cTraderを使うメリットは?MT4/MT5との違いを徹底比較!
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これから海外FXを始めようと考えているトレーダーにとって、どの取引ツールを利用して良いか迷うことは多いのではないでしょうか。
海外FXの取引ツールは「MetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)」が主流ですが、「cTrader」という裁量トレードに特化したツールもあります。cTraderはごく一部のブローカーでしか採用されていませんが、MT4とMT5には無い強みがあり、利用を検討する価値があるツールです。
この記事では、より良い取引環境でトレードをしたい方に向けて、cTraderとMT4/MT5との違いについて詳しく解説していきます。
cTraderとMT4/MT5の概要
cTraderと「MetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)」はどちらも、銘柄のチャート分析、注文・決済、ポジション管理などが行えるFX取引ツールです。それぞれの概要は以下のようになります。
項目 | cTrader | MT4/MT5 |
親会社 | Spotware Systems | MetaQuotes |
リリース時期 | 2011年 |
MT4:2005年
MT5:2010年
|
採用している業者の数 | 50社超 | 1,200社以上 |
対応OS |
Windows
Mac
iOS
Android
|
Windows
Mac
iOS
Android
|
利用料金 | 無料 | 無料 |
項目 | cTrader | MT4/MT5 |
親会社 | Spotware Systems | MetaQuotes |
リリース時期 | 2011年 |
MT4:2005年
MT5:2010年
|
採用している
業者の数
|
50社超 | 1,200社以上 |
対応OS |
Windows
Mac
iOS
Android
|
Windows
Mac
iOS
Android
|
利用料金 | 無料 | 無料 |
MT4はMetaQuotes社から2005年にリリースされ、その完成度の高さから瞬く間にトレーダーに普及しました。現在MT4を提供しているブローカーは世界中に1,200社以上とされています。一方で、cTraderは、MT4/MT5の後発の取引ツールとして独自の機能を備えて2011年にリリースされました。
cTrader(シートレーダー)とは?
cTrader(シートレーダー)は、ロンドンの「Spotware Systems Ltd」が2011年に開発したFX取引ツールです。cTraderは一言でいうと、「中・上級者向けの取引ツール」になります。裁量トレードに役立つ機能が多く搭載され、約定力が優れているという特徴があることから、ある程度トレードに慣れた方に適しています。
cTraderには以下のような特徴があります。
- シンプルなインターフェースで直感的な操作が可能
- ECN方式に特化した取引ツール
- ボタン1つで高度な注文・決済機能を実行
- 豊富な情報機能を利用できる
- 利用できる海外FX業者が少ない
- 自動売買ソフト、カスタムインジケーターが少ない
シンプルで直感的な操作が可能
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cTraderのインターフェースはシンプルで、直感的に利用できるようにデザインされています。ボタンも使いやすいように最初から配置されていて、カスタマイズする手間もあまりかかりません。注文や決済もシンプルで、注文数量などを入れて「Sell」「Buy」を切り替えて「注文の発注」をクリックするだけで瞬時に行うことができます。日本語に対応していることや、時間の表示を世界中の好きな国に切り替えられることも便利なポイントです。
ECN方式に特化した取引ツール
cTraderは、ECNに特化した取引ツールとして設計されています。
ECN取引とはブローカー仲介せず、トレーダーの注文を直接インターバンク市場へと流し、売買注文同士をオークション形式でマッチングさせる方式です。ブローカー側の介入が難しく、透明性の高い取引ができます。
ディーリングデスクを介さないECN方式はインターバンク市場への接続速度が早く、約定拒否(リクオート)がありません。特に短期トレーダーの方でしたら、約定力によって結果が大きく変わりますので、かなり重要なポイントです。
ボタン1つで高度な注文・決済機能を実行
高度な注文・決済機能をワンクリックでできることもメリットです。「ナンピン(下落時の買い増し)」や「ドテン(ポジションを決済して反対方向に注文する)」など、MT4/MT5であれば一定の操作が必要な機能も、スピーディに発注できます。
