2025.02.17 NEW FXON流 マーケット分析(2/10~2/16)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の外国為替市場では、トランプ大統領による鉄鋼・アルミへの25%関税発表やEUの対抗措置表明など、関税関連の報道が相次ぎ、ドル円が上昇しましたが、155円を目前にドル買いの動きは一服しました。週全体としてはドル売りが優勢でした。
また、トランプ米大統領のウクライナ停戦に向けた提案が、ユーロ買いを促す要因になりました。
2月10日(月)
週明けのドル円は、トランプ大統領が鉄鋼・アルミに25%関税を課すと発表したことを受け、リスク回避の動きが警戒されましたが、大きなドル買いにはつながりませんでした。ドル円は主に151円台後半から152円台前半で推移しました。
ユーロドルは、EUが米国の関税に対抗措置を取ると表明したものの、欧州経済への影響を見極める動きが優勢で、1.03台前半で小動きとなりました。ポンドドルは1.24台で上値を抑えられ、おおむね1.23台で推移しました。
2月11日(火)
トランプ政権の関税措置をめぐる警戒感は続きましたが、市場の反応は限定的でした。ドル円は152円台半ばに乗せてからは小動きとなりました。
ユーロドルは、一時1.038台まで上昇しました。ポンドドルも1.24台半ばまで上昇し、堅調に推移しました。
2月12日(水)
米国の1月消費者物価指数(CPI)が発表され、結果は予想を上回る伸びとなりました。これを受けてドル買いが進み、ドル円は一時154.8円台まで上昇しました。
ユーロドルは1.042台の高値をつけ、ポンドドルは上下に揺れる場面もありましたがおおむね1.24台で推移しました。
2月13日(木)
トランプ大統領がウクライナ停戦へ向けてロシアのプーチン大統領と電話会談し、中国も停戦へ向けてトランプ大統領へ提案をしたことが報じられました。地政学リスクが後退してドルと円が売られる展開となり、ユーロドルは1.046台まで上昇し、ポンドドルは1.25を超えました。
米1月生産者物価指数(PPI)が発表され、良い結果ではあったものの、前日のCPIと併せて利下げに慎重姿勢を示すFRBのスタンスに沿った内容となり、154円台後半にあったドル円は152円台後半まで下落しました。
2月14日(金)
週末にかけて、米国の関税発動をめぐる混乱が落ち着き、ドル円は主に152円台後半を推移していました。しかし、1月小売売上高の結果が悪く、市場が売りで反応したことで152.02円まで下落しました。最終的に152円台をどうにか維持して週の取引を終えました。
ユーロドルは堅調に推移して一時1.05台に上昇し、ポンドドルも一時1.26を超えました。
今週の主要な経済指標、要人発言
2月17日(月)
- 8:50 日本 10-12月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)
2月19日(水)
- 28:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
2月21日(金)
- 8:30 日本 1月全国消費者物価指数(CPI)
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
今週は19日に米FOMC議事要旨の発表が予定されています。トランプ政権の関税政策をめぐってはまだ不安定な状況が続くと見込まれ、報道一つで相場が動く展開に、引き続き注意が必要です。
ドル円の日足を分析します。
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155円を目前に高値を更新できず反落し、152円を割り込もうとしています。152円を下抜けると、目先は2月7日安値の150.93円が次のターゲットになりそうです。ミドルラインを上抜けない限りは、下目線で良いでしょう。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
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ミドルラインはまだ右肩上がりですが、同ラインを実体で下抜けています。押し目を作って上昇に転じる可能性もありますが、売り圧力が強く、下目線で見た方が良さそうです。
ユーロドル(EURUSD)
ウクライナ停戦へ向けての動きがあったことで、市場にユーロ買いが出てきており、下降相場に変化の兆しが見えています。しかし、関税リスクに依然晒されており、楽観視するにはまだ早いでしょう。
ユーロドルの日足を分析します。
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先週は全て陽線が続きました。ここで押し戻されずに伸びていけば、1.06を超えて、昨年11月から続いている停滞を脱してさらに上を目指す展開もありえます。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
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-1σをまたいでの攻防が続いていますが、下落のバンドウォークは終わり、ミドルラインへ近づいています。1.05に続き、1.06を上抜けできれば、2022年からのレンジに戻る可能性がさらに高まります。
ポンドドル(GBPUSD)
13日に発表された英GDPでは良い結果が出て、14日には1.26台を回復しました。ただし、ポンドへの弱気な見方は根強く、英国経済の成長見通しの弱さは払拭されていません。ドル主導の展開はまだ続きそうです。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
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1.25付近でのせめぎ合いから伸びていき、一時1.26も超えています。上ヒゲが伸びていますが、このまま実体で1.26を上抜けていければ、昨年11月の水準まで上昇しそうです。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
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ミドルラインはまだ右肩下がりですが、1.25を上抜けし、ミドルラインに到達しようとしています。次のターゲットは1.28になりそうです。
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