2025.04.28 NEW FXON流 マーケット分析(4/21~4/27)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の外国為替市場では、米国売りの動きが一服し、ドル高・円安が優勢となりました。ドル円は一時139円台をつけるも、週末にかけて144円付近まで反発。ユーロドルは上昇が一服し、ポンドドルも週後半にかけては伸び悩みました。
G20財務相会合、日米財務相会談など大きなイベントを無難に通過し、米中貿易摩擦緩和への期待感も市場の支えとなりました。
4月21日(月)
週明けの市場では、週末にトランプ大統領パウエルFRB議長の解任を検討していると報じられ、米国売りの流れが加速。ドル円は140.4円台まで下落を強めました。ユーロドルは一時1.157台まで上昇し、ポンドドルも1.34台をつけるなど堅調に推移しました。
4月22日(火)
前日からの下落基調を引き継ぎ、ドル円は一時139.88円をつけましたが、NY時間終盤にトランプ大統領がパウエルFRB議長の解任検討を撤回してドル買いが集中し、142.5円台まで急反発しました。
ユーロドルはドル買い圧力に押され、1.13台前半まで下落。ポンドドルも1.33を割り込んで一日の取引を終えました。
4月23日(水)
前日からの反発が続き、ドル円は一時143円を超えて反落するも、トランプ大統領が中国への強硬姿勢を緩和するとの観測が出て再び上昇し、143.5円台をつけました。
ユーロドルは1.130まで下落してからの戻りが鈍く、一日の取引を1.131台で終え、ポンドドルは1.323台まで下落して反発するも、1.325台まで戻されました。
4月24日(木)
ドル買いの流れは一服し、この日のドル円は軟調。142.2円台まで下落してその後は下げ渋り、一時142.8円まで戻しました。日米財務相会談を控え、やや様子見ムードでした。
ユーロドルは下落が落ち着いて上昇したものの1.14台を目前に伸び悩み、ポンドドルは堅調に推移して1.33台を回復しました。
4月25日(金)
日米財務相会談で為替水準に関する話がなかったことや、中国が米国からの一部輸入品を関税の対象外にすると検討する報道からドル買いが進み、ドル円は一時144円を超えました。
ユーロドルは1.13台での横ばい、ポンドドルは1.328台まで下げて小幅反発し、週の取引を終えています。
今週の主要な経済指標、要人発言
4月30日(水)
- 18:00 ユーロ 1-3月期四半期域内総生産(GDP、速報値)
- 21:15 米国 4月ADP雇用統計
- 21:30 米国 1-3月期四半期雇用コスト指数
- 21:30 米国 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)
- 23:00 米国 3月個人消費支出(PCEデフレーター)
- 23:00 米国 3月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)
5月1日(木)
- 日本 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
- 日本 日銀展望レポート
- 15:30 日本 植田和男日銀総裁、定例記者会見
- 23:00 米国 4月ISM製造業景況指数
5月2日(金)
- 18:00 ユーロ 4月消費者物価指数(HICP、速報値)
- 18:00 ユーロ 4月消費者物価指数(HICPコア指数、速報値)
- 21:30 米国 4月非農業部門雇用者数変化
- 21:30 米国 4月失業率
- 21:30 米国 4月平均時給
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
関税措置をめぐる米中の対立はまだ続きそうですが、トランプ政権と日本など同盟国との貿易協議の進展が期待されており、ドル売りの流れはひと段落したと見ることができます。ヘッドライン主導の乱高下には引き続き注意が必要です。
ドル円の日足を分析します。


ミドルラインはまだ下向きですが、-2σから離れて上昇基調を維持しています。目先高値の144.03円を上抜けると、次のターゲットは145円。節目となるここを超えれば、中期で上昇トレンドへの転換もありえます。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。


下ヒゲが長く伸びて買い圧力がかかり、-2σを実体で上抜けていますが、先週高値の144.03円を超えていけなかった場合は戻り売りのターンとなり、下落トレンド再開が意識されます。
ユーロドル(EURUSD)
ユーロドルは1.15台をつけてから方向感なく推移しており、これまでの上昇トレンドは落ち着きつつあります。米中貿易交渉の進展および関税政策への期待に加え、米国の重要な雇用統計が控えており、ドル主導の展開になりそうです。
ユーロドルの日足を分析します。


ミドルラインは右肩上がりを維持していますが、上昇が一服して方向感が曖昧になっています。1.13がサポートラインとして意識されており、ここから上昇に転じれば高値トライが意識されますが、逆にここを割り込むと、ミドルライン付近まで下落しそうです。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。


売り圧力が強まり、+2σを大きく上抜けした所からバンド内に戻されています。過去にレジスタンスされていた1.12付近までの調整が入る展開もありえますが、基本的には上目線継続で良いでしょう。
ポンドドル(GBPUSD)
ユーロドルと同じく、ポンドドルも1.34台をつけてからは方向感を失いつつあり、ドルの動向次第では方向感が変わりそうです。貿易をめぐる不透明感が続く間は、ドルの動向を伺うことになるでしょう。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。


+2σ水準に到達後、+1σ水準まで戻されましたが、バンドウォークは継続中で、切り返して上昇しようとしています。直近高値として意識される1.3423を上抜けていけるかどうかが次の焦点になりそうです。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。


上昇トレンドは継続中ですが、長い上ヒゲが出ており、高値警戒感も意識される局面です。直近高値の1.3423は2024年5月ごろの高値付近にあり、強めのレジスタンスと考えられます。ここを実体で上抜けしていければ、さらに上値を追う展開が続きそうです。
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