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また、複数ポジションを抱えてる場合の「ポジション同時決済」では、手間をかけずまとめて決済できます。相場の急変時でも、損切りや利益確定の機会を逃しにくいのがメリットです。
cTraderでは、以下のような注文・決済方法をワンクリックで行うことができます。
- 増し玉注文(価格が上昇したときに買い増し)
- ドテン(ポジションを決済して反対方向に注文する)
- ナンピン(価格が下落したときに買い増し)
- 部分決済(ポジションの一部を決済)
- 分割決済(価格の段階に分けてポジションを段階的に決済)
- トレーリングストップ(高値安値に合わせて、ストップ注文を移動させる)
豊富な情報機能を利用できる
cTraderの右側にある「アクティブシンボルパネル」では、「板情報」「オートチャーティスト」「カレンダー」といったトレードに役立つ情報が集約されています。
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
利用できる海外FX業者が少ない
取引ツールとしてcTraderを提供している海外FX業者はごく少数なので、海外FX業者の選択肢が少ないことはデメリットといえます。実際にcTraderを利用できるのは、日本語対応している海外FX業者に限ると3社程度です。
自動売買ソフト(cBot)、カスタムインジケーターが少ない
海外FXの取引ツールは、外部ツールを使って自動売買ソフトを動かしたりインジケーターをカスタマイズできるのが一般的です。しかし、cTraderの普及度はあまり高くないため、MT4/MT5と比較して外部ツールが少ないことはデメリットといえます。
ツールの開発は「cAlgo」という環境で「C#」言語で作成しますが、開発コミュニティもMT4/MT5より活発でないため、問題解決しにくいのも難点です。
MetaTrader(MT4/MT5)とは?
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「MetaTrader(MT4/MT5)」は、Meta Quotes Software社が開発した取引ツールの名称です。多機能さに加えて、過去に開発された外部ツールの多さにより、ツールのカスタマイズ性が高いというメリットがあります。
特徴は以下の通りです。
MT4とMT5がある
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MetaTraderには、2005年に発表された「MetaTrader4(MT4)」と、2010年にリリースされた「MetaTrader5(MT5)」の2種類があります。
ハイスペックなMT5がリリースされた後も、外部ツールの互換性が無いなどの理由からMT4が使われ続け、2つのツールが連立する形が続いています。2020年第一四半期時点では、MetaTraderユーザーの90%弱がMT4を選択していました。
しかし、2021年ごろより多くの海外FX業者がMT5を取扱開始し、MT5ユーザーは徐々に増えつつあります。
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普及率ナンバーワンの取引ツール
MT4/MT5は、世界で最も人気のあるFX取引ツールです。大半の海外FX業者が採用していますので、1度MT4/MT5の使い方を覚えれば、ブローカーを切り替えてもすぐ対応できます。
カスタマイズ性が高く多機能
MT4/MT5はカスタマイズ性が高く非常に多機能です。複数チャートを同時に表示したり、チャートの各表示形式の形や色の変更など、かなり細かな部分まで調整することができます。


自分が見やすいようにカスタマイズすれば、銘柄をチェックする効率が上がったり、エントリーや決済のシグナルを見つけ出しやすくなります。また、標準搭載されているインジケーターは30種類ほどですが、無料で使えるカスタムインジケーターを利用すれば非常に高度なチャート分析が可能です。
利用可能なEA、カスタムインジケーターが豊富
特にMT4は自動売買ソフト(EA)とインジケーターなどの外部ツールが盛んに開発されてきました。
自動売買とは、事前に決めた取引ルールに基づき、コンピューターが自動で判断して取引する方法です。MT4/MT5では、EA(エキスパートアドバイザ)と呼ばれるファイルを読み込んで自動売買を行います。カスタムインジケーターとは、ユーザーが作成したインジケーターのことです。
有料無料を問わず、先人の作った膨大な数のツールを利用できることは大きなメリットです。また、個人でも開発を行えるようにさまざまなユーザーがホームページで作成方法を掲載しています。カスタムインジケーターは無料で公開されているものだけでも数千種類以上あり、誰でもダウンロードして利用することができます。
