2025.02.03
2025.02.03
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先週の外国為替市場は、円高とドル高の動きが交錯する展開となりました。トランプ大統領の関税発言や中国AI関連の報道が市場の不安要因となり、リスク回避の動きが強まる場面がありました。
ドル円は156円台から153円台の間で大きく振幅し、不安定な値動きが続きました。米FOMCやECBの金融政策発表も注目されましたが、相場への影響は限定的でした。
1月27日(月)
この日、トランプ大統領がコロンビアへ25%の関税を課すと発表し、リスク回避の動きが強まりました。中国AI関連のニュースでも円買いが加速し、ドル円は156円台前半から急落し、一時153円台後半まで下落しました。
ユーロドルは1.050台付近で小動き。ポンドドルも1.250付近で安定した値動きでした。
1月28日(火)
トランプ関税を懸念して、日銀利上げが先送りになるとの見方が広がり、ドル円は前日分の下げを取り返すように155.9円台まで伸びましたが、156円には到達しませんでした。
この日のドル高の影響で、ユーロドルは1.04台前半まで下落し、ポンドドルは1.24台前半まで値を下げました。
1月29日(水)
この日のドル円はFOMCの結果待ちで、動意に乏しい展開でした。ドル円は一時154.9円台をつけましたが、おおむね155円台を推移しました。
市場の予想通り米政策金利は据え置きとなり、市場に急変動は見られませんでした。ユーロドルは一時1.04台を割り込み、ポンドドルも一時1.24を下回る水準まで軟化しました。
1月30日(木)
この日、日銀氷見野副総裁の講演を前にポジション調整が入り、そのまま円買い優勢となって、ドル円は一時153.8円台まで下落しました。
ECBが0.25%の利下げを決定し、ユーロドルは一時1.046台まで買い戻されましたが、その後1.04を割り込みました。ポンドドルは1.24台での小動きとなりました。
1月31日(金)
トランプ大統領が「2月1日にメキシコとカナダに25%の関税を賦課する」と発言した他、中国やBRICS諸国に対する関税にも言及し、市場が再びリスク回避の動きを強めました。
ドル円は153.9円をつけてからは上昇に転じ、155円台前半で週の取引を終えています。ユーロドルは一時1.035台まで下落し、ポンドドルも1.238台まで下落しました。
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
FRBは追加利下げを見送りましたが、2月7日に発表される1月米雇用統計で強い結果が出た場合、ドルの買い戻しが見込まれます。トランプ大統領の発言で上下に揺れる展開が続きそうです。
ドル円の日足を分析します。
154円を割り込むと戻される流れが続いていますが、上値が抑えられてきています。ここから-2σを下抜けると、下落に勢いがつきそうです。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
ミドルラインは右肩上がりを維持していますが、トレンドラインを下に抜けていこうとしています。下目線に切り替える頃合いかもしれません。
2月3日に消費者物価指数の発表があり、それ以後目立った指標はありませんが、米国の重要指標が続いていき、ドルの変動の影響を強く受ける週になりそうです。
ユーロドルの日足を分析します。
+2σから反落してミドルラインを下抜けようとしていますが、方向感はつかみにくいです。ここから1.05に戻せればレンジになりそうですが、下落すると勢いがつきそうです。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
陽線が2週続いてから、上ヒゲのある陰線が立ちました。1.05を超えられなかった場合、戻り目を作って大きく下落していく展開もありえます。
2月6日にはBOEの政策金利発表が予定されており、0.25%利下げされると見られています。ドルが堅調だった場合、下押し圧力が強まる可能性があります。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
+1σを超えきれずに下落し、ミドルラインに近づいてきています。方向感は見えにくいですが、1.25を超えられなかった場合、ここまでの上げが戻り目になって下落していきそうです。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
先々週は大きく上昇しましたが、先週は上ヒゲのある陰線で引けています。1.25を超えればさらに上を目指しそうですが、ミドルラインは右肩下がりで、下目線でよさそうです。
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