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2024.11.04 FXON流 マーケット分析(10/28~11/3)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週の外国為替市場は、日本の衆院選の結果や日米の金融イベントを背景に波乱含みの展開となりました。週の前半は日米の政治リスクが主な焦点となり、後半は経済指標の内容に市場が左右されました。

10月28日(月)
週明けのドル円は、日本の衆院選で自民・公明両党が過半数を下回ったことを受け、上窓を空けて取引がスタート。円売りドル買いの動きが強まり、152円台後半から153円台後半へと上昇しました。しかし、すぐに152円台前半へと押し戻される場面が見られ、方向感が定まらないまま取引が進みました。

10月29日(火)
ドル円が再び153円台後半に達しましたが、米9月の雇用動態調査(JOLTS)求人件数の予想を下回る結果を受け、ドルはやや失速しました。

またユーロドルは、NY時間の開始前後に一時的に下落し、1.07台中盤の安値をつけるも、すぐに反発しています。

10月30日(水)
ユーロ圏では7-9月期の域内総生産(GDP)速報値が発表され、前期比で0.4%と予想の0.2%を上回りました。これを受け、ユーロドルは一時的に買いが入る場面がありました。

また、米国の10月ADP雇用統計が23.3万人と予想(11.4万人)を大きく上回り、ドル買いを支える材料となりました。しかし、その15分後に発表されたアメリカのGDP速報値は、2.8%と予想の3.0%を下回ったため、ドルの上昇にはブレーキがかかりました。

10月31日(木)
日銀が金融政策決定会合を行い、政策金利は据え置かれましたが、植田総裁は「時間的に余裕がある」との表現を使わず、「毎回の会合で判断」と発言したことで、年内の早期利上げ観測が高まりました。この発言を受けてドル円は151円台後半へと下落しました。

その後、欧州では10月の消費者物価指数(HICP)が前年同月比2.0%と予想の1.9%を上回り、ユーロが一時的に買われる動きも見られました。また、22時ごろからポンドドルが大きく下落し、1.28台中盤の安値をつけています。

11月1日(金)
米国の10月非農業部門雇用者数(NFP)はわずか1.2万人増と予想(11.3万人)を大幅に下回る結果となり、発表直後にドル売りが強まりました。これに伴い、米国債利回りが急低下し、ドル円は一時151円台に下落しましたが、売りが一巡すると買い戻しが入り、終盤には再び買いが優勢となりました。

市場では、NFPの弱さはハリケーンやボーイングのストの影響によるものと見られ、一過性の要因として解釈されました。また、米10月ISM製造業景況指数が46.5と予想(47.6)を下回り、米経済の鈍化を示唆しました。

今週の主要な経済指標、要人発言

11月5日(火)
24:00 米国 10月ISM非製造業景況指数(総合)

11月7日(木)
21:00 英国 イングランド銀行(英中央銀行)金利発表
21:00 英国 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨
28:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
28:30 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見

今週の予測

各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。

ドル円(USDJPY)

11月5日には米大統領選が控えており、選挙結果を注視する必要があります。

ドル円の日足を分析します。

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ミドルラインは右肩上がりで上昇トレンドが続いていましたが、画像の右から2本目のローソク足(10月31日)は終値で+1σを割り込んだものの、翌日の終値では再びそれ以上の水準になっています。

10月28日の高値153.88円を超えていくかどうかに注目です。

続いて、ドル円の週足も分析してみます。

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それまで4連騰していましたが、前週のローソク足は陰線となりました。

ミドルラインは下向きであるため、下降トレンドに回帰する可能性があります。

ユーロドル(EURUSD)

ここのところ続いていたドル高による下降トレンドは一服し、リバウンド相場になりつつあります。ドルが大きく動く可能性として、11月5日の大統領選、11月6日~7日のFOMCでの追加利下げの有無に注目する展開になりそうです。

ユーロドルの日足を分析します。

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下降のバンドウォークが一服して、ミドルラインを超えるところまで反発するも、1.0905で反落しやや長い上ヒゲを形成しました。ここを上抜けすればトレンド転換もありそうですが、下降トレンド継続への注意も必要です。

続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。

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週足ではそれまで4週連続で陰線が形成されていましたが、先週は陽線で引けました。

この時間軸で見ると、ミドルラインにあまり角度がなく、大きなトレンドは出ていないことが分かります。

ポンドドル(GBPUSD)

ポンドドルに関しても今週は、ドルが大きく動く可能性のあるイベントに注意が必要です。

それでは、ポンドドルの日足を分析します。

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節目の価格となる1.3000を一時上抜けしましたが、トレンド転換には至らず、-1σに沿って下落傾向です。ボラティリティが下がってバンド幅が狭まっており、ここからの急な動きに注意が必要です。

続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。

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週足ではミドルラインを明確に下抜けしました。このまま売り優勢の動きとなる可能性があります。

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