2023.01.30 FXON流 マーケット分析(1/23~1/29)
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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント
先週は中国などが春節入り。中国の経済成長とともに春節時期の為替市場は停滞する年が多くなりましたが、今年も良好な指標発表のあった豪ドルを除き、方向感は出ませんでした。今週は春節明けで値動きが期待できるものの、月末・FOMC後の金利発表(1日)、米雇用統計(3日)とイベント盛りだくさんの週です。よって、結果次第では一気にレートが動く可能性もあります。
金融市場全体に大きな変化が見られなかった先週を経て、春節明けかつイベント週の今週にこれまでのレンジをブレイクする値動きが生じるのか、という点が注目されます。
今週の予測
ドル円(USDJPY)
イベント週入りでレンジ相場を突破の可能性、周辺市場とイベントの発表内容に留意。
先週のドル円週足は実体が短く上ヒゲの長い陽線を形成。先々週も陽線を形成しており、反発が続いた形となっています。ただし先週は高値131.11円と安値129.02円が約2円幅の取引に留まっており、春節週であまり値動きの出ないレンジの週となりました。
周辺市場ではドル建て金価格が24~25日と年初来高値を更新したものの、26日に大きく下落してこれまでの高値圏に戻されることに。またドルの他通貨に対する相対的な強さを表すドルインデックスは、1月半ばから続く安値圏での取引が継続。米長期金利も米10年債金利が3.4~3.5%台での取引に留まるなど、ドル円に影響を与える各商品も方向性が出ていません。
よって、周辺市場からドル円の今後の方向性を探るのも難しい状態です。
為替市場は既に2月1日のFOMCの結果に注目している状態です。よって、ドル円の値動きもFOMC次第といえます。FOMCの結果を受けて、米長期金利が3.4~3.4%台を下方向にブレイクする値動きを見せれば、ドル円も下落に進む可能性が高いです。
ただし3日に米雇用統計を控えており、米国の利上げは雇用市場次第の面もあるため、FOMC後の第一波と、米雇用統計後の第二波では異なる値動きが生じる可能性を考慮する必要も。
ドル円は先週のレンジ相場の後、今週から値動きは変化する可能性があります。しかし、ダマシの値動きの後に本当の値動きが生じる可能性も踏まえる必要があります。周辺市場の状況及び各イベントの発表内容にも注意しながらの取引が必要といえるでしょう。
ユーロドル(EURUSD)
節目価格1.1000ドルまであと一歩だが到達後はトレンド転換に警戒。
先週のユーロドル週足は実体の短い上下にヒゲのある陰線を形成。昨年9月の底打ち後、週足は陽線が続き上昇基調にありますが、上昇は小休止した状態となりました。
1.0867ドルで週の取引を終えたものの、週の高値は1.0929ドルであり、節目価格1.1000ドルが目前です。
ユーロドルは、昨年2月の高値と9月の安値の間に引いたフィボナッチ・リトレースメントに沿いながら上昇中です。現在はリトレースメント61.8%から76.4%に向けて上昇を続けています。また目標値となるリトレースメント76.4%は1.1ドル台にあり、節目価格1.1000ドル近辺のため、ユーロドルは1.1ドル台が注目を集めやすい状態です。
ただし、フィボナッチ・リトレースメント76.4%は到達後に反落が生じやすくなる領域でもあります。よって、1.1ドル台到達後は更に上昇する可能性もありますが、9月から進んだ上昇が終わる可能性も踏まえた対応が必要です。
先週は値動きが停滞したものの、ユーロドルは上昇トレンドを維持しました。今週は春節明けかつイベント週で、上昇を再開する可能性があります。ただし一段高となった場合でも、上昇トレンドの終了を意識した取引を求められることになりそうです。
ポンドドル(GBPUSD)
12月高値1.2446ドルの攻防の行方に注目。
先週のポンドドルは実体が短い上下にヒゲのある陰線を形成。12月高値1.2446ドルが天井となり、天井に向けて上昇が続くなか、1.2397ドルで取引を終え高値更新が目前です。
先週は12月高値1.2446ドルが意識された一週間となりましたが、為替市場全体が小動きに留まる状況下で、高値突破には至りませんでした。
今週のポンドドルは、12月高値1.2446ドルの攻防の行方が注目されます。これまで上昇の続いたポンドドルですが、ポンドを支える英経済は主要国なかでは脆弱な状態です。高いインフレ、ストライキ発生に加え、コロナ禍の落ち着きとともにブレグジット時の積み残しの課題も再浮上しつつあります。
周辺市場では英株価指数FTSE100が天井圏から下落し、また英米長期金利差も天井圏か縮小しており、ポンドドルの12月高値の上方ブレイクを示唆する状態ではありません。
今週のポンドドルは12月高値1.2446ドルの攻防の行方が注目されます。また12月高値1.2446ドル到達後にそのまま上昇するシナリオだけでなく、弱いファンダメンタルから12月高値1.2446ドルで目標到達となり、反落するリスクも踏まえた上での対応が必要となりそうです。
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