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2024.02.12 FXON流 マーケット分析(2/5~2/11)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週の相場を振り返ると、ドル円は2月6日(火)に大きく下げ、2月7日(水)に147.61円の安値をつけました。翌2月8日(木)に大きく上昇し、2月9日(金)に149.57円の高値をつけています。

ユーロドルは、月曜~火曜にダブルボトムの形状で1.0722の安値をつけてから反転しゆっくり上昇。金曜日に1.0795の高値をつけています。

ポンドドルは、1.2518の安値を月曜につけてから反発。火曜~水曜にかけて上昇しますが、週の後半はレンジ相場となりました。

先々週の金曜日(2月2日)の米国雇用統計で、予想を大きく上回る強い結果が出て、ドルが大きく買われました。

さらに週が明けた先週月曜午前(米国は日曜日の夜)に、パウエルFRB議長がテレビ出演し、早期の利下げに否定的なコメントを出したことで、ドル高の流れが維持されました。この日のドル円はジリ上げに止まりましたが、ユーロドル、ポンドドルは大きく下落(ドル買い)しています。

先週は、それ以降はドル絡みの目立った経済指標や要人発言はなく、水曜は利食い主導の調整が入りました。

木曜には、今度は円絡みの材料が出ます。内田日銀副総裁が、「マイナス金利解除でも、ど んどん利上げをしていくようなパスは考えにくく、緩和的な金融環境を維持していく」といった内容のコメントを出しました。これにより、日銀の緩和策維持が当面続くと解釈され、円売りを呼ぶことになります。ドル円は149円台半ばの高値をつけましたが、ユーロドルやポンドドルは大きく動いていないことからも、円売り材料がドル円だけを動かしたといえます。

CMEのFedWatchツールを見ると、3月FOMCでの金利据え置き確率は84%まで上昇しています。さらに5月FOMCでも、1か月前の据え置き確率は6%に過ぎませんでしたが、それが39.3%まで上昇しています。市場が予想する利下げ開始時期は、早くて5月、もしかしたらその次の6月かもしれない...というのが現状です

今週の注目は、2月13日(火)に発表されるCPI(消費者物価指数)で、個人の消費動向を測ることができるデータが発表されます。現在、インフレ対策としての金融引き締めが各国の金融政策の基本路線である以上、基軸通貨国である米国のインフレ状況を知ることができるCPIは当然注目されます。

また、2月14日(水)にはユーロのGDP、2月15日(木)には英国のGDP、米国の小売売上高が発表されます。

今週の予測

各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。

ドル円(USDJPY)

米ドルの利下げ観測が後退(=ドル買い)、円のマイナス金利解除も時期不明(=円売り)ということで、この情勢が変化しない限りは、もともとある金利差に基づいてドル円は上を目指すと考えるのが自然です。

22年、23年と突破できなかった152円手前の高値への3度目のチャレンジが、近いタイミングで起きても不思議ではありません。

それでは、ドル円の日足を分析してみます。

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1月につけた高値の148.80円が、過去に何度もレジスタンスになってきましたが、先週の木曜日についにブレイクしました。一度こうやって完全に抜けてしまうと、次はサポート転換の目安になるかと注目できるというのが、テクニカル分析のセオリーです

この水準に引きつけて、買いを入れる戦略を狙う価値はあるかもしれません。

ボリンジャーバンドは、ミドルラインは上向きですが、上下のバンド幅が縮小しているため、ここが広がり出すと本格的なトレンド開始と解釈できます。

続いて、ドル円の週足も分析してみます。

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最高値である151.94円まで280pipsほど。距離的には1~2日で到達してもおかしくありませんが、ここから上値も重くなっていく展開が予想されます。

ユーロドル(EURUSD)

ドルと円とは違い、ユーロとドルの金利差は大きくないため、はっきりしたトレンドが出にくい地合いであることがベースにありそうです。

明確な流れが出にくいからこそ、短期的な波を取りに行く戦略がしばらくうまくいく可能性があるでしょう。

それでは、ユーロドルの日足を分析してみます。

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ボリンジャーバンドのミドルラインは右肩下がりなので、売りが本線です。ただ、上下のバンド幅は変化していないため、強いトレンドは出ていないことがチャートからも読み取れます。

もっと短い、4時間足以下にフォーカスしての短期トレードも検討しても良いかもしれません。

続いて、ユーロドルの週足も分析してみます。

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週足で見ると、1.05~1.11の幅に収まるレンジ相場であることが読み取れます。現在はレンジの中央付近に滞在しています。

長期的に流れがないわけですから、トレードをするとしたら、狭い損切りで回転させていく売買の方が向いていそうです。

ポンドドル(GBPUSD)

現在はドルの金利が相場のメインテーマであるため、ある意味脇役ともいえる、ユーロドルとポンドドルは、どちらもドルに振り回される似たような動きになっています。よって、ポンドドルもレンジ戦略が基本となります。

またテーマ外であるからこそ、毎回のニュースに過剰に反応しないため、テクニカル分析通りに動くという側面もあります。

それでは、ポンドドルの日足を分析してみます。

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レンジ下限になると予想していた1.2612を下に抜けましたが、結果的にダマシになって反発して再びラインより上で引けています。

もう一度この線より下に行く場合は、ラウンドナンバーでもある1.2500がターゲットになりそうです。

続いて、ポンドドルの週足も分析してみます。

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高値切り下げ、安値切り上げの形状で、年単位で見れば調整局面です。まずは、近くにある高値や安値を超えていけるかがポイントになります。

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