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2024.07.22 FXON流 マーケット分析(7/15~7/21)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週の為替市場は、ドル円が一時155円台まで下落するなど、相対的にドルの弱さが目立つ1週間となりました。1週間の流れを振り返っていきましょう。

7月16日(火)には、米国の6月小売売上高が発表されました。前月比で予想ー0.3%に対して結果0.0%、自動車を除く前月比で予想0.0%に対して、結果0.4%と強い結果が出ました。

7月17日(水)には、トランプ前大統領が円の安さを問題視する発言をしたこと、河野デジタル相が日銀に円安是正を目的とした利上げ要求をすると報じられたことで、ドル円は156円付近まで下げました。

また、この日にはユーロの6月消費者物価指数(HICP、改定値)が発表されました。コア指数も合わせて、予想通りの結果でサプライズはありませんでした。

なお、ユーロドル、ポンドドルはこの日の高値を頂点に、下落に転じています。

7月18日(木)の日本時間午前中に、ドル円は155円台の安値をつけ、そこから週末に向けて上昇に転じます。

この日にはECBが政策金利を発表し、事前予想通り4.25%で据え置かれました。次の9月のECB理事会に向けて、明確な指針は示されずオープンな姿勢が強調されました。

今週の主要な経済指標、要人発言

7月24日(水)
23:00 米国 6月新築住宅販売件数(年率換算件数)
23:00 米国 6月新築住宅販売件数(前月比)

7月25日(木)
21:30 米国 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)

7月26日(金)
21:30 米国 6月個人消費支出(PCEデフレーター)
21:30 米国 6月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 米国 6月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)

今週は26日(金)の米個人消費支出に注目が集まりそうです。

今週の予測

各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。

ドル円(USDJPY)

7月の中旬から、明らかにドル円を取り巻く状況は変化を見せています。11日の消費者物価指数(CPI)に日銀の為替介入が加わることで急落し、160円台を下回りました。その週末にはトランプ前大統領が銃撃から生還し、大統領選勝利に向けて大きく前進しています。

トランプ氏は、今のところ円安が進行しすぎることへの警戒感を示しており、秋の大統領選に向けてどのような流れになるのか注目する必要があるでしょう。

CMEのFedWatchツールによれば、7月FOMCの据え置き確率は95.9%で、サプライズが入り込む余地はなさそうです。FRB関係者は週末からブラックアウト期間に入り、表立った発言はされなくなります。9月FOMCでは一転して据え置き確率は1.9%と、利下げが見込まれています。

なお、7月31日には日銀の金融政策決定会合があります。昨年のこのイベントでは、ドル円は大きな値動きになっているため、この時期のトレードには注意が必要です。

それでは、ドル円の日足を分析します。

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2023年末の安値から真っ直ぐに引ける上昇トレンドラインを、先々週から先週にかけての下落で割り込んでいます。また、ボリンジャーバンドの-2σまで到達し、-1σと-2σ間の下降バンドウォークに移行した可能性があります。さらに、ミドルラインも右肩下がりになっています。

大きく下げたCPIの日以降、陰線が非常に長く、陽線が短いことも確認できます。ゆっくり上がり、一気に下がるという、オーソドックスな下降トレンド時の動きといえるでしょう。

続いて、ドル円の週足も分析してみます。

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高値圏に三川宵の明星のような形が出現しており、これは下降トレンドの初動に現れやすいパターンです。先々週の終値で、ボリンジャーバンドの+1σを割り込んでおり、先週の変動で下ヒゲはミドルラインに到達しています。

また、2024年に入ってから、週足が2本連続で陰線になったのはこれで2度目です。今週も下げて3陰連となれば、2023年11~12月の下落以来であり、これもまた潮目の変化を感じさせます。

ユーロドル(EURUSD)

ユーロの7月利下げは、予想通り見送りとなりました。9月のECB理事会についても、現状では明確な方向性が示されていないのは、すでに述べたとおりです。

ここのところはドル売りが強く、相対的にユーロドルは上昇してきました。

ユーロドルの日足を分析します。

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6連騰していましたが、木曜日と金曜日の陰線で、ボリンジャーバンドの+1σを割り込んでいます。そのため、一時的な押し目をつける展開も予想されます。

続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。

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三角保ち合いの上辺を突破したと思われましたが、先週は上ヒゲを延ばしてライン付近まで戻って引けています。

ポンドドル(GBPUSD)

ポンドについては8月利下げ観測がありますが、インフレや雇用状態がいまいちかみ合っておらず見通しは不透明です。

それでは、ポンドドルの日足を分析します。

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トレンドライン上辺を明確に上抜いて上昇したものの、ボリンジャーバンドの+1σを割り込んだため、一時的な調整下げもありうる局面です。ミドルラインが右肩上がりなので、全体の流れは買い優勢と考えられます。

続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。

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三角保ち合いの上辺をブレイクして上昇トレンドに移行しています。価格がボリンジャーバンドの+1σより高い位置にあるうちは、買い優先で問題ないでしょう。

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