2025.06.09
2025.06.09
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先週の外国為替市場では、ドル安基調が続いたものの、一時142円台をつけるも、週末の米雇用統計を受けてドル買いが強まり145円台を回復。ユーロドルとポンドドルも根強いドル売り圧力を背景に底堅く推移しましたが、週末にはやや反落する動きも見られました。
週明けのドル円は143円台後半でのスタート。ウォラー米FRB理事の発言とトランプ大統領が鉄鋼アルミ関税を引き上げると報じられたことで米国売りの動きに繋がり、ドル円は142.53円まで下落しました。
ユーロドルは1.144台へ上昇し、ポンドドルも上昇して1.355台をつけました。
日銀植田総裁が利上げを急ぐことはないとの発言をしたことで円売りが強まり、ドル円は143円へ急上昇し、144.1円の高値をつけました。このドルの動きに影響されて、ユーロドルは1.139台へ押され、ポンドドルも一時1.35台を割り込みました。
ロンドン市場まではドル円は144.0円をまたいだもみ合いになっていましたが、ADP雇用統計とISM非製造業景気指数が弱い内容となってドル安へ動き、ドル円は142.6円台まで下落。
このネガティブサプライズに、ユーロドルは1.143台を回復し、ポンドドルも1.358台へ上昇しました。
この日のドル円は前日の下落から反発して堅調に推移し、143.97円まで上昇しました。ECB理事会では予想通り0.25%の利下げが決定されました。ラガルドECB総裁が「利下げサイクルは完了に近い」と述べたことを受けて、ユーロは買いで反応。
ユーロドルは1.149台へ上昇し、ポンドドルも買いが強まり、一時1.361台をつけました。
この日発表された米5月雇用統計はやや強めの結果となり、これを受けて米長期金利が上昇。ドル買いが優勢となり、ドル円は一時145円台を回復しました。この指標発表後にユーロドルは1.137台まで下押しされ、ポンドドルも下落したものの、1.35台は維持しました。
先週1週間について、ボラティリティの観点からも振り返ります。
先週は米国雇用統計の発表がありましたが、特別大きな値動きになることはありませんでした。とはいえドル円は一日150pips前後動く日が多く、短期取引でも利益を狙いやすい相場が続いています。
なお、先週1週間の24時間平均ボラティリティは以下の通りで、主要FX通貨ペアは落ちついた値動きでした。ビットコインの値動きも穏やかな週となりました。
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
トランプ政権の政策運営で不透明感が高まっていますが、米中貿易交渉への期待感が根強く残っています。5月CPIが良い結果となった場合、FRBは利下げ再開へ慎重になり、ドル買いが強まっていくと見られます。
ドル円の日足を分析します。
142.20円付近でサポートされ、横ばいに近い推移になっていますが、買い圧力が強まって、ミドルラインを上抜けてきました。直近高値のターゲットは146.28円付近になりそうです。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
ミドルラインは右肩下がりを維持していますが、142.0円付近でサポートされ続けています。先週のローソク足は下ヒゲが長く伸びた陽線になっており、買い圧力の強さが窺えます。146.28円を上抜ければ、148円が次のターゲットになりそうです。
ECBは0.25%の利下げを決定しましたが、ラガルド総裁の発言から利下げの底打ちが示唆されました。これにより、ユーロには買い圧力が継続すると考えられます。
ユーロドルの日足を分析します。
緩やかながらミドルラインが上向きになり、ローソク足の推移が+2σ付近でのバンドウォークになっており、押し目買いが意識される局面です。目先高値を更新できれば、上昇トレンドはまだ継続しそうです。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
+1σを一時割り込んだものの、それが押し目となって再上昇してきています。先週は上ヒゲの長い陽線になっており、売り圧力が強くなっていますが、買い目線は継続でいいでしょう。
トランプ政権の関税政策を始めとした不透明感からドル売りの流れが持続しており、ポンドの上昇は続いていますが、ヘッドラインによって上下する展開は依然続いています。今週は11日発表の米CPIに注目です。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
+1σ~+2σ付近での推移が続き、上昇のバンドウォークになっています。高値を更新して調整の下落が入っていますが、1.3415を明確に下抜けない限りは上目線継続で良さそうです。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
-2σにタッチしてから反転し、高値と安値を切り上げながらの上昇トレンドが継続しています。上ヒゲのつくローソク足が多く、売り圧力に押されつつありますが、目線は上のままで良さそうです。
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