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2024.07.15 FXON流 マーケット分析(7/8~7/14)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週の為替相場といえば、なんといっても木曜の米消費者物価指数(CPI)からの強い下落です。ドル円をはじめとした、円絡み通貨ペアは総崩れとなりました。またユーロドル、ポンドドルはドル安の影響を受けて、高値を更新しています。

先週の月曜から水曜は、影響力が強い経済指標はありませんでした。火曜と水曜には、パウエルFRB議長の議会証言が行われましたが、ハト派に傾いた印象はなく、ドル買いをうながす内容でした。その結果、ドル円、ユーロ円、ポンド円はいずれも上昇しています。

そして7月11日(木)に、米国のCPIが発表されました。前月比で予想0.1%に対して結果-0.1%、前年同月比で予想3.1%に対して結果3.0%でした。またコア指数は、前月比で予想0.2%に対して結果0.1%、前年同月比で予想3.4%に対して結果3.3%でした。

全体的に予想を下回る弱い結果となり、ドル売りを誘発します。さらに、CPI発表直後に、日銀・日本政府による為替介入が行われた可能性があります。神田財務官はノーコメントとしていますが、12日公表された16日の当座預金増減要因の予想値と市場の推計値との差により、3.5兆円程度の円買いが行われたと推計されています。

またこの日には、英国の5月月次国内総生産(GDP)(前月比)が発表され、予想0.2%に対して結果0.4%と強い数値となり、ポンド買いにつながりました。

7月12日(金)には米国の6月卸売物価指数(PPI)が発表され、全体的に予想を上回りました。しかしドル円は再度の下落を見せ、157円台に突入。そのまま157.86円で週の取引を終えています。

またユーロ円とポンド円は、いずれも週の高値から3円以上下落してその週の取引を終えており、円が相対的な強さを見せた週後半の取引となりました。

今週の主要な経済指標、要人発言

7月15日(月)
25:30 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言

7月16日(火)
21:30 米国 6月小売売上高(前月比)
21:30 米国 6月小売売上高(除自動車)(前月比)

7月17日(水)
18:00 ユーロ 6月消費者物価指数(HICP、改定値)(前年同月比)
18:00 ユーロ 6月消費者物価指数(HICPコア指数、改定値)(前年同月比)

7月18日(木)
21:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:45 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見

7月19日(金)
08:30 日本 6月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
08:30 日本 6月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)(前年同月比)
08:30 日本 6月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年同月比)

今週の為替相場では、16日(火)の米小売売上高に注目です。予想を下回るような弱い結果が出れば、さらなるドル売りの動きにつながる可能性も考えられます。

今週の予測

各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。

ドル円(USDJPY)

CMEのFedWatchツールによれば、最初の利下げが行われる可能性が高いのが9月FOMCで、このときの据え置き確率は3.8%。今のところ利下げはほぼ規定路線です。

この路線でいくとして、11月FOMCでも過半数が利下げを予測しています。12月にもFOMCがあり、9月以降の3回のFOMCのうち、2回程度で利下げするのではないかと考えられています。

ドル円の日足を分析します。

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一度はボリンジャーバンドの+1σを割り込んだものの、先週前半の上昇で再び+1σより高い価格帯に返り咲きました。しかし先週木曜のCPIで大暴落、金曜日も続落してボリンジャーバンドを貫通し、-2σまで到達しています。

続いて、ドル円の週足も分析してみます。

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先週の急落で、上昇トレンドラインにタッチして少し反転して引けています。このラインを週足レベルで割り込むようだと、本格的なトレンド転換につながるケースも考えられます。

ユーロドル(EURUSD)

ドル安が加速することで、ユーロドルは上昇トレンドへの移行を感じさせます。17日(水)には、ユーロの消費者物価指数が発表されます。

ユーロドルの日足を分析します。

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直近高値の1.09161に肉薄しています。

また、7月になってから日足の陰線は2本のみで、この点からも上昇の勢いを感じさせます。

上昇バンドウォークがすでに始まっているため、高値ブレイクも時間の問題かもしれません。

続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。

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三角保ち合いの上辺にタッチしており、見方によっては終値で少しブレイクしています。続伸して完全に上に抜ければ、長期的な上昇トレンドへの道も開かれます。

ポンドドル(GBPUSD)

ポンドはユーロ同様に強く、対ドルで上昇することで、ポンドドルは上昇トレンドに入っています。同様に対円でも強く、ポンド円も高値圏に滞在しています。

それでは、ポンドドルの日足を分析します。

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直近高値の1.28605を一気にブレイクし、上昇バンドウォークがすでに始まっています。先週火曜日の短い陰線を除き、ここ最近はほとんど陽線ばかりが並んでいます。

続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。

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三角保ち合いの上辺を抜けた可能性が高く、長期的な上昇トレンドの初動であるケースも考えられます。

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