海外FXでスキャルピングに適した口座とは?選び方を徹底解説!
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日本国内のFX業者ではスキャルピングが禁止されているところが多いため、海外FX業者で制約を受けずにハイレバレッジを利用して大きな利益を得たいと考えている方も多いでしょう。
ただし、スキャルピングは取引回数が増えることから、利用するブローカーの取引条件に大きく影響を受けます。そのため、スプレッドや取引手数料、約定力などを比較して口座を選ぶ必要があります。
そこで本記事では、これからスキャルピングを始めたいと考えている方に向けて、最適な口座を選ぶためのポイントや注意点を解説します。
FXのスキャルピングトレードとは?
スキャルピングとは、FXトレードにおいて秒単位、分単位で複数回の取引を行い、小さな利益を積み重ねていく手法です。
トレードには大きく分けてスキャルピングトレード、デイトレード、スイングトレードの3種類のスタイルがあり、最も細かな取引と区分されているのがスキャルピングです。
トレードスタイル | 取引時間 | 利益目安 |
スキャルピング | 数秒~数時間 | 5~10pips |
デイトレード | 数時間~1日 | 10~100pips |
スイングトレード | 数日~数ヶ月 | 100pips~ |
トレードスタイル | 取引時間 | 利益目安 |
スキャルピング | 数秒~数時間 | 5~10pips |
デイトレード | 数時間~1日 | 10~100pips |
スイングトレード | 数日~数ヶ月 | 100pips~ |
使う時間足はトレーダーによってさまざまですが、主に1分から15分足を利用し、エントリーから決済まで数分~20分程度の短時間で行います。
スキャルピングのメリット・デメリット
スキャルピング最大のメリットは、他のトレードスタイルよりも高い利益を上げることができることです。スイングトレードであれば年利15%ほどの利益が出ればかなり優秀といえますが、スキャルピングでは1年で資金を数倍、リスクを高めれば数十倍にすることも可能です。
また、翌日へのポジション持ち越しなどが無いことにより、リスクが限定されることもメリットです。一方で、スキャルピングでは複雑な意思決定を即座にしなければならず、実際に利益が出せるようになるまでに多くの経験を要します。
また、損益の増減の激しさに対してメンタルコントロールが必要な点や、チャートに張り付く時間が長くなりがちな点もデメリットでしょう。
海外FXとスキャルピングは相性抜群
海外FXの特徴といえば、ハイレバレッジが使えることや、ゼロカットルールを採用していることが挙げられます。これらの特徴はスキャルピングと相性が良く、海外FXとスキャルピングの相性も良いといえます。
高いレバレッジをかけられると、少ない証拠金で大きな通貨量の取引を行えます。仮に思わぬ大損失を被ってしまっても、「ゼロカット」を採用している海外FX業者では、預け入れた証拠金以上の損失を負担する必要がありません。
なおゼロカットとは、ロスカットが間に合わず口座残高がマイナスになった際に、FX業者がマイナス分を負担し、口座残高を0に戻してくれるシステムのことです。
国内FXにおいては、スキャルピングを認めているブローカーが少なく、レバレッジも比較的低いため、スキャルピングとの相性が良いのは海外FXです。
そのほか、NDD方式により取引の透明性が高い点なども、海外FX業者を利用するメリットです。
国内FX業者のスキャルピング取引との違い
国内FX業者と海外FX業者では基本的な取引システムが異なるため、国内FX業者での取引に慣れている方は以下のような違いにご注意下さい。
項目 | 国内FX | 海外FX |
スプレッド | 狭め | 広め |
スプレッド変動 | なし | あり |
取引ツール | 各FX業者の独自ツール | MT4/MT5 |
最大レバレッジ | 25倍 | 500~1,000倍 |
スキャルピング | 多くの場合、禁止されている | 多くの場合、禁止ではない |
項目 | 国内FX | 海外FX |
スプレッド | 狭め | 広め |
スプレッド変動 | なし | あり |
取引ツール | 各業者の独自ツール | MT4/MT5 |
