2024.10.14 FXON流 マーケット分析(10/7~10/13)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の為替市場は、それほど勢いはなかったもののドル高の流れが続きました。ユーロドル、ポンドドルは、ドルの強さに影響されて、週を通じて下落傾向となっています。
ドルは米金融政策に対する予想を背景に動く形となりました。先々週金曜日の米雇用統計や、先週木曜日の消費者物価指数(CPI)の強さが注目される一方で、新規失業保険申請件数の増加はドル売りにつながっています。
そんな1週間の流れを振り返ってみましょう。
10月7日(月)
先々週金曜日の米雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想を上回り、米経済の底堅さが示されたことで、先々週の金曜日はドル買いが優勢となり、ドル円は一時149円台前半まで上昇しています。
その流れを受け継いだ週明けのドル円は、148円台後半でスタートするもののジリジリ下げ、148円台前半で引けました。
10月8日(火)
この日のドル円は、東京時間からロンドン時間にかけて、147円台前半まで一時的に下落しました。ただし、下値では買いが見られ、148円台に乗せて取引を終えました。
10月9日(水)
ニューヨーク時間の後半、米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録が公表され、大幅な利下げ観測が後退したことからドル買いが再び強まりました。議事録では数名のメンバーが25bpの利下げを支持していることが明らかとなり、今後の利下げペースが緩やかになるとの見方が広がりました。
ドル円は再び149円台前半に上昇しました。
10月10日(木)
欧州中央銀行(ECB)の理事会議事要旨が公表され、10月の利下げ可能性が示唆されたことで、ユーロドルは下落基調を強めました。ドイツ政府が今年の経済成長がマイナスになるとの見解を示していたこともあり、ユーロドルは一時1.09前後まで下落しました。
また、この日は米9月消費者物価指数(CPI)が発表され、前月比0.2%(予想0.1%)、前年同月比2.4%(予想2.3%)と、予想をやや上回る結果となりました。一方で、米新規失業保険申請件数が予想を大きく上回る増加を見せたため、ドル円は乱高下しました。
10月11日(金)
英国の8月GDPが前月比で0.2%と予想通りの結果となったものの、英国経済への不安が残る中、ポンドドルが大きく買い戻されることはありませんでした。イングランド銀行(BOE)のベイリー総裁がハト派的な発言を継続していることもあり、ポンドドルの上値が重い状態が続いています。
また、この日発表された米9月卸売物価指数(PPI)は前月比0.0%と予想の0.1%を下回り、インフレ圧力の低下が示されました。
今週の主要な経済指標、要人発言
10月17日(木)
18:00 ユーロ 9月消費者物価指数(HICP、改定値)
18:00 ユーロ 9月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)
21:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:30 米国 9月小売売上高
21:30 米国 9月小売売上高(除自動車)
21:45 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
10月18日(金)
8:30 日本 9月全国消費者物価指数(CPI)
8:30 日本 9月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)
8:30 日本 9月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
ドル円はいつの間にか節目の150円に接近し、日銀関係者のコメントもチェックしておいた方が良いところまで来ています。
ドル円の日足を分析します。
8月に大きく下げたときの戻り高値へのトライが続いています。ここから叩き落とされるか、超えていくかで今後の流れが大きく変わる可能性が高いです。
日足ベースではミドルラインは上向き、+1σと+2σ間のバンドウォークに移行しており、目先は買い圧力の方が強そうです。
149.38円を上に抜けた場合、すぐにブレイクアウトで追いかけてもいいですが、いったんこのラインまで引きつけてレジサポ転換を狙っていく押し目買いも有効な可能性があります。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
下降バンドウォークから一転して-1σを上抜けし、陽線で引けています。
週足もどちらかというと上目線と考えられます。
ユーロドル(EURUSD)
ドル高の動きに引っ張られ、ファンダメンタルズ的にもユーロ買いの材料がないため、売り圧力が強まる展開も想定されます。
ではユーロドルの日足を分析します。
節目であり、ダブルトップのネックラインでもある1.10を下抜けして、下降バンドウォークが始まっています。
素直にトレードするなら、売り優先の流れです。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
+1σを割り込んでからさらに下落し、ミドルラインに到達しました。ドル円と逆に、売り優勢と見ます。
ポンドドル(GBPUSD)
ユーロドルと似た状況で、ドルが強く、ポンドに良い材料がないため、ポンドドルは下目線と考えることができます。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
1.3044はここ最近の上昇の起点ですので、ここを割り込めば安値切り下げが確定し、ダウ理論的にも下目線となる場合がある状況です。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
節目の1.3付近のサポートラインを下抜けするなら、レジスタンス転換を狙う戻り売りも有効です。
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