- トレンドの強さの確認
- 現在のスプレッドの確認
- ピボットポイントの表示*1
- サーバ時間に対する日本時間の表示
*1ピボットポイントはローソク足の情報から算出される価格水準です。相場の転換点として意識されることがあります。
MT4/MT5の操作には慣れが必要
MT4/MT5はカスタマイズ性が非常に高い一方で、取引に慣れていない人にとっては覚える操作が多いことはデメリットといえるでしょう。初期設定が非常にシンプルなため、取引しやすいレイアウトにするには自発的にカスタマイズしていかなければなりません。
ただし、MT4/MT5共に操作の細かい部分まで解説されているサイトがありますので、調べれば解決できることがほとんどです。
cTraderとMT4/MT5のスペック比較
ここからは、cTraderと「MetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)」のスペックを比較していきます。
項目 | cTrader | MT4/MT5 |
操作性 |
◎
(より直感的)
|
◯
(慣れが必要)
|
動作速度 | ◎ |
MT4:◯
MT5:◎
|
カスタマイズ性 | ◯ |
MT4:◎
MT5:◎
|
選択できる時間足 | ◎(26種類) |
MT4:△(9種類)
MT5:◎(21種類)
|
インジケーター数 | ◎(67種類) |
MT4:◯(30種類)
MT5:◯(38種類)
|
自動売買ソフト数 | △ |
MT4:◎
MT5:◯
|
カスタムインジケーター数 | △ |
MT4:◎
MT5:◯
|
情報機能 | ◎ |
MT4:△
MT5:△
|
取引機能 | ◎ |
MT4:△
MT5:△
|
項目 | cTrader | MT4/MT5 |
操作性 | ◎(より直感的) | ◯(慣れが必要) |
動作速度 | ◎ |
MT4:◯
MT5:◎
|
カスタマイズ性 | ◯ |
MT4:◎
MT5:◎
|
時間足 | ◎(26種類) |
MT4:△(9種類)
MT5:◎(21種類)
|
インジケーター | ◎(67種類) |
MT4:◯(30種類)
MT5:◯(38種類)
|
自動売買ソフト | △ |
MT4:◎
MT5:◯
|
カスタム
インジケーター
|
△ |
MT4:◎
MT5:◯
|
情報機能 | ◎ |
MT4:◯
MT5:◯
|
取引機能 | ◎ |
MT4:◯
MT5:◯
|
シンプルなcTrader、カスタマイズ性の高いMT4/MT5
cTraderは機能が絞られており、シンプルな操作性が魅力です。操作を詳しく解説している日本語サイトは多くはないものの、画像や図形を多用したデザインになっているので、操作を理解するのは比較的簡単です。
一方でMT4/MT5は、解説サイトは非常に充実しているとはいえ、操作を覚える手間が多少かかります。しかしながら、カスタマイズ性は非常に高く、自分好みに設定できれば手放せないほど便利になるはずです。また、汎用性の高い取引ツールのため、トレードスタイルを限定されないこともメリットといえます。
チャート表示機能はMT4/MT5
標準で利用できるチャートの設定はcTraderのほうが多いですが、カスタムインジケーターを含めればMT4/MT5のほうがチャートの機能性は高いといえるでしょう。
MQL5コミュニティというサイトの「マーケット」にアクセスすれば数多くの無料のインジケーターをダウンロードして利用することができます。その中にはcTraderで提供しているインジケーターも見つけられます。
取引機能の豊富なcTrader
MT4/MT5も多機能ですが、cTraderのほうが裁量トレードに特化した取引機能を提供しています。cTraderの板情報やオートチャーティストといった情報や、一括決済機能ナンピン、ドテン注文といった方式は、裁量トレードの中でも短期トレードに役立つことでしょう。
ちなみにMT5でも板情報を標準搭載していますが、ブローカー側で提供していないことが多かったり、情報の質も高くなかったりとあまり実用的ではないのが現状です。
外部ツールの豊富さはMT4/MT5
外部ツールの豊富さはMT4/MT5が圧倒的です。有料無料を問わず過去に開発された膨大なEAとカスタムインジケーターを利用して、自動売買やチャートカスタマイズを自由自在に行うことができます。
海外FX業者がMT4/MT5用の無料インジケーターやEAを提供していることもありますので、選ぶ際に注目してみても良いかもしれません。cTraderでも自動売買ソフトやカスタムインジケーターを配布・販売されているものもありますが、MT4/MT5と比較するとかなり少なくなります。
カスタムインジケーターおよびEAはMT4とMT5でファイル形式が異なります。MT4では拡張子「.ex4」、MT5では拡張子「.ex5」のみ動かすことが可能です。
どちらのツールを選ぶべき?
