2024.04.08 FXON流 マーケット分析(4/1~4/7)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週の為替市場は、ドル安、そして円安の傾向が見られた1週間でした。
週の前半のドル円は、2000年以降の最高値である152円手前を試す展開で、4月3日(水)には151.95円の高値をつけたものの、今回も152円台突入とはなりませんでした。
そして、4月4日(木)から4月5日(金)にかけて大きく下落しました。米雇用統計の結果が市場予想よりも好調だったため、金曜日夜にある程度の回復を見せました。
またユーロドル、ポンドドルは4月1日(月)から4月2日(火)にかけて底を打ったあと、ドル安となって上昇に転じています。
経済イベントの結果を見ながら、この週の流れを振り返っていきましょう。
4月1日(月)には、日本の1-3月期日銀短観・四半期大企業製造業業況判断が発表され、予想10に対して結果11と、結果が予想を上回りました。
また、米国の3月ISM製造業景況指数が発表され、予想48.4に対して結果50.3で、前回の47.8も上回っています。
4月3日(水)には、ユーロの3月消費者物価指数の速報値、前年同月比が発表されました。全体では予想2.6%に対して結果2.4%、コア指数では予想3.0%に対して結果2.9%となっています。
この日には、米国の3月ADP雇用統計(前月比)も発表され、予想14.8万人に対して結果18.4万人と予想を上回っています。また、米国のISM非製造業景況指数(総合)は、予想52.7に対して結果51.4と、結果が予想を下回りました。
そして、4月5日(金)には、注目度が高かった米国の雇用統計が発表されました。
3月非農業部門雇用者数変化(前月比)は、予想20.0万人に対して結果は30.3万人となっています。失業率は、予想3.9%に対して結果は3.8%でした。
3月平均時給(前月比)は、予想0.3%に対して結果も0.3%と、予想通りの結果となっています。平均時給(前年同月比)も同様に、予想4.1%に対して結果も4.1%でした。
雇用統計は全体として予想以上の結果となり、指標発表後はドル円上昇、ユーロドル・ポンドドルは下落しています。
今週の主要な経済指標、要人発言
4月10日(水)
21:30 米国 3月消費者物価指数(CPI)(前月比)
21:30 米国 3月消費者物価指数(CPI)(前年同月比)
21:30 米国 3月消費者物価指数(CPIコア指数)(前月比)
21:30 米国 3月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)
27:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
4月11日(木)
21:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
21:45 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
4月12日(金)
15:00 イギリス 2月月次国内総生産(GDP)(前月比)
注目は、水曜日に発表される米国のCPIです。現状では利下げ開始が6月という見方が一応過半数を超えていますが、CPIの結果次第でインフレが根強いと判断されれば、後ろ倒しになるケースも考えられます。
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
152円台に突入するか否かが焦点となりそうで、多くの市場参加者が注目しているため、この水準では激しい攻防が予想されます。日米金利差に基づけば、ドル買い円売りの圧力は健在ですが、この価格帯付近では日銀による為替介入の可能性があるため、警戒する必要があるでしょう。
先週は木曜日から金曜日にかけて大きく下げ、一時150.81円と151円を割り込んだものの、雇用統計の結果が良かったこともあり、151円台後半まで回復しています。
ドル円の日足を分析します。
152円手前のラインが強く意識されていることは明白で、ボリンジャーバンドの+1σをまたぐような値動きが続いています。ボリンジャーバンドのミドルラインは右肩上がりで、この時間軸では上昇圧が強いことを示唆しています。
続いて、ドル円の週足も確認してみましょう。
3週連続で、152円手前の価格帯で足踏みしていることが確認できます。ここで高値を切り上げると、ダウ理論的にも上昇トレンド継続という判断ができます。
ユーロドル(EURUSD)
4月11日(木)に、欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表と、ラガルドECB総裁の会見が予定されています。市場予想では金利は据え置きです。コメントの内容などに今後の見通しがあるか注目する必要があるでしょう。
ユーロドルの日足を分析します。
ボリンジャーバンドの-2σで反発し、ミドルラインまで到達したものの、終値で越えることはできませんでした。高値、安値ともに更新がなく、明確なトレンドが出ていないことを示唆しています。
続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。
週足でも、高値切り下げ、安値切り上げの三角保ち合いで、はっきりとした流れが出ていないと考えられます。
ポンドドル(GBPUSD)
ポンド関連では4月12日(金)に、2月月次国内総生産(GDP)(前月比)が発表予定です。前回0.2%に対して予想0.1%で、結果に注目が集まります。
それでは、ポンドドルの日足を分析します。
1.2532を底に、高値が切り下がっているため、調整相場に入っている可能性があります。どちらのラインをブレイクするのか注目する必要があるでしょう。
続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。
週足でも三角保ち合いの形に見えます。ボリンジャーバンドのバンド幅も急速に収縮しており、目先の値動きに勢いがないことを示唆しています。
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