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2024.03.04 FXON流 マーケット分析(2/26~3/3)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週の外国為替市場は、全体的に方向感に乏しい展開となりました。ドル円、ユーロドル、ポンドドルともに、明確な方向性は見られなかった1週間の流れを振り返っていきましょう。

2月26日(月)には、米国の新築住宅販売件数が発表されました。予想より悪い結果が出たものの、相場への目立った影響はありませんでした。

2月27日(火)には、日本の消費者物価指数(CPI)が発表され、予想よりも物価高が進行していることを示す結果が出ました。

2月28日(水)には、米国の四半期実質国内総生産(GDP)の前期比年率・改定値が発表され、3.3%から3.2%へ下方修正されています。

2月29日(木)の午前中、日銀の高田審議委員が、「2%の物価安定目標の実現がようやく見通せる状況になってきた」とコメントしました。マイナス金利政策の解除など、金融緩和策への検討が必要という考えを示したことで、円高が進行し、ドル円はそれまでキープしてきた150円を割り込みます。

ただし、高田審議委員が「どんどん利上げをするわけではない」というコメントを出したことで、円高は沈静化しています。その後、ドル円は反転上昇しました。

この日は、米国の個人消費支出(PCE)が発表されるも、ほぼ予想通りインフレの安定化を示す結果でした。それにより、ドル円は一時149.20円の安値をつけています。また、ユーロドルは1.0856の高値を、ポンドドルは1.2681の高値をそれぞれつけています。

3月1日(木)には、植田日銀総裁が「物価目標実現は見通せる状況に至っていない」と発言したことで、午前中からドル円は上昇に転じます。この日はユーロの消費者物価指数も発表され、予想を上回る結果となりましたが、相場への影響は限定的でした。

また米国のISM製造業景況指数も発表され、予想を下回る結果となり、一時ドル円が売り込まれました。

・今週の主要な経済指標、要人発言

3月5日(火)
24:00 米国 ISM非製造業景況指数(総合)

3月6日(水)
22:15 米国 ADP雇用統計(前月比)
24:00 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言

3月7日(木)
22:15 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
22:45 ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁の定例記者会見
24:00 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言

3月8日(金)
19:00 ユーロ 四半期域内総生産(GDP、確定値)(前期比)
19:00 ユーロ 四半期域内総生産(GDP、確定値)(前年同期比)
22:30 米国 非農業部門雇用者数変化(前月比)
22:30 米国 失業率
22:30 米国 平均時給(前月比)
22:30 米国 平均時給(前年同月比)

今週の注目は金曜日の雇用統計です。前回2月2日(金)の雇用統計では、非農業部門雇用者数が予想をはるかに上回る結果となり、ドル円は一気に2円以上も上昇しました。

現在、市場は米国の利下げ開始時期を6月からと予想しています。雇用統計が予想より悪い結果になれば、もっと早い時期の利下げが意識されて、一気にドル売りにつながる可能性があります。

今週の予測

各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。

ドル円(USDJPY)

今週は雇用統計以外に、3月5日(火)のISM製造業景況指数、3月6日(水)と3月7日(木)のパウエルFRB議長発言にも注目です。

一時的に下落して150円を割りこんでもすぐ戻り、大半の時間帯で150円以上をキープしているため、ドル円は底堅い動きを見せているといえます。さらなる高値を目指す材料があるかに注目が集まります。

それでは、ドル円の日足を分析してみます。

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2月の高値の150.88円に頭を押さえられてはいるものの、ほとんどの時間帯で150円以上をキープしていることがチャートからも分かります。金曜日の日足は上ヒゲを長く伸ばして反落しているものの、最終的に150円より上で引けているため、週足の終値も150円以上で確定しています。

続いて、ドル円の週足も分析してみましょう。

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先週は久しぶりの陰線となりました。ボリンジャーバンドの+1σに頭を押さえられるような展開が3週間続いています。ミドルラインが横ばいであるため、この時点では売り買いが拮抗していると考えられます。

ユーロドル(EURUSD)

今週は3月7日(木)にECBの政策金利発表がありますが、市場は据え置きを予想しています。また、3月8日(金)にはGDPの発表もあります。

それでは、ユーロドルの日足を分析していきましょう。

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ボリンジャーバンドの+1σを挟んだもみ合いとなっており、方向感に乏しいチャート形状といえるでしょう。ミドルラインも横ばい、上下のバンドも拡大していないため、値動きに方向性は表れていないと判断できます。

続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。

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先週と変わらず、1.05付近~1.11付近を推移するレンジ相場です。先週の週足を見ても、上下のヒゲが長く、実体が短いため、明確な流れは出ていないと考えられます。

ポンドドル(GBPUSD)

今週はポンド絡みで注目度が高い経済指標は予定されていません。そのため、ドルの動きに引っ張られることが多くなると考えられます。

それでは、ポンドドルの日足を分析してみます。

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上限は1.27付近、下限は1.26付近のレンジで推移していましたが、一時下限を割りこんでいます。しかし節目の1.25に到達する前に反発し、再度レンジ内に回帰しています。金曜日の日足も一時1.2612を下回りましたが、下ヒゲを伸ばして反転しました。

続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。

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高値を切り下げる一方で、安値は切り上げているため、一度どちらかに走り出すと明確なトレンドが発生する可能性があります。

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