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海外FXのスワップポイントの注意点は?業者ごとの特徴を把握しよう

海外FXのスワップポイントの注意点は?業者ごとの特徴を把握しよう

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海外FX業者のスワップポイントは、設定が業者ごとに異なります。プラスのスワップポイントが高い業者を好む人がいる一方で、相場に応じて売りも買いも行うトレードスタイルの人は、マイナススワップが低い業者を好む傾向があります。

海外FX業者の特徴として、プラススワップもマイナススワップも発生しない、スワップフリー口座を提供している業者もあります。

この記事では、スワップポイントとは何かや、スワップポイントの計算方法、スワップポイント目的でトレードする際の注意点を紹介します。

海外FXにおけるスワップポイントとは?

スワップポイントとは、金利の異なる通貨を売買する際の金利差調整分のことです。

基本的に金利が低い通貨を売って、金利が高い通貨を買うとスワップポイントの付与対象となります。反対に金利が高い通貨を売って、金利が低い通貨を買うとスワップポイントの徴収対象となります。

FXにおけるスワップポイントとは

通貨の金利は、各国の政策金利によって定められていますが、海外FX業者のスワップポイントは政策金利をそのまま反映しているわけではありません。FXのスワップポイントは、政策金利を参考に海外FX業者が独自に設定しているため、同じ通貨ペアでもFX業者によって大きな差があります。

また、スワップポイントの設定は固定ではなく、日々変動します。政策金利の変更がない限り変わらないブローカーもありますが、日々微調整されるブローカーもあります。

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政策金利とは?

政策金利とは、各国の中央銀行が定める短期金利です。中央銀行は景気や物価を安定させるために、政策金利の引き上げ・引き下げを行います。

メキシコやトルコなどの新興国ではインフレ圧力が高まりやすく、政策金利が先進国よりも高く設定される傾向にあります。

海外FXのスワップポイントの特徴

業者を選ぶ上で知っておきたい、海外FXにおけるスワップポイントの細かな特徴を解説します。

両方マイナススワップの銘柄もある

スワップポイントは、仕組み上はどちらかがマイナス、どちらかがプラスになります。金利が低い通貨を持っている人から差し引き、金利の高い通貨を持っている人に支払うためです。

しかし、買い・売りの両方にマイナスのスワップポイントを適用している海外FX業者もあります。この場合、保有ポジションが買いでも売りでも、スワップポイントは徴収されますので、なるべく値が小さい業者を選ぶほうがコストを抑えやすくなります。

一方で、スワップポイントがかからないスワップフリーを導入している業者もあります。

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両方プラスはFX業者のサービス

まれに両方プラスのスワップポイントを設定している場合もありますが、これはFX業者のサービスだと考えられます。

このケースでは、FX業者の方針変更によってマイナススワップに変更される場合もありますので、長期保有する際は注意が必要です。

プラスとマイナスどちらも高い、低い業者がある

海外FX業者によっては、スワップポイントがプラスもマイナスも高く設定されている場合があります。プラスの数値が大きいためスワップポイントで稼ぎやすい半面、マイナスのスワップが大きいことで、利益を圧迫してしまう可能性があります。

反対に、プラス・マイナスの両方に低いスワップポイントを設定している海外FX業者もあります。純粋に値動きによる差益だけを狙う場合、スワップを低く設定しているFX業者が好まれる傾向にあります。

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トレードスタイルに合わせて選ぶ

スワップポイントによる利益を出したい場合、プラスもマイナスも高く設定されている海外FX業者を選ぶと、より稼ぎやすくなる可能性があります。

一方で、買い・売りの両方で取引する可能性がある場合は、スワップポイントが低く設定されている海外FX業者を選ぶほうが取引コストを抑えられます。

高いスワップポイントはドル建てが多い

国内FX業者では、スワップポイント狙いで長期保有するトレードに人気があり、アピールポイントにしている会社も多いようです。

海外FX業者でも、トルコリラ(TRY)やメキシコペソ(MXN)、南アフリカランド(ZAR)などの高金利通貨を含むペアでは高いスワップポイントが提供される傾向があります。特徴として、海外FX業者の高金利通貨ペアはドル建て・ユーロ建てが多く、円建てのペアはそれほど多くはありません。

高金利通貨

高金利通貨のドル建て・ユーロ建てペアは知名度が低く、どの程度の損益が発生するのか把握しづらいため、トレード前には1pipsの損益が日本円(JPY)でいくらになるのか計算しておきましょう。高金利通貨ペアを利用すれば、スワップポイントで大きな利益を上げられる可能性もあります。

