2024.09.23 FXON流 マーケット分析(9/16~9/22)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の外国為替市場では、米国、英国、日本の金融政策発表が相次ぎ、ドル円を中心に相場に流れが生まれました。
特に米FOMCで0.50%の大幅利下げが発表され、一時ドル売りが進みましたが、その後のFRBパウエル議長の発言によりドル買いが再び強まりました。英国と日本は予想通り政策金利を据え置きました
そんな1週間の流れを振り返っていきましょう。
9月16日(月)
ドル円は140円台後半で週の取引をスタートしました。FRBが大幅に利下げする可能性が意識されてドル売りが進み、ドル円は一時139円台後半まで下落しました。
しかし、米9月ニューヨーク連銀製造業景気指数が予想を上回ったこともありドルが買い戻され、140円台後半に持ち直しました。
9月17日(火)
この日は米8月小売売上高が発表されました。結果が予想を上回ったことでドル買いが進み、18日(水)早朝にかけてドル円は142.46円付近まで上昇しました。
9月18日(水)
注目のFOMCでは、0.50%の大幅な利下げが決定されました。
これを受け、ドル円は一時140.43円まで下落しましたが、パウエルFRB議長がその後の会見で「今後の利下げはデータ次第で判断する」「これが新しい利下げペースだと考えるべきではない」と慎重な姿勢を示したため、ドルが買い戻されました。ドル円は翌日の午前10時30分頃にかけて上昇し、144円手前まで上値を伸ばしました。
また、ユーロ圏では8月消費者物価指数が発表されましたが、予想通りの結果でユーロドルが大きく動くことはありませんでした。
9月19日(木)
BOEは市場予想通り政策金利を5.00%で据え置きました。最近発表された英国の消費者物価指数から根強いインフレ圧力が見られ、ポンドは特に対ユーロで大きく上昇しました。
一方、ドル円は日銀の金融政策決定会合を控えて上昇が一時失速する時間帯もありましたが、144円に迫る展開が続きました。
9月20日(金)
日銀は、政策金利を0.25%に据え置くことが決まったことを発表しました。植田和男日銀総裁が会見で、早期の追加利上げに慎重な姿勢を示したことから円安が進み、ドル円は再び144円を超えました。クロス円も総じて堅調で、円安の流れが続きました。
今週の主要な経済指標、要人発言
9月25日(水)
23:00 米国 8月新築住宅販売件数
9月26日(木)
8:50 日本 日銀・金融政策決定会合議事要旨
21:30 米国 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)
22:20 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
9月27日(金)
21:30 米国 8月個人消費支出(PCEデフレーター)
21:30 米国 8月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
9月FOMCでは、すでに述べた通り0.5%の利下げが決定されました。そこで、残る年内2回のFOMCでの政策金利変更に関する織り込み具合を、CMEのFedWatchツールを見ながら整理してみましょう。
11月6日と7日のFOMC後に発表される政策金利については、0.25%利下げ予想が48.6%、0.50%の利下げ予想が51.4%となってます。
年内最後となる12月17日・18日の会合後に発表される金利については、現時点から見て0.5%利下げ予想が25.8%、0.75%利下げ予想が50.1%、1.00%利下げ予想24.1%となっています。
もちろん、材料が出た場合など、この数字は常に変動します。どちらにせよ年内は、相場は少なくとも、もう一段階の利下げは織り込んでいるということになります。
次に、ドル円の日足を分析します。
節目の140円を割り込んで安値を更新したところで反発し、ボリンジャーバンドの-1σを上に抜けています。高値、安値がゆるやかに切り下げていることが確認できます。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
直近安値の140.24円を割り込んでから反発しています。この時間軸では、終値が-1σを上抜けするまでは、買い優先の戦略で良いでしょう。
ユーロドル(EURUSD)
ユーロもすでに利下げが始まっています。ユーロに関しては、今週は大きな関連イベントはスケジュールされていません。
ユーロドルの日足を分析します。
直近高値の1.1201に再度迫っています。ボリンジャーバンドのミドルラインはほぼ横ばいなので、目先のトレンドは発生していないと考えられます。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
週足レベルでは、1.1149を抜けそうで抜けていないという状況が続いています。
すでにミドルラインは上向きなので、このラインをはっきり超えていけば長期的な上昇トレンドが発生する展開も考えられます。
ポンドドル(GBPUSD)
利下げが始まったドル、ユーロに対して、ポンドの金利は据え置きとなりました。
今週は注目度が高い英国の経済イベントは予定されていません。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
直近高値の1.3265を木曜日に上抜けして、金曜日にはこのラインがレジサポ転換して、高値を更新しています。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
週足で見ても、節目の1.3付近の高値より高い位置での値動きが続いています。
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