2024.04.22 FXON流 マーケット分析(4/15~4/21)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の外国為替市場は、もう一段階のドル高が進行しました。4月15日(月)の朝にドル円はそれまでの高値を突破すると、そのまま上昇を続け154円台での値動きに移行しました。
それ以降は神経質な上下動が繰り返されて、50~100pips程度急落しては、すぐに戻って下ヒゲを伸ばすという展開が数回続きました。
ユーロドルは方向感のない値動きが続きましたが、ポンドドルは4月19日(金)に安値を更新する下落を見せています。
それでは1週間の値動きを見ていきましょう。
4月15日(月)には、米国の3月小売売上高が発表され、前月比で予想0.3%に対して結果は0.7%、自動車を除く前月比で予想0.4%に対して結果1.1%と、かなり強い結果が出ることで、ドル円は154.44円の高値をつけています。ただ、小売売上高で、ユーロドルやポンドドルは、さほど明確なトレンドは作りませんでした。
4月16日(火)には、パウエルFRB議長の発言がありました。最近の経済指標からまだインフレが続く可能性が高く、利下げに必要な確信を得るにはまだ時間がかかるという内容で、ドル買いの要因となっています。
4月17日(水)には、ユーロの3月消費者物価指数(HICP)が発表され、改定値、コア指数の改定値ともに、市場の予想通りの結果となりました。
4月19日(金)には、日本の3月全国消費者物価指数(CPI)が発表されました。前年同月比は予想2.8%に対して結果2.7%、生鮮食料品を除く前年同月比が予想2.6%に対して結果も2.6%となっています。生鮮食料品とエネルギーを除く前年同月比は、予想3.0%に対して結果2.9%でした。
今週の主要な経済指標、要人発言
4月23日(火)
23:00 米国 3月新築住宅販売件数(年率換算件数)
23:00 米国 3月新築住宅販売件数(前月比)
4月25日(木)
21:30 米国 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、速報値)(前期比年率)
4月26日(金)
未定 日本 日銀金融政策決定会合、終了後政策金利発表
未定 日本 日銀展望レポート
15:30 日本 植田和男日銀総裁、定例記者会見
21:30 米国 3月個人消費支出(PCEデフレーター)(前年同月比)
21:30 米国 3月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前月比)
21:30 米国 3月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)(前年同月比)
26日には、日銀の金融政策決定会合があり、日本の政策金利が発表されます。植田総裁のコメントに、年内の利下げタイミングを示唆する内容が含まれるかに注目する必要があるでしょう。
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
34年ぶりの高値水準に滞在しており、日銀の為替介入に警戒が必要な難しい展開であるといえます。
今週の注目経済指標は、26日の個人消費支出(PCE)です。インフレの進行度合いを示す経済指標で、予想より強い数字が出れば利下げ観測が後退することになるでしょう。
ドル円の日足を分析します。
152円台に突入して以降は、ボリンジャーバンドの+1σ~+2σ間を値動きする、上昇バンドウォークに移行しています。ミドルラインは右上がり、上下のバンド幅も拡大傾向で、上昇トレンドの発生と判断できるチャート形状です。
続いて、ドル円の週足も分析してみます。
週足で見ると、同じく151.97円の高値を突破してからは、2本続けて長い陽線が立っており、ボリンジャーバンドのミドルラインも右上がり、上下のバンド幅も拡大しはじめたように見えるため、上昇トレンドの初動と考えることもできるでしょう。
ユーロドル(EURUSD)
ECBでは6月利下げ観測が織り込まれはじめていますが、ドルと利下げの足並みを揃えるべきだという意見もあり、夏以降の情勢は不透明です。
ユーロドルの日足を分析します。
直近安値の1.0694を割り込み、ボリンジャーバンドのバンド幅の-1σ~-2σ間の値動きに移行しています。ミドルラインも右下がりなので下降トレンド(=ドル高ユーロ安)の傾向が見て取れます。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
三角保ち合いを下に抜けており、週足でも売り圧力が強いと判断できそうです。長期的には、安値の1.0448を試すかに注目が集まります。
ポンドドル(GBPUSD)
BOE(英国の中銀)では、インフレが根強いことから、ユーロほど早期の利下げへの期待は盛り上がっていません。それでは、ポンドドルの日足を分析します。
安値の1.2532を割り込んでからは、売り圧力が強まっています。下降バンドウォークになっており、目先は売り戦略が有効と考えられます。
続いて、ポンドドルの週足も分析していきましょう。
三角保ち合いの下辺を抜けたかどうかという状況で、今週以降の値動きがポイントになりそうです。どちらにせよ、目線は買いよりは売りと考えられます。
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