2024.06.03 FXON流 マーケット分析(5/27~6/2)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の為替相場は、全体としてはドル高、円高がそれなりに進行したものの、ドル円は157円台から反落しています。ユーロドルはほぼ1.08台での推移で、明確な方向感はありませんでした。ポンドドルは1.28手前から下落に転じました。
またユーロ円、ポンド円は円高の影響で木曜に底を打ったものの、そこから強く反発しました。1週間の流れを振り返ってみましょう。
5月27日(月)~5月29日(水)までは、日米欧英に関係する重要な経済指標はありませんでした。
5月30日(木)には、米国の1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、改定値)(前期比年率)が発表され、予想1.3%に対して、結果も1.3%でした。
5月31日(金)には、ユーロの5月消費者物価指数(HICP)の速報値が発表されました。前年同月比で予想2.5%に対して、結果は2.6%となっています。コア指数の前年同月比は予想2.7%に対して、結果2.9%でした。
この指標をきっかけにユーロドルは上昇し、1.0882の高値をつけました。
またこの日は、注目度が高かった米国の4月個人消費支出も発表されました。PCEデフレーターは、前年同月比で予想2.7%に対して、結果も2.7%となっています。食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレーターは、前月比で予想0.3%に対して結果は0.2%、前年同月比で予想2.8%に対して結果2.8%でした。
この指標をきっかけに、ドル円は156.56円まで下落するものの、その後157円台まで値を戻して週の取引を終えています。
今週の主要な経済指標、要人発言
6月3日(月)
23:00 米国 5月ISM製造業景況指数
6月5日(水)
21:15 米国 5月ADP雇用統計(前月比)
23:00 米国 5月ISM非製造業景況指数(総合)
6月6日(木)
21:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:45 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
6月7日(金)
18:00 ユーロ 1-3月期四半期域内総生産(GDP、確定値)(前期比)
18:00 ユーロ 1-3月期四半期域内総生産(GDP、確定値)(前年同期比)
21:30 米国 5月非農業部門雇用者数変化(前月比)
21:30 米国 5月失業率
21:30 米国 5月平均時給(前月比)
21:30 米国 5月平均時給(前年同月比)
月初ということもあり、重要な経済指標がいくつも発表される週となります。この中ではやはり注目度が高いのは、金曜日の米国雇用統計です。前回の雇用統計では、雇用者数の伸びが予想より悪かったため、ドル売りの材料となりドル円は安値を更新しています。
CMEのFedWatchツールを見ると、利下げ予想の割合が金利据え置きの予想を上回るのは、9月のFOMCとなっています。その後11月と12月にFOMCがあるため、年内の利下げは2~3回実施されると予想されています。
今週の雇用統計をはじめとして、各種経済指標や要人発言がインフレの後退を示していたり、経済的に悪い情報が流れたりすると、利下げ確率が上がっていくため、FedWatchツールをチェックしたほうが良いでしょう。
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
今週は雇用統計以外に、ISM、ADPと米国絡みの重要な経済指標が複数発表されます。GWの時期に行われた為替介入で下げた分はかなり回復しており、もう一度160円を試すかに注目が集まります。
ドル円の日足を分析します。
おおむねボリンジャーバンドのミドルラインより上での価格推移が続いている状況です。上下のバンド幅が狭まりつつあり、トレンドの再始動に向けて力を貯めているようにも見えます。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
152円より上で推移しており、ボリンジャーバンドの+1σと+2σ間での値動きが始まっており、チャート的には高値を更新してもおかしくありません。
ユーロドル(EURUSD)
ユーロ絡みの材料でいえば、金曜日に四半期GDPが発表されます。ここ数年の市場のテーマは米国の金融政策であり、ユーロに絡んだ経済指標にもあまり反応しないケースも少なくありません。あくまで米ドルの動きを見ながらのトレードが有効と考えられます。
ユーロドルの日足を分析します。
ボリンジャーバンドのミドルラインは右上がりですが、ここ最近は方向感のない値動きになっています。+1σを超えて、もう一度上昇トレンドに入るケースも想定されます。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみましょう。
週足レベルの長い視点では、いまだ三角保ち合いの中に価格があります。今のところ、上辺付近での値動きが継続中です。
ポンドドル(GBPUSD)
今週はポンド絡みでは、重要度が高い経済指標はありません。ユーロドル同様、米ドルの動きを見ながらのトレードとなります。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
バンドウォークが続いていましたが、終値ベースで+1σを割り込んでいます。ミドルラインは右上がりなので、+1σより上に価格が出れば、続伸していくパターンもありそうです。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
こちらも三角保ち合いの内側にありますが、先週のヒゲ先が上辺に触れています。このままドル安になることで、上抜けするシナリオもありえるでしょう。
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