高金利通貨ペアを利用すれば、スワップポイントで大きな利益を上げられる可能性もあります。一方で高金利通貨ペアでは、マイナスのスワップポイントも高く設定されているので、マイナスのスワップが適用される取引は避けたほうが良いでしょう。

基本は1日単位で付与

スワップポイントは、特定の時刻にポジションを保有していると1日単位で付与されます。付与される時間は海外FX業者によって異なりますが、多くの場合はニューヨーク市場の閉場(日本時間では、夏時間で午前6時、冬時間で午前7時)のタイミングです。

週末をまたいでポジションを保有した場合、土日分のスワップは海外FX業者が設定した曜日にまとめて付与されます。

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土日分のスワップの徴収日

多くの海外FX業者では、水~木曜日に土日分のスワップポイントが付与されます。

海外FX業者によっては、仮想通貨(暗号資産)など特定銘柄のポジションに対して、数時間おきにマイナスのスワップポイントが適用される場合もあります。通常よりも頻繁にスワップポイントが差し引かれるケースもあるため、スワップが付与される時間を確認しておくことも重要です。

海外FXのスワップポイントを確認する方法

スワップポイントを確認する方法は、主に以下の2つです。

海外FX業者によっては、サイトにスワップポイントを掲載していない場合あります。公式サイト上でスワップポイントを確認できない場合は、デモ口座やリアル口座を開設してMT4/MT5で確認しましょう。

海外FX業者の公式サイトで確認

海外FX業者のWebサイト上でスワップポイントを確認する際は、いつの時点でのスワップなのかをチェックすることが重要です。

スワップポイントは定期的に改定されます。海外FX業者によっては頻繁にスワップポイントが変更されるので、いつの時点でのスワップなのかサイトに記載されていない場合は、サポートに確認したほうが良いでしょう。

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古い情報が表示されている可能性

スワップポイントは、通貨ペアに含まれる国の政策金利が変更されると、大きく変わる場合があります。Webサイトの情報はリアルタイムではない可能性がありますので、注意して下さい。

MT4/MT5で確認

スワップポイントは、MetaTrader4(MT4)/MetaTrader5(MT5)で確認することもできます。MT4/MT5は、多くの海外FX業者で採用されている取引プラットフォームです。

MT4/MT5上でスワップポイントが設定されていた場合、口座残高からの差し引きの計算に直接使われる数値となりますので、正確なスワップポイントが反映されています。

MT4/MT5上で気配値表示の銘柄名の上で右クリックし、「仕様」メニューをクリックすることで確認できます。

MT5銘柄の仕様

MetaTrader上で気配値表示の銘柄名の上で右クリックし、「仕様」メニューをクリックすることで確認できます。

買い・売りそれぞれのスワップポイントとスワップタイプ(スワップの計算方法)、土日分のスワップポイントが付与される曜日が表示されます。MT4では「3日分のスワップ」に土日分のスワップポイントが付与される曜日が表示されますが、MT5では曜日ごとのスワップレートに「3」と表示される曜日が、土日分の付与日です。

MT5詳細

数時間おきにスワップポイントを徴収するなど、特殊な方法を採用するFX業者を利用している場合、「仕様」にスワップポイントが表示されません。この場合はMT4/MT5から確認できません。各FX業者のWebサイトを確認するか、サポートに問い合わせをしてみましょう。

FXのスワップポイントの計算方法

スワップポイントの計算方法にはいくつか種類があります。海外FX業者では、FX銘柄の場合はスワップをポイント単位で表記するのが一般的です。円換算でどの程度のスワップが付与されるのかを計算する方法を解説します。

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スワップポイントの計算式
付与されるスワップ(円)= 小数桁 × 契約サイズ × ロット数 × スワップレート × 円換算レート

小数桁とは、為替レートを表示する際の小数点以下の桁数です。140.000などと表示されるドル円の場合は3桁、1.10000などと表示されるユーロドルの場合は5桁となります。

契約サイズは1ロットあたりの数量で、海外FX業者では10万通貨に設定されるケースが多いです。しかし、少額取引用の口座では、1万通貨や1,000通貨に設定されている場合もありますので、ご利用中の口座の契約サイズを確認して下さい。

ドルストレート通貨ペアの計算例

スワップポイントが3.5のユーロドルのポジションを、1ロット保有した場合のスワップは以下の通りです。

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スワップポイントの計算式
0.00001(小数桁)× 10万通貨 × 1ロット × 3.5ポイント × 130円(ドル円のレート)= 455円

