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2024.06.24 FXON流 マーケット分析(6/17~6/23)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週の為替相場は、ドル買い、円売りが一段と進行しました。

ドル円は日足ベースで7連騰しており、木曜日、金曜日の上昇で160円手前まで迫っています。先々週、FOMCメンバーの年内利下げ予想が1回に減ってドル買いが進み、日銀金融政策決定会合で国債購入減額が先延ばしになって円売りになった地合が、先週も引き継がれたと見るべきでしょう。

ユーロドル、ポンドドルは、フランスの政情不安にドル買い圧力も加わり、それぞれ週の安値を更新しています。また、ユーロ円、ポンド円も上昇していることから、対ユーロ、対ポンドでも円が売られていることが分かります。

そんな1週間の動きを振り返ってみましょう。

6月18日(火)には、ユーロの5月消費者物価指数(HICP)が発表されました。改定値の前年同月比・前年同月比ともに予想通りの結果となりました。

またこの日は米国の小売売上高が発表されました。前月比は予想0.2%に対して結果0.1%、自動車を除く前月比は予想0.2%に対して結果ー0.1%となりました。これはドル売り方向の結果で、一時的にドル円は下落しています。ユーロドル、ポンドドルは上昇したものの、継続的な流れを出すには至りませんでした。

6月20日(木)には、イングランド銀行(BOE)の政策金利が発表され、事前の予想通り5.25%に据え置きされました。票の割れ方も7対2と前回から変わっていませんが、発表された「微妙なバランスだった」という文言から、利下げ観測が強まりました。8月利下げ開始が有力視されてきています。

6月21日(金)には、日本の5月全国消費者物価指数(CPI)が発表され、全体的に予想より弱い結果となっています。

CMEのFedWatchツールを見ると、7月31日のFOMCでは米国の政策金利が89.7%の確率で据え置かれるとみられています。9月18日のFOMCでは、これが34.1%にまで低下します。

同日、米為替報告書が日本を監視対象に指定しました。為替操作国には至っていないものの、経常黒字などの水準に基づいて為替相場が日本に有利に働いているという認識を示しました。

今週の主要な経済指標、要人発言

6月26日(水)
23:00 米国 5月新築住宅販売件数(年率換算件数)
23:00 米国 5月新築住宅販売件数(前月比)

6月27日(木)
21:30 米国 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)(前期比年率)

6月28日(金)
15:00 英国 1-3月期四半期国内総生産(GDP、改定値)(前期比)
15:00 英国 1-3月期四半期国内総生産(GDP、改定値)(前年同期比)
21:30 米国 5月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)
21:30 米国 5月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 米国 5月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)

今週は金曜日の個人消費支出(PCE)の注目度が高いため、それまではあまりボラティリティが上がらない展開になる可能性も考えられます。

今週の予測

各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。

ドル円(USDJPY)

GWに160円を突破したものの日銀による2回の為替介入が行われ、150円台前半までドル円は下落しました。そこから何度か押し目をつけながらもう一度上を目指し、先週末でほぼ同水準まで回復しています。

米国から見て日本が監視対象となったことで、日銀が為替介入をやりにくくなったとみられます。よって、今年の最高値である160.21円をブレイクしないかぎり、日銀が介入に動く可能性は低くなったといえるでしょう。

ドル円の日足を分析します。

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先週の日足は全部陽線でした。三角保ち合いは上辺をブレイクし、ボリンジャーバンドの+1σと+2σ間の上昇バンドウォークに移行しています。+1σを終値で下に抜けるまでは、買い目線で追いかけても良いでしょう。

もちろん為替介入への警戒は必要で、損切りを浅めに入れるなどの対策は講じるようにしてください。

続いて、ドル円の週足も分析してみます。

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先週の週足は長い陽線を形成して、最高値の160.21円のすぐ下まで迫っています。

ユーロドル(EURUSD)

ユーロはすでに最初の利下げがあったため、9月の利下げが濃厚なドルに対しては、売り目線で考えて良いでしょう。先週もこの方向性に基づいた値動きになっています。

ユーロドルの日足を分析します。

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ボリンジャーバンドのミドルラインは右肩下がりです。なおかつ、-1σと-2σ間の下降バンドウォークが継続しています。直近安値の1.06010を割り込めば、さらに下落が加速する可能性があります。

続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。

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三角保ち合いの下辺を抜けそうな状況です。日足では下降に勢いが出てきているため、週足でも同じ流れになればマルチタイムフレーム的に強くて長いトレンドになるケースも想定されます。

ポンドドル(GBPUSD)

すでに述べた通り、今月はポンドの利下げはなかったものの、金融引き締めの出口が見え始めていて、8月利下げのシナリオが意識され始めています。

それでは、ポンドドルの日足を分析します。

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上昇トレンドのトレンドラインを先週金曜日に割り込んでおり、下降バンドウォークが始まったように見える形状です。

続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。

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三角保ち合い上辺を抜けきれず、内側に押し戻されています。3陰連となっているため、売り圧が強まりつつあると考えられます。

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