2024.07.08 FXON流 マーケット分析(7/1~7/7)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の為替相場では、週の半ばにドル円が161.95円という37年ぶりに高値を更新し、ユーロドル、ポンドドルもほぼ同じタイミングで高値をつけています。しかしドル円はそこから週の後半にかけて下落に転じました。一方でユーロドル、ポンドドルは上昇して週の取引を終えています。
弱い経済指標の影響もありドル高は一服しましたが、英国やフランスの政治状況が落ち着きを見せ始めていることで、ユーロドル、ポンドドルの上昇トレンドにつながりました。
そんな1週間の流れを振り返っていきます。
7月1日(月)には、米国の6月ISM製造業景況指数が発表され、予想49.2に対して結果48.5と弱い結果が出ました。ドル円は一時161円を割り込みますが、すぐに反転して上昇トレンドに回帰してます。
7月2日(火)には、ユーロの6月消費者物価指数の速報値が発表されました。コア指数の前年同月比は、予想2.8%に対して結果2.9%と若干インフレが進んだことが示されました。
7月3日(水)には米国の6月ADP雇用統計が発表され、予想16.0万人に対して結果15.0万人と、予想を下回りました。
また、同日発表された米国の6月ISM非製造業景況指数(総合)は、予想52.5に対して結果48.8でした。これを受けてドル円は大きく下落し、週単位で見てもここがターニングポイントになりました。
7月5日(金)には、注目の6月米国雇用統計が発表されました。失業率がわずかに増加した点を除けばほぼ予想通りの結果となり、相場全体の流れを変えるほどのインパクトはありませんでした。
今週の主要な経済指標、要人発言
7月9日(火)
23:00 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
7月10日(水)
23:00 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
7月11日(木)
15:00 英国 5月月次国内総生産(GDP)(前月比)
21:30 米国 6月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 米国 6月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 米国 6月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
21:30 米国 6月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
今週は木曜日のCPIの注目度が高いです。162円台目前まで上昇したドル円は160円台まで下落しており、経済指標の弱さから年内2回の利下げ観測が復活しつつあります。
これを裏付けるような結果がCPIで出れば、160円を割り込む下落が発生する可能性も十分にあります。
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
CMEのFedWatchツールによれば、9月FOMCにおける据え置き確率は22.1%にまで低下しています。1週間前は35.9%だったので、直近の経済指標結果がインフレの後退を示唆し、利下げ観測が強まっていることが分かります。
それでは、ドル円の日足を分析します。
ボリンジャーバンドの+1σと+2σの間で上昇バンドウォークが長く続いていましたが、先週金曜日の日足が陰線になり、+1σを終値で割り込みました。
しかしこの下落は、すでにブレイクされている160.21円がサポート転換することで、160円台後半まで反発して週の取引を終えています。このまま+1σを上回ることなく、調整の下げが続く場合、ボリンジャーバンドの-1σ付近まで下がることはよくあるため、買いを入れる際はタイミングの見極めが重要です。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
ほぼ実体がない十字線のような形で引けたものの、上昇バンドウォークはキープしており、まだ上昇目線と考えられます。
160円台を死守できるかがポイントになるでしょう。
ユーロドル(EURUSD)
荒れていたフランスの政局ですが、国民議会の決選投票で与党と左派連合が連携することにより、極右勢力の過半数獲得が阻止される見通しです。
ユーロ円が大きく上昇していることからも、ユーロ高の勢いを確認できます。ユーロドルの日足を分析してみましょう。
月曜に大きく上窓を開けて寄り付き、火曜日から4連騰を達成しました。すでにローソク足はボリンジャーバンドの+2σを突破しており、上昇の勢いの強さを物語っています。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
三角保ち合いの下辺から反発し、再び上昇に転じています。上下どちらに抜けていくか注目です。
ポンドドル(GBPUSD)
ポンドも買い圧力が強く、対円では205円に到達し、ドル円以上の上昇となっています。ポンドドルの日足を分析してみましょう。
火曜日から陽線が4連続して、高値抵抗線を終値で上に抜けています。このまま、ボリンジャーバンドの上昇バンドウォークに移行するパターンも考えられます。
続いて、ポンドドルの週足も分析していきます。
三角保ち合いの上辺を終値で抜けており、日足、週足ともに、上昇トレンドの初動である可能性があります。
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