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2023.02.20 FXON流 マーケット分析(2/13~2/19)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

為替市場全体としては値動きがそれほど戻らない中で、先週はドル円に注目が集まる一週間となりました。米10年債で見ると、17日に2023年初めて3.9%台に一時的ながら到達しています。そして米長期金利の上昇とともに、ドル円が上昇する形となりました。

ただし米10年債が3.9%台に到達した17日は、最終的に米長期金利は前日比マイナスで取引を終え、レンジを上方ブレイクし始めたドルインデックスも上ヒゲの長い陰線で取引を終了。ドル買いに進み始めた為替市場の頭を、金曜日に抑える形となりました。

上昇に向けた動きを始めたドル円に他の通貨ペアも追随することになるのか、という点が今週は注目されます。ただし20日は米国がプレジデントデーの祝日であり、今週の金融市場の実質的なスタートは21日からとなるためご注意ください。

今週の予測

ドル円(USDJPY)

200EMAの攻防の行方とともに米長期金利の動向を注視。

先週のドル円週足は実体の長い陽線を形成。頭を抑えられていた132円台を完全に突破して、134.14円で取引を終えました。また2023年の高値134.77円も17日に突破しており、135.10円が新たな年初来高値となっています。

132円台を上方ブレイクして年初来高値も更新したドル円ですが、まだ完全には上昇トレンド入りしていません。日足で見ると17日は年初来高値を更新したものの、上ヒゲが長く実体の短い陽線であり、売り圧力を強く受けている状態です。

また200EMA(200日移動平均線)を15日の上昇で突破して、その後200EMAを上回る状態は続いているものの、200EMA付近での終値が続いています。よって200EMAを上に抜けた状態とは言いがたい状態です。200EMAは相場の節目として機能することが多いため、ドル円はまだ反落の可能性を有しています。

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200EMAをこのまま上に抜けた場合の目標値は、昨年10月高値(151.94円)と1月安値(127.21円)に引いたフィボナッチ・リトレースメント38.2%の136.7円付近です。17日の終値(134.14円)から2円以上の距離があるものの、先週は3円以上の値動きがあり、上昇が続けば今週中に到達する可能性は充分あります。

今週のドル円は、200EMAの攻防の行方が注目されます。先週同様に米長期金利の方向に逆らうことのない取引が安全そうです。

ユーロドル(EURUSD)

フィボナッチ・リトレースメント23.6%の攻防の行方は。

先週のユーロドル週足は実体の短い上下にヒゲのある陽線を形成。2週間陰線が続いていましたが、下落は一旦止まる形となり1.0693ドルで取引を終えました。

ユーロドルの9月安値(0.9535ドル)と2月2日の高値1.1032ドルにフィボナッチ・リトレースメントを引くと、週足のローソク足の実体とリトレースメント23.6%が近接する状態です。ユーロドルは、リトレースメント23.6%の1.06ドル台後半で値動きが停滞しています。

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今後ユーロドルが下落の場合は、リトレースメント38.2%のある1.04ドル台半ばが目標値です。一方、上昇の場合は2月高値1.1032ドルの更新を目指すことになります。

ユーロドルの周辺市場も方向感の無い状態です、独DAX指数と独米長期金利差は、いずれも高値圏でのレンジ入り。またドルインデックスは上放れの可能性もありますが、17日の反落で再びレンジの上方に戻りました。

値動きが停滞する現在のユーロドルの1.06ドル台後半は、フィボナッチ・リトレースメント23.6%前後ということに加え、昨年末の抵抗帯でもあります。よって、サポート&レジスタンス反転で支持帯となりつつあります。次の値動きを読むのが難しい状態にあるユーロドルですが、リトレースメント23.6%である1.06ドル台後半の攻防の行方が注目されます。

ポンドドル(GBPUSD)

フィボナッチ・リトレースメント23.6%と200EMAに挟まれた状態、ブレイクの発生待ち

先週のポンドドル週足は上下にヒゲのある実体の短い陰線を形成。先々週は陽線ながら上下にヒゲがある実体の短いローソク足であり、2週間続けて方向感のない取引が続き1.2040ドルで取引を終えました。

ポンドドルの昨年9月安値1.0352ドルと本年の1月高値1.2447ドルでフィボナッチ・リトレースメントを引くと、リトレースメント23.6%の1.95ドル台にタッチした状態です。また、日足で見ると1.21ドル台には200EMAも存在しており、現在のレートは200EMAとリトレースメント23.6%に挟まれています。よって、どちらかを明確にブレイクしない限り、トレンド発生は難しいです。

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周辺市場では、英株価指数FTSE100は緩やかながら高値更新を継続中です。また英中央銀行(BOE)はインフレもあり利上げ継続スタンスを維持しており、英中央銀行のスタンスとともにFTSE100の上昇継続はポンドの上昇を後押しする可能性があります。

ポンドドルは上昇期待がある反面、フィボナッチ・リトレースメント23.6%と200EMAに挟まれた状態が続いており、どちらかのブレイク待ちがベターといえそうです。

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