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2024.08.12 FXON流 マーケット分析(8/5~8/11)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週の為替市場は、ドル円が劇的な値動きを見せました。

週初、前の週から続く日銀の追加利上げ観測と米国の弱い雇用統計が相まって、8月5日(月)の昼過ぎにドル円は141円台まで下落しました。日経平均株価も大幅に下落し、パニック的な相場展開となりました。

しかし、その後の市場は急速に反発します。8月5日(月)夜に発表された、米国の7月ISM非製造業景況指数が予想を上回り、米景気減速への懸念が後退したことで、ドル買いを支える要因となりました。

また、8月7日(水)、内田日銀副総裁が「市場が不安定な状況で金利を引き上げることはない」と発言したことが円売りを誘発し、ドル円は147円台まで上昇しました。

その後もドル円は上下し続けました。8月8日(木)に発表された、米新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、米経済に対する市場の不安が和らいだことで、ドル円は再び147円台を回復しましたが、8月9日(金)のニューヨーク時間には再び147円を割り込む動きが見られました。

結果として、ドル円は週の終値で146円台半ばで、週初めの急落をほぼ解消しました。市場のボラティリティは非常に高く、今後の展開についても警戒が必要です。

今週の主要な経済指標、要人発言

8月14日(水)
18:00 ユーロ 4-6月期四半期域内総生産(GDP、改定値)(前期比)
18:00 ユーロ 4-6月期四半期域内総生産(GDP、改定値)(前年同期比)
21:30 米国 7月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 米国 7月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 米国 7月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
21:30 米国 7月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)

8月15日(木)
8:50 日本 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
8:50 日本 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(年率換算)
15:00 英国 4-6月期四半期国内総生産(GDP、速報値)(前期比)
15:00 英国 4-6月期四半期国内総生産(GDP、速報値)(前年同期比)
15:00 英国 6月月次国内総生産(GDP)(前月比)
21:30 米国 7月小売売上高(前月比)
21:30 米国 7月小売売上高(除自動車)(前月比)

今週は、米国の7月消費者物価指数(CPI)や小売売上高の結果が、再び市場に大きな影響を与える可能性があります。弱い結果が出た場合、円高方向への動きが強まることも予想されます。

今週の予測

各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。

ドル円(USDJPY)

9月18日(水)のFOMCでの米ドル利下げは確定路線といってよく、CMEのFedWatchツールによれば金利据え置き予想は0%です。0.25%の利下げ予想が51.5%、0.5%の利下げ予想が48.5%と拮抗しています。1週間前の0.5%の利下げ予想は26%だったので、この1週間でほぼ倍増しています。

ただ、日銀のスタンスがやや曖昧で、すでに述べた内田副総裁の発言もあって、早期の追加利上げ観測はやや後退しています。ここからもう一度利上げに関する前向きな姿勢が示されれば、アメリカの利下げとかみ合うことで、大きなドル円の下落を導く展開もありえます。

ドル円の日足を分析します。

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典型的な下降バンドウォークが継続中で、火曜日以降の反発でもボリンジャーバンドの-1σを上回ることはありませんでした。

ミドルラインも急な角度を保った状態で右肩下がりですので、チャート的には売り目線で問題ないと思われます。

続いて、ドル円の週足も分析してみます。

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2週前のドル円の週足は、上昇トレンドラインを終値で下回りました。それに続く先週は、長い下ヒゲを伸ばして引けています。

ボリンジャーバンドの-2σより価格が下にあるため、下がり過ぎの状態であるともいえます。ただ、ミドルラインは右肩下がりなので、長期的には売り圧力が強い展開と考えられます。

ユーロドル(EURUSD)

14日(水)には、ユーロ圏の4-6月期四半期域内総生産が発表されます。大きなサプライズがなければ、激しい価格変動は起きない可能性が高いです。

ユーロドルの日足を分析します。

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先週月曜日の上昇で1.1に一時到達してからは、4陰連でジリジリ下げています。日足で見ても、近い範囲を往復しているだけで明確な流れはありません。

続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。

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三角保ち合い上抜け後の価格帯に滞在しており、このまま上昇していく準備段階のようにも見えます。今の水準より下がらずに持ちこたえられるかに注目です。

ポンドドル(GBPUSD)

15日(木)に、4-6月期四半期国内総生産と6月月次国内総生産が発表されますが、ドルの動きに応じてポンドドルも流れを作る状況は相変わらずです。

それでは、ポンドドルの日足を分析します。

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ボリンジャーバンドの+2σから一定のペースで下げ続け、-2σまで到達しました。このまま下降バンドウォークが継続するかに注目が集まります。

続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。

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三角保ち合い上抜け後に反落し、2週連続で上辺を一時下回るも、下ヒゲを伸ばして反発しています。このまま下がらず粘りきれば、上昇トレンド転換の可能性も出てきます。

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