最大レバレッジ | 25倍 | 500~1,000倍 |
スキャルピング | 多くの場合禁止 | 多くの場合禁止ではない |
最大レバレッジやスキャルピングの可否に加え、国内FXと海外FXではスプレッドの性質や取引ツールも異なります。
国内FX業者では、スプレッドが「狭い・固定」が基本になっていますので、国内FXを主にしてきた方は「広い・変動」の海外FX業者のスプレッドに慣れる必要があるでしょう。また、国内FX業者では「ブローカー固有の取引ツール」が主流ですが、海外FX業者の取引ツールは基本的に「MetaTraderT4/MetaTrader5(MT4/MT5)」です。
国内FXでは取引ツールに統一性がなく、業者ごとに操作方法を覚えなくてはならないため手間がかかります。それに対して、海外FX業者の場合、そのほとんどがMT4/MT5を使用しているため、一度操作方法を身につけてしまえば取引ツールの操作方法に悩むことはありません。
スキャルピングに適した海外FXの口座の選び方
スキャルピングは、スイングトレードと比べてより多くの取引を行うため、利用するブローカーによって成績が左右されると言っても過言でありません。
そこで、スキャルピングに適した海外FXでの口座選びのポイントを見ていきましょう。
- 禁止していない海外FX業者を選ぶ
- 取引コストの低さを重視する
- ハイレバレッジを提供する業者を選ぶ
- 約定力の高いブローカー・口座を選ぶ
- ストップレベルが0のブローカーを選ぶ
- ブローカーごとの禁止事項を確認する
禁止していない海外FX業者を選ぶ
ほとんどの海外FX業者はスキャルピングを許可しているものの、禁止されている場合や特定の条件で取引が制限されている場合があります。例えば、スキャルピングは許可していても大きなロット数でのスキャルピングは禁止されているなどです。
スキャルピングする際はまず、スキャルピングを容認しているかどうかを確認する必要があるでしょう。スキャルピングできるかどうかは、多くの場合、公式ページの質問・ヘルプコーナーで確認できます。見つからない場合や細かく聞きたい場合は、サポートセンターに問い合わせると確実な回答を得られます。
なお、海外FX業者の中には危険性の高いブローカーも存在します。安全な海外FX業者の選び方については以下の記事をご参考ください。
取引コストの低さを重視する
短い利幅を狙うスキャルピングにおいて、最も重要といえるのがスプレッドと手数料の合計である「取引コスト」です。スキャルピングは短い利幅を狙い、沢山の取引を行うため、取引コストの比重が高くなります。
スプレッドや手数料はブローカーにより設定されている値や金額が異なります。下記は各海外FX業者が提供する低スプレッド口座のスプレッドと、取引コストを比較したものです。
業者間で取引コストが大きく変わることが分かります。
FX業者 | 平均スプレッド*1 | 取引コスト*2 |
A社 | 0.9pips | 900円 |
B社 | 1.0pips | 1,000円 |
C社 | 1.2pips | 1,200円 |
D社 | 1.7pips | 1,700円 |
*1取引手数料込みのスプレッドです。
*21ロットあたりの往復分の取引コストです。
FX業者 | 平均スプレッド*1 | 取引コスト*2 |
A社 | 0.9pips | 900円 |
B社 | 1.0pips | 1,000円 |
C社 | 1.2pips | 1,200円 |
D社 | 1.7pips | 1,700円 |
*1取引手数料込みのスプレッドです。
*21ロットあたりの往復分の取引コストです。
1取引あたりのコストでは、あまり大きな差がないかもしれません。しかし、スキャルピングで数十~数百回取引すれば、スプレッド0.1pipsほどの違いでも、取引コストが大きく変わるといえます。スキャルピングをする場合は、スプレッドを最重要視してブローカーを探すべきだといえるでしょう。
取引コストはスプレッドだけではありません。ロースプレッドタイプの口座では、取引手数料が設定されているケースが多く、その場合の取引コストは、スプレッドに取引手数料を加えた値です。公式ホームページに取引手数料を含まない平均pipsが掲載されているケースもあるため、一度自分で計算してみると良いでしょう。
スプレッドの狭いブローカーを選ぶには?
