に発生しています。
対策として、検索エンジンやX(旧Twitter)などで出金に関するトラブルを調べたり、レビューサイトを参考にしたりできるでしょう。
自身が想定する最大ロットを扱える業者を選ぼう
海外FXでは、1回の注文で取引できる最大ロットが業者によって異なっています。30ロット(300万通貨)から1,000ロット(1億通貨)と、業者による幅は小さくありません。
そのため、大きなロットで取引をする場合は、自身が想定している最大ロットを扱える業者を選ぶことが重要になります。さらに、ロット数を増やしていく過程で、スリッページや約定拒否の発生についても検証していくと、有利な業者を見つけていけるでしょう。
なお、FXONでは実績データとして、約定率やスリッページの割合などを公開していく方針です。データを公開することで取引の透明性を高め、公正な取引環境を提供します。高い約定能力と実績データの開示により、安心してお取引頂ける環境を整えております。
データ可視化によるクリアな取引環境
実績に基づく統計データの開示により、取引の透明性を確保します
実績データの開示により透明性を確保します
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