cTraderとMT4/MT5の各スペックを比較した上で、cTraderとMT4/MT5がそれぞれどのようなトレーダーに向いているかを解説していきます。
これから海外FXを始める方にはMT4/MT5がおすすめ
これから海外FXでトレードを始めたい方にとってはMT4/MT5がおすすめです。カスタマイズ性が高く柔軟に取引ができる、解説サイトが多い、ツールが豊富など、総合的に優れています。
まず、MT4とMT5は最も導入されている取引ツールなので、選べる海外FX業者がcTraderよりも圧倒的に多いです。高額なボーナスを受け取りたい、スプレッドが狭く約定力が高いほうが良い、ハイレバレッジを利用したいなど、自分に合った条件で多くのブローカーの中から選択できます。
また、MT4/MT5は多くの日本語サイトでMT4/MT5の導入方法から操作方法まで詳しく解説されています。解説サイトが多いので問題解決しやすいですが、どうしてもサイトにある情報で解決できない場合はブローカーに問い合わせても良いでしょう。
また、豊富な外部ツールを利用できることも非常に大きなメリットです。初心者の方であれば学習のために自動売買ソフトやカスタムインジケーターを積極的に試してみることで、自分に合ったスタイルが確立しやすくなります。
入手したEAをテストは「バックテスト」「フォワードテスト」によって有用性を確かめることが可能です。バックテストでは、過去の相場でどれくらい利益を上げることができたかをテストすることができます。フォワードテストでは、将来の値動きをシミュレーションして未来に想定できる利益をテストします。EAをダウンロードしたら、ご自身でバックテストを行って成果を確認した後に導入すると良いでしょう。
cTraderは経験豊富な短期トレーダー向け
cTraderはスキャルピングなどの短期取引のパフォーマンスを改善したい方に向いているといえます。板情報や注文・決済機能など、裁量トレードに関してはMT4/MT5よりも利便性の高い取引ができる可能性があるためです。
ただし、日本語で書かれた専門的な取扱説明書がないcTraderの扱いには、既にある程度トレードの経験が必要になるでしょう。
最初は汎用性の高いMT4/MT5がおすすめ
cTraderと「MetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)」にはそれぞれ優れた点があり、ご自身の重視するポイントによって向き不向きがあります。海外FX取引をこれからスタートするのであれば、MT4/MT5が断然おすすめです。スペックが総合的に優秀で、多くのブローカーに対応しているので1度操作を覚えれば乗り換えも容易だからです。
一方、既にトレード経験があり、短期売買を中心のトレードスタイルの方は、シンプルでスピーディに操作できるcTraderを検討してみても良いかもしれません。ハイスペックなツールを使いこなすまでには、時間や経験が必要になります。まずは初心者でも扱いやすいMT4/MT5を使って、安全な取引を心がけましょう。
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