海外FX業者によってスプレッドを公開しているところもありますが、最小スプレッドや時間帯による変動値などは、実際に取引してみないと分からない部分があります。そういった数値は、スプレッドのデータをまとめているサイトやMT4/MT5のカスタムインジケーターを利用することで確認することができます。
例えば、指標発表を狙ってトレードするスタイルであれば、重要な指標発表時のボラティリティを遡って確認したり、朝スキャルピングの場合は、日本時間早朝のスプレッドを確認するなどです。
このように取引のタイミングごとにスプレッドを確認することで、より自分に適したブローカーを選ぶことができるでしょう。
ハイレバレッジを提供する業者を選ぶ
少額資金からスキャルピングで高い利益を上げるためには、より高いレバレッジを提供する業者を選ぶほうが有利に取引できます。ハイレバレッジのほうが大きな資金を動かすことができ、ハイロットで大きな利益を狙ったり、余剰資金でいくつもの通貨ペアを同時に持てたりするためです。
選択するレバレッジによって、取引に必要な証拠金(注文時に最低限必要な証拠金)と最大取引量は以下のように変動します。なお1ドル130円、保有するのはドル円のポジションとします。
レバレッジ | 必要証拠金*1 | 最大取引量(証拠金1万円時)*2 |
25倍 | 520,000円 | 0.019ロット(1,900通貨) |
500倍 | 16,000円 | 0.38ロット(38,000通貨) |
1,000倍 | 13,000円 | 0.77ロット(77,000通貨) |
2,000倍 | 6,500円 | 1.54ロット(154,000通貨) |
*11ロット(10万通貨)の取引を注文する際に必要な証拠金です。
*2およその最大取引量です。
レバレッジ | 必要証拠金*1 | 最大取引量(証拠金1万円時)*2 |
25倍 | 520,000円 | 0.019ロット(1,900通貨) |
500倍 | 16,000円 | 0.38ロット(38,000通貨) |
1,000倍 | 13,000円 | 0.77ロット(77,000通貨) |
2,000倍 | 6,500円 | 1.54ロット(154,000通貨) |
*11ロット(10万通貨)の取引を注文する際に必要な証拠金です。
*2およその最大取引量です。
このように、海外FX業者の500倍以上のレバレッジでは、少額資金から大きな取引量で注文できることが分かります。
約定力の高いブローカー・口座を選ぶ
スプレッドが非常に狭かったとしても、約定力が低ければ、想定通りの取引が行いにくく、利益を上げづらくなります。具体的には「約定拒否されて注文が成立しない」「注文時と約定時の価格にずれ(スリッページ)が生じる」といったことが起こり得ます。
そこで、以下の2つのポイントを抑えて約定力の高いブローカーを選択しましょう。
スリッページも約定拒否(リクオート)も約定力に関する用語ですが、それぞれ別物です。スリッページは約定しているが注文時と価格がズレている状態、約定拒否は注文が約定しなかった状態を指します。
ブローカーごとの約定力を確認
約定力は、銘柄やタイミングによる違い以外にも、海外FX業者の提供する環境によっても異なります。しかし、海外FX業者の約定力を決める主な要因は「ブローカーの技術」「サーバーの質」「提携しているリクイディティプロバイダの多さ」などがありますが、実際に確認するのは困難です。
そのため、約定力を調べる手段としては、「SNS等でユーザーの声を確認してみる」、「実際に取引してみる」といった方法がおすすめです。SNSで検索する場合は、ブローカー名に加えて「滑る、スリッページ」「リクオート、約定拒否」といった約定に関するワードで検索してみると良いでしょう。
取引では少額資金から始め、特にボラティリティの高まる時間帯に注文すると違いが分かりやすいです。
ECN方式の口座を選ぶ
海外FX業者には主に「STP方式」と「ECN方式」の2種類の取引方式があり、それぞれ約定の仕方が異なります。
「STP方式」はトレーダーの出した注文を一旦ブローカーで決済して(カバー取引)、インターバンク市場に流す方式です。一方、「ECN方式」は、トレーダーの注文をブローカーを介さず直接インターバンク市場に流して約定する方式です。
インターバンク市場とは、銀行間取引市場のことを指します。外国為替相場は大手銀行や証券会社などの金融機関が相互に取引を行うインターバンク市場を中心に形成されています。
ECN方式はSTP方式と比べてリクオートも少なく、スプレッドの狭さや手数料の安いものが多いという特徴があるため、スキャルピングする際にはECN方式の口座を選ぶと良いでしょう。
項目 | STP方式 | ECN方式 |
