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2024.09.16 FXON流 マーケット分析(9/9~9/15)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週の為替市場では、ややドル安が優勢ながらも神経質な上下動が続き、明確な方向感を欠いた1週間となりました。

特に米国FOMCを控え、利下げ幅に対する観測が市場を左右しました。週の前半はドル買いが優勢でしたが、週後半にかけて再びドル売りが強まり、ドル円は年初来安値を更新しました。市場では、日米の金融政策動向が引き続き注目を集めました。

そんな1週間の流れを振り返っていきましょう。

9月9日(月)
週明けのドル円は、先週末の米8月雇用統計後の乱高下を経て142円台前半でスタートしました。雇用統計では、平均時給は予想を上回りましたが、非農業部門雇用者数は予想を下回りました。この結果、発表直後はドル買いが強まったものの、その後はドル売りが進みました。

その翌営業日の9日(月)には、日本の4-6月期実質GDP改定値が発表され、年率換算で2.9%と予想の3.2%を下回る結果となり、ドル円は一時143円台後半まで上昇しましたが、その後再び142円台に押し戻されました。

9月10日(火)
この日は特に大きな指標発表はなく、ドル円は不安定な動きを続けました。市場では米国の金利政策を巡る観測が続き、一時143円台後半まで上昇する場面がありましたが、その後再び142円台に反落しました。

9月11日(水)
日銀の中川審議委員が講演で、経済・物価見通しが進展すれば金融緩和の度合いを調整する可能性に言及したことで、利上げ観測が強まりました。

この影響で、ドル円は急落し、一時140.70円前後まで下落しました。しかし、その日の夜に発表された米8月消費者物価指数(CPIコア指数)が前月比で0.3%と予想の0.2%を上回ったことで、米国の大幅利下げ観測が後退し、ドル買いが再び強まりました。これにより、ドル円は142円台半ばまで持ち直しました。

9月12日(木)
この日は、ドル円が一時143円台まで上昇しましたが、米ウォールストリート・ジャーナルが「FRB当局者は来週のFOMCでの利下げ幅を0.25%とするか0.50%とするか決めかねている」と報じたことで、ドル売りが強まりました。報道を受け、ドル円は再び下落基調となり、9月17日(水)と18日(木)に開催されるFOMCに向けて、利下げ幅に対する不透明感が広がりました。

また12日には、ECB(欧州中央銀行)が0.25%の利下げを決定しています。影響はあったものの予想通りだったため、ユーロドルの価格に特別大きな混乱は見られませんでした。

9月13日(金)
この日は特に大きな指標はありませんでしたが、FOMCでの利下げ幅が0.50%になる可能性が意識され、ドル売りが続きました。市場では、翌週に控えるFOMCに注目が集まり、慎重な取引が続きました。

さて、今週は米8月小売売上高やFOMC、日銀の金融政策決定会合など、重要なイベントが控えています。特にFOMCでは、仮に0.50%の利下げが決定された場合、ドル売り圧力がさらに強まる可能性があり、相場の急変に警戒が必要です。また、日銀の政策決定も円相場に影響を与える要素となるため、ドル円の動きには引き続き注目が集まるでしょう。

今週の主要な経済指標、要人発言

9月17日(火)
21:30 米国 8月小売売上高
21:30 米国 8月小売売上高(除自動車)

9月18日(水)
18:00 ユーロ 8月消費者物価指数(HICP、改定値)
18:00 ユーロ 8月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)
27:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表
27:30 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見

9月19日(木)
20:00 英国 イングランド銀行(BOE)金利発表
20:00 英国 英中銀金融政策委員会(MPC)議事要旨

9月20日(金)
時刻未定 日本 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
8:30 日本 8月全国消費者物価指数(CPI)
8:30 日本 8月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)
8:30 日本 8月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)
15:30 日本 植田和男日銀総裁、定例記者会見

今週の予測

各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。

ドル円(USDJPY)

年初来安値を先週の値動きで下回っている状態です。今週はドルと円に絡む重要な経済イベントが複数予定されているため、神経質な上下動、あるいは安値更新の可能性も考えられます。

ドル円の日足を分析します。

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141.68円の安値を金曜日に終値で抜けているため、次はこのラインのサポレジ転換を見越した戦略も考えないといけません。

続いて、ドル円の週足も分析してみます。

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先週の下落で、1つ下の安値である140.24円の手前まで達しています。このラインを割り込めば、130円台突入も間近となります。

ユーロドル(EURUSD)

利下げ後のユーロの政策金利は、3.65%となっています。ドル円の下落からドルの弱さが続くパターンも考えられるため、そうなればユーロドルの上昇トレンド入りも見えてきます。

ユーロドルの日足を分析します。

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上昇バンドウォークから、+1σを割り込んだ下降トレンドに突入しています。

上下の振幅が大きいため、調整の下げである可能性がそれなりに高く、上昇トレンドへの回帰を狙う戦略も考えられます。

続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。

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注目度が高い1.1149より下の値動きが続いています。上昇していくならこのラインがターゲットになりそうです。

ポンドドル(GBPUSD)

今週はイングランド銀行の政策金利発表がありますが、予想は据え置きの5.0%となっています。

それでは、ポンドドルの日足を分析します。

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上昇トレンド後の調整に見える下落は、ミドルラインを割り込み、-1σで反転しています。

上昇圧力が強い場合は、どこかで本流である上昇に戻ることもありえます。

続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。

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先週の下落は、ブレイク済みの1.2995がレジサポ転換していることが分かります。長期的には上目線で良いでしょう。

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