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2023.01.16 FXON流 マーケット分析(1/9~1/15)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

日本勢が本格的に為替市場に復帰した先週はドルが下落しました。ドルの他通貨に対する相対的な強さを表すドルインデックスを見ると、昨年12月から続いた安値圏でのレンジが9日に下方ブレイクを開始。更に、12日の米12月消費者物価指数(CPI)発表後にもう一段下落して、12月から続いた安値圏の下方ブレイクが確定することに。13日も若干のドル安が進んでおり、ドルインデックスの週足は長い陰線を形成しました。

ドルの大幅安を背景にドルストレート通貨では、これまで効いていたサポート&レジスタンスをブレイクする値動きが多く見られた1週間となっています。

今週の予測

ドル円(USDJPY)

節目価格130円を割れに加えて安値を更新、今週も下落継続か。

先週のドル円週足は長い陰線を形成。131.86円で取引が始まったものの、127.85円で取引を終えて、ローソク足の実体ベースで4円下落しています。

ドル円は12月後半から130~134円台でレンジを形成しましたが、先週の下落により130円台を下に抜け始めており、新たな下落トレンドが開始されつつあります。

昨年3月の115円台から10月の151円台まで、急速に30円以上も駆け上がったドル円ですが、既に11月から昨年の急騰分の巻き戻しが始まっている状態です。上昇スピードが速かった分、下落も速い可能性があります。よって、サポートの下方ブレイクが始まりつつあるなか、下落スピードにも注意が必要です。

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今週も大枠では下落継続が予想されます。ドル円の値動きに影響を与える米日長期金利差は縮小が継続しており、また円と逆相関の値動きを見せる金価格が今年に入り上昇が継続中で、いずれも下落を示唆しています。

なお、世界的に株価の上昇が見られるものの、日経平均は完全に出遅れる形となりました。特に独DAX指数や英FTSE100など欧州圏の株価が堅調に推移中です。更に金融市場のリスク度合いを示すVIX指数が13日の下落で昨年1月と同等の低い水準まで下落しており、今後リスク回避が更に進み為替市場に影響を与える可能性があります。

サポート割れ後の戻しが一時的に生じる可能性はあるものの、周辺市場の状況からもドル円の下落は今週も続く可能性が高いと予想されます。

ユーロドル(EURUSD)

フィボナッチ・リトレースメント76.4%の1.1ドル台前半に向けた上昇に注目。

先週のユーロドル週足は実体の長い陽線を形成。先々週は陰線となりましたが、その前は6本続けて陽線であり上昇を再開した形となりました。

12月15日の1.0736ドルが直近高値となり上値を抑えられていたユーロドルですが、先週の上昇により高値を更新して1.0832ドルで取引を終えています。ユーロドルは昨年9月28日の0.9535ドルが底となり上昇が継続中です。先週の上昇による高値更新で、上昇は再スタートを始めつつあります。

ユーロドルは、昨年2月の高値と9月の安値で引いたフィボナッチ・リトレースメントが効きながら上昇を続けています。昨年12月からの値動きの停滞は、リトレースメント61.8%に頭を抑えられていた状態です。フィボナッチの観点からは、次の目標値は76.4%の1.1ドル台前半となります。

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ファンダメンタル的にも、欧州の暖冬により、暖房費高騰によるユーロ圏の経済の混乱というワーストシナリオが崩れており、ユーロは買い戻されやすい状態です。

ユーロドルは先週の上昇を受けて、今週からフィボナッチ・リトレースメント76.4%の1.1ドル台前半に向けた上昇が始まるのか、という点が注目されます。

ポンドドル(GBPUSD)

200EMAを前後する状態が継続中、周辺市場も上昇が一服。

先週のポンドドルは、ほとんど上下にヒゲのない陽線を形成しました。主要なサポート&レジスタンスのブレイクは生じておらず、ドル円やユーロドルの値動きに比べると特徴に欠ける値動きとなっています。

昨年11月後半から、ポンドドルは200EMA(200日移動平均線)を上下する状態が継続中です。12月に上に抜けたかと思われる場面もありましたが、12月14日の1.2446ドルが高値になった後は再度200EMAを割れて、200EMAを上下する状態が継続。先週は200EMAを上に抜けましたが、依然として200EMA付近に位置しています。

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ポンドの周辺市場では英米長期金利差、ポンドインデックスのいずれもポンドドル同様に上昇後の値動きが一服している状態です。よって、今週もポンドドルはこれまで同様に、200EMA付近の値動きに留まる可能性があります。値動きが激しいことで知られるポンドですが、値動きの停滞が続きそうです。

ポンドドルはトラス前政権の経済対策発表による急落後の急騰が一服した状態であり、次の値動きを模索中です。ただしファンダメンタル的には英国のインフレが続く中で、ブレグジット時のEUとの貿易交渉の積み残し問題がコロナ禍の一服とともに再浮上を始めており、弱含んでいます。

ポンドドルはファンダメンタル的な弱含みがあるなかで、200EMA前後での取引がいつまで続くのか、そして上下どちらに離れることになるのか、という点が当面の注目点となりそうです。

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