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先週の外国為替市場では、日米金融政策の方向性の違いが明確化し、ドル売り・円買いが優勢となりました。特に日銀の12月利上げ観測が急速に高まったことで、ドル円は一時154円台半ばまで下落しました。ユーロドル、ポンドドルも対ドルで底堅い動きを見せました。
12月1日(月)
植田日銀総裁が利上げの可能性に言及したことで円買いが先行し、ドル円は154.89円まで下落しました。これを受けてユーロドルは一時1.165台をつけ、ポンドドルも一時1.327台まで上昇しました。
12月2日(火)
この日は調整が入り、ドル円は一時的に156.1円台まで持ち直しましたが、日銀利上げ観測が重石となりました。ユーロドルは1.16台前半での小動きとなり、ポンドドルは一時1.317台まで下押し圧力がかかりました。
12月3日(水)
この日発表された米ADP雇用統計、ISM非製造業指数は共に悪い結果となり、ドル円は一時155円割れを試す動きでした。これがユーロドル、ポンドドルを押し上げ、ユーロドルは1.167台へ、ポンドドルは1.335台へ価格を伸ばしました。
12月4日(木)
この日もドルの勢いが弱く、高値を更新できずに下落し、155.66円の安値をつけました。ユーロドルは1.168台へ到達して上昇が一服しました。ポンドドルは1.338台を一時つけましたが、その後反落し、1.331台で一日の取引を終えています。
12月5日(金)
2日から続いていたドル円の円買い地合いは、154.60円の安値をつけた所で反発に転じ、一時155.49円まで戻しました。この動きが売り圧力となり、ユーロドルは一時1.162台まで押し戻され、ポンドドルは1.334をまたいだもみ合いとなって週の取引を終えています。
先週1週間について、ボラティリティの観点からも振り返ります。
先週のドル円は、1日(月)に最も大きな値動きを見せました。日銀植田総裁の発言が与える影響の大きさがわかります。
なお、先週1週間の24時間平均ボラティリティは以下の通りで、主要FX通貨ペアは落ちついた値動きでした。ビットコインも平均的なボラティリティとなっています。
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
米FRBは12月に追加利下げをする公算が大きく、日銀は追加利上げを決定する可能性が高いと見られています。注目されるのは2026年の利上げ可能性で、日米金利差が一段と縮小する向きとなれば、円買い主導の展開となりそうです。
ドル円の日足を分析します。
ミドルラインは右肩上がりになっていますが、高値を更新できずに価格が下がり続けています。153.61円を明確に下回ったら、目線を下に切り替える頃合いかもしれません。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
二週連続陰線となっていますが、下ヒゲが長く伸びており、まだ下落に転じるかどうかは判断がつきにくい局面です。154.0円を下抜けると、下落の勢いが強まりそうです。
9日、10日の米FOMCで追加利下げとなれば、短期的にはユーロ買い、ドル売りの動きが強まりそうです。一方で、18日開催予定のECB理事会に向けて現状維持の政策になると見られており、ユーロ売りには傾きにくいと考えられます。
ユーロドルの日足を分析します。
下落が一服し、バンド上限まで到達して押し戻された形になっています。1.1728の水準を上抜けるかどうかが、次の中期的な流れを決める分水嶺になりそうです。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
バンド幅が縮小し、横ばいになりつつミドルラインに一時到達しています。ミドルラインを実体で超えられれば、1.1469を下抜けない限り上目線にできそうです。
英国経済の不透明感が広がっており、BOEの見解が分かれ、強いポンド買いの見込みは薄そうです。一方、米国は12月利下げが濃厚視されており、追加利下げとなればドル売りがポンドドルを押し上げる展開もありえます。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
押し目をつけて上昇し、バンド上限に到達しました。上ヒゲをつけて押し戻されていますが、ここからまた上昇していければ、次のターゲットは1.3471付近になりそうです。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
週足レベルでも、下落トレンドから中期的な流れが変わりつつあります。ミドルラインを超えられれば、目先は1.3442付近が意識される水準になりそうです。
99.9%の高約定率でチャンスを逃さない。
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