2024.10.21 FXON流 マーケット分析(10/14~10/20)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の為替相場は、どちらかというとドル高傾向でした。特に米9月小売売上高が予想を上回るなど、米経済の強さが市場に認識され、米金融当局の大幅利下げ観測が後退。ドル円は一時150円台を突破しましたが、政府関係者の円安けん制発言により、再び149円台へと反落する展開となりました。
また、ユーロドルやポンドドルもそれぞれの経済指標に影響を受けて売り圧力が強まりましたが、ポンドドルは週末にかけて反発する場面も見られました。
そんな1週間の流れを振り返ってみましょう。
10月14日(月)
この日は日米の祝日により市場の流動性が低く、東京時間のドル円は149円台前半で方向感なく推移しました。
しかし、NY市場でダウ平均株価が史上最高値を更新したことを受けてドル買いが強まり、ドル円は一時150円手前まで上昇しました。
10月15日(火)
前日のドル円は節目の150円を超えられず、この日はドル売りが優勢となり148円台後半まで反落しました。米国株の上昇の一服と、利益確定の動きが影響したと見られます。
10月16日(水)
日銀の安達審議委員が追加利上げに慎重な姿勢を示したことで、円売りが再び強まりました。ドル円は再び149円台後半にまで上昇しています。
またこの日、英国の消費者物価指数(CPI)が発表されました。前月比で予想0.1%に対して結果0.0%と弱い数字が出たことがきっかけとなり、ポンドドルは発表直後に大きく下落。1.30を割り込んでいます。
10月17日(木)
ユーロはドイツ経済の低迷やECBのハト派的な発言が影響し、売り圧力が強まって1.081付近まで下落しています。ポンドも英国のインフレ指標が鈍化したことで一時売られました。
また、この日に発表された米9月小売売上高の前月比が、予想の0.3%を上回る0.4%となり、米経済の堅調さが確認されました。この結果を受けて、ドル買いが強まり、ドル円は一時150.32円前後まで上昇しています。
10月18日(金)
三村財務官が「投機的な動きに対して高い緊張感を持って注視する」と発言したことで、円安けん制の意識が市場に広がり、ドル円は149円台まで反落しました。
ポンドドルはこの日に発表された強い英小売売上高の結果を受け、一時的に反発しましたが、全体としては方向性が錯綜した1週間となりました。
今週の主要な経済指標、要人発言
10月24日(木)
23:00 米国 9月新築住宅販売件数
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
CMEのFedWatchツールによれば、残る年内2回のFOMCのうち、11月FOMCでは0.25%利下げを、市場は90%以上織り込んでいます。さらに12月FOMCでは、そこからさらに0.25%の利下げが今のところ多数派となっています。
ドル円の日足を分析します。
上昇バンドウォークとなり、じわじわ上昇していたところ、節目の150円に到達しました。そこから反落したものの、+1σのサポートを受けて割り込むことなく週の取引を終えています。
+1σ以上を保ちながら、もう一度150円をしっかり超えていけるかどうかで、今後の流れが見えてくると考えられます。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
-1σを勢いよく上抜けしてからも陽線が続いていますが、先週はミドルラインの手前で反落しています。
ミドルラインは右肩下がりで、その下にローソク足があるため、長い目で見れば売り優勢と見ることができそうです。
ユーロドル(EURUSD)
今週はユーロ絡みで、大きな経済指標や要人発言などは予定されていません。ドル関連の指標も新築住宅販売件数のみで、チャート分析主体の立ち回りが有効であると考えられます。
ただ日銀関係者の発言など、突発的な要人発言により、相場が大きく動く可能性は常に存在します。
ユーロドルの日足を分析します。
一番最後の金曜日のローソク足は反発したものの、それまで7陰連を達成していました。
ダブルトップのネックライン1.1002を下抜けた後にはバンドウォークが続いており、このままいけば次のターゲットは直近安値の1.0777となります。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
週足で見ると、大きな流れは発生しておらず、レンジ相場と考えられます。
ボリンジャーバンドの-2σ付近での反発を狙えるかもしれません。
ポンドドル(GBPUSD)
ポンドドルは、長年何度も節目の価格となってきた1.30付近の攻防となっています。ここから上下どちらに向かうか注目する必要がありそうです。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
1.3001を下抜けしたものの、すぐダマシになって反発しています。このラインがもみ合いの中心になると、しばらく力をため込んだのち、どちらかに動き出すパターンになりやすいです
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
週足で見ても、やはり1.30付近でどう動くかが重要です。現状ではレジサポ転換して反発しています。
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