2023.09.18 FXON流 マーケット分析(9/11~9/17)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週も、大きな枠で見て「ドル買い、ドル以外の通貨売り」の流れは変わらずでした。
ドル絡みでいえば、先週は9月13日(水)にCPI(消費者物価指数)、9月14日(木)に小売売上高やPPI(卸売物価指数)が発表されました。全体的に「予想通りの良い結果」といった印象で、サプライズはないものの堅実なドル買いが継続する要因の1つとなりました。
9月14日(木)にはECB(欧州中央銀行)による0.25%の利上げも発表されました。しかしユーロの上値は重く、ユーロドルは下落(=ドルが上昇)しています。ポンドドルも下落しており、ドル買いの流れの中に収まる結果でした。
今週は9月20日(水)の27時に、FOMCがあります。今回は利上げしないというコンセンサスが市場で形成されており、おそらくサプライズなしの通過となると思われます。同時に年内に2回残るFOMCにおいて、利上げなのか据え置きなのかは、今後のファンダメンタルズ要素により判断されることになります。
今週の予測
各チャートにボリンジャーバンド(期間:20)の±1σ、±2σを表示して分析していきます。
ドル円(USDJPY)
先週のドル円は、月曜朝に大きくギャップダウンして始まり、その後も下げ続けて達した145.89円が底値となり、そこからは金曜のクローズまでずっと緩やかに上昇を続けました。その間にいくつか注目度の高い経済指標があったものの、市場の反応はおおむね想定通りといったところで、ドル高円安トレンドが変化することはありませんでした。
今週は水曜(日本時間は木曜早朝)にFOMCがあるものの、ここでの金利据え置きはほぼ完全に織り込まれているため、相場が激動する可能性は低いです。それ以外には強力な指標などは予定されていないため、チャート分析中心に売買チャンスを探す考え方も有効と思われます。
ドル円の日足チャートから見てみましょう。
148円手前の高値が、先々週からずっとずっと効いています。先週の上昇も、この水準で食い止められています。
今週の焦点はもちろん、ここを超えていけるかどうか。こういった注目度が高い水準では、ヒゲを伸ばしてのダマシが頻繁に発生するため、天底を綺麗に取ろうとしてそういった動きに巻き込まれることも多くなります。
上に抜けたのを確認してから最初の押し目で買い、あるいは反落したのを確認してから最初の戻りで売りというのが、確度が高いトレードの考え方になります。
続いて、ドル円の4時間足の分析となります。
目先は、ボリンジャーバンドも横ばいですし、数本の水平ラインがはっきり効いているレンジ相場であることが明白です。
レンジ上下限から、内側に戻る動きを狙うのも悪くないかもしれません。
ユーロドル(EURUSD)
先週のユーロドルは、水曜日までは流れがないレンジ相場でしたが、9月14日の21時15分に発表された欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表を引き金に、1.0747から1.0655まで100pipsほどの高低差をつける下落となりました。
今週のユーロドルに影響を与えそうなイベントは、9月19日(火)の18時に発表される消費者物価指数でしょう。前回の5.3%に対して、予想も5.3%となっていますが、この数値から大きく乖離があるかに注目が集まります。
ユーロドルの日足チャートから分析していきましょう。
ボリンジャーバンドのミドルラインは右下がりで、-1σと-2σの間をおおむね行き来しており、日足レベルでは下降トレンドであるといえます。
現在は今年の春の安値である、1.0635にタッチして反発したところです。ここが抵抗になるかどうかが、今週のポイントになりそうです。
続いて、ユーロドルの週足です。
先週と同じラインを引いていますが、明確にトレンドラインを抜け、なおかつ週足レベルでもボリンジャーバンドの下降バンドウォークが始まっています。つまりユーロ安ドル高の流れが現れていますが、これは高値を目指してドル円が上昇している動きともリンクしており、この時点での順方向への動きとなります。
ポンドドル(GBPUSD)
先週のポンドドルは、どちらかというと売り圧力が強い1週間でした。1.2462からスタートして1.2380でクローズなので、80pips程度下落したことになります。
今週の注目は、9月21日(木)の20時に予定されている政策金利の発表です。現在の5.25%に対して、市場の予想は5.50%と0.25%の利上げを織り込んでいます。ただし、この利上げで最後になるという見方もあり、そうなればポンド買いが一巡してからのポンド売りに移行するケースもありえます。
ポンドドルも、日足から見ていきましょう。
ポンドドルはユーロドルと似た動きです。ボリンジャーバンドのミドルラインは右肩下がり、下降バンドウォーク発生中であることも同様です。ただし、今年の春の安値である1.2307まではまだ少し距離がありますので、売りを仕掛けてこの手前で安全に逃げる手があります。
続いて週足を確認します。
こちらもユーロドル同様に、トレンドラインを割り込んでいます。また、終値がボリンジャーバンドの-1σを下に抜けたため、下降バンドウォークに入った可能性が高まりました。
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