スリッページ | 狭い | 多少広い |
約定拒否(リクオート) | 多少あり | なし |
取引手数料 | なし | あり |
スプレッド | 広い | 狭い |
項目 | STP方式 | ECN方式 |
スリッページ | 狭い | 多少広い |
約定拒否(リクオート) | 多少あり | なし |
取引手数料 | なし | あり |
スプレッド | 広い | 狭い |
ストップレベルが0のブローカーを選ぶ
ストップレベルが0のブローカーを選ぶと、予約注文時に制限を受けないので、スキャルピングがしやすくなります。
ストップレベルとは、指値や逆指値を用いて予約注文をする際に、現在価格から決まった距離を空けなければならない値幅のことです。ドル円であれば、ストップレベルは1~2pipsほどに設定されていることが一般的です。
ブローカー側がストップレベルを広く設定すると、トレーダーは常に一定距離を置いて、注文を発注しなければなりません。短い値幅で決済したいときに注文できないと機会を逃す可能性があるため、ストップレベルによる自由度の高い予約注文ができるブローカーを選ぶことが重要になってきます。
ブローカーごとの禁止事項を確認
海外FX業者が定めている禁止事項はブローカーによって異なります。スキャルピングをする際に抵触する可能性があるので、禁止事項をあらかじめ確認しておきましょう。
- 窓開けを狙った取引
- ボーナスを悪用した取引
- 遅延やレートエラーを狙った取引
- 複数口座・複数業者をまたいだ両建て
- 経済指標発表前後のハイレバレッジ取引
- ブローカー間の価格差を利用して利益を得る裁定取引
スキャルピングで勝てないときに見直すべきポイント
スキャルピングで利益を上げるためにはどのようなことに注意すれば良いのでしょうか。勝てないときに見直したい以下のポイントを解説します。
再現性を意識
スキャルピングで利益を上げるためには、特定の手法で利益を上げ続ける「再現性」が大切です。即興で取引するのではなく、テクニカル分析や経験から優位性のあるパターンを自分の中で作っておき、それに沿って取引しましょう。
また、相場変動で感情が高まり判断が悪くなる可能性もあります。総合的な面で再現性の高いトレードを意識することで、効率良く利益を積み重ねられるようになります。
スキャルピングでも1時間足、日足で相場を分析するのが重要です。また、逆張りで勝てるトレーダーが多い点に注目してみると良いかもしれません。
リスクリワードと勝率を意識
取引した結果をトレード指標によって振り返り、取引内容を捉え直すことが大切です。その際、特に重要になるのは、「リスクリワード」と「勝率」です。
リスクリワードは、「勝ちトレードの平均利益÷負けトレードの平均損失」で求めることができ、トレードあたりにどれくらい利益が得られているかを知ることができます。また、エントリーの際にあらかじめ目標とするリワードとリスクを決めておくことで、一貫性のあるトレードがしやすくなります。
また、勝率は「勝ったトレードの回数÷全トレード数」で求められます。勝率が高ければ連敗が減り大きな損失が発生しにくいので、自分のトレードスタイルにどれくらいの勝率が必要か考えた上で、それを上回る勝率を目指しましょう。
なお、トレードを分析する際には、MT4/MT5のレポート機能によって一定期間の取引結果を抽出するのがおすすめです。
取引コストや約定力を見直す
検証やデモ口座で有効だった手法が上手くいかない場合、ブローカーの変更を検討してみても良いかもしれません。スキャルピングでは小さな取引コストの違いや約定のずれが取引に大きな影響を与えるため、条件面にこだわることは大切です。
また、トレードしていくうちに自分のスタイルが変わり、以前合っていたブローカーが合わなくなっているといった可能性も考えられます。そういう場合は、改めてブローカー選びのポイントをもとに、各ブローカーの取引コストや約定力を比較検討してみるのが良いでしょう。
スキャルピングに使う口座は総合的に見て選ぶ
スキャルピングは、ブローカーの設定する取引条件によって成績が左右されます。レバレッジだけでなくスプレッドや取引手数料、約定力などの条件を総合的に見て口座を選ぶ必要があるでしょう。
海外FXでのスキャルピングは、ハイレバレッジを用いることで、少額から大きな利益を狙えるのが大きなメリットです。加えてゼロカットルールが採用されているため、証拠金以上の損失が発生することはありません。したがって、海外FXでのスキャルピングは比較的安心に取引できるといえるでしょう。
当記事を参考に、ぜひ自身のトレードスタイルを考えた上でスキャルピングのできる口座選びを心がけてみて下さい。
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