ユーロドルのスワップポイントは、そのままではドル(USD)換算になっているので、最後にドル円のレートを乗算して円換算のスワップを計算します。

クロス円通貨ペアの計算例

ドル円やユーロ円などの円クロスペアのスワップを計算する場合、スワップを確認したい通貨ペアのレートをそのまま乗算します。スワップポイントが0.13のユーロ円のポジションを、1ロット保有した場合のスワップは以下の方法で計算できます。

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スワップポイントの計算式
0.001(小数桁)× 10万通貨 × 1ロット × 0.13ポイント × 140円(ユーロ円のレート)= 490円

クロス円の通貨ペアでは小数桁が3桁に設定されるケースが多いです。小数桁はMT4/MT5やFX業者の公式サイトなどで確認できます。

スワップポイント目的で取引する際の注意点

スワップポイント狙いの取引で失敗しないための以下の注意点を解説します。

レバレッジは低めに設定

スワップポイントを目的に取引するのであれば、レバレッジを上げ過ぎないように注意する必要があります。

スワップポイントを狙った取引では、基本的に長期でポジションを保有します。ハイレバレッジで取引している場合、平均的な値動きであっても、不利な方向にレートが動くと、強制的にポジションを決済される可能性があります。

強制決済されなかったとしても、相場の変動によってスワップで得た利益を上回る損失が出る可能性もあります。

以上より、スワップポイントを狙った取引を行う際は十分な資金を用意し、低めのレバレッジで取引するほうが安全でしょう。

スワップポイントをこまめにチェック

同じ海外FX業者で取引していても、常に同じスワップポイントが適用されるわけではありません。スワップポイントをチェックせずにポジションを放置していると、いつの間にか不利なスワップに変わっていることもあります。

海外FX業者によって、スワップポイントが変化する頻度は異なります。業者によっては頻繁に変動するケースも珍しくありません。有利なスワップポイントを提供している海外FX業者を選んだつもりでも、時間が経つにつれて優位性が失われてしまう場合もあるのです。

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スワップの変更頻度もチェック

海外FX業者を選ぶ際は、その時点でのスワップポイントだけをチェックするのではなく、スワップがどの程度の頻度で変更されるのかも確認したほうが良いでしょう。

両建ての条件を確認

スワップポイント目的の取引における最大のリスクは、為替レートの変動です。高いレバレッジを利かせた状態でレートが大きく動けば、スワップポイントで積み重ねてきた利益は簡単に消し飛んでしまいます。

そこでスワップポイントを狙った取引では、為替レートの変動によるリスクを抑えるために、「サヤ取り」と呼ばれる両建て取引の手法が用いられる場合もあります。サヤ取りではスワップポイントのプラス幅が高く、マイナス幅が低い通貨ペアで反対のポジションを同時に保有します。

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サヤ取りで利益が出る仕組み

同じ通貨ペアで反対方向のポジションを同時に持つことにより、為替レートの変動による影響を抑えられます。その上で、プラスのスワップからマイナスのスワップを差し引いた額を利益として受け取れます。

しかし、両建てを認めていない海外FX業者も少なくありません。サヤ取りを検討している場合は、海外FX業者の規約をしっかり確認しておきましょう。

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口座や業者をまたぐ両建ては禁止

両建てを認めている業者であっても、複数の口座を使用した両建てや、異なるFX業者を利用した両建ては禁止しているケースがほとんどです。規約に違反した場合、口座が凍結される可能性があります。

スワップポイントだけを出金することはできない

一部の国内FX業者では、ポジションを決済しなくても、スワップポイントだけを出金できる場合があります。しかし、海外FX業者では基本的にポジションを決済しなければ、スワップポイントで得た利益も出金できません。

スワップポイント狙いの取引では、ポジションを長期間保有することが前提となるため、取引する通貨ペアの将来的な値動きを考慮する必要があります。レートに影響を与える経済指標やイベントをチェックし、その都度、長期的な見通しをアップデートすることが大切です。

スワップポイントを比較してFX業者を選ぶ

同じ通貨ペアであっても取引する海外FX業者によって、スワップポイントは大きく異なります。スワップポイントを利用して効率的に利益をあげるには、条件の良い通貨ペア・FX業者を選ぶことが重要です。

スワップポイントは日々変更されるため、不利な条件になっていないか定期的に確認する必要があります。取引を始めた後に、スワップポイントの改定に振り回されないために、海外FX業者がスワップを変更する頻度もチェックしておきましょう。

スワップポイントを狙った取引では、海外FX業者・通貨ペアの綿密な調査が不可欠です。スワップポイントを目的に取引するのであれば、しっかり計画を立てた上で取引を始めましょう。

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