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2023.01.09 FXON流 マーケット分析(1/2~1/8)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

日本は年末年始に長期休暇に入りますが、欧米の年末年始は単なる休みです。クリスマス休暇が明けると、徐々に金融市場は参加者が戻り、1月1日の祝日明けから通常の業務開始となります。ただし2023年はカレンダーの並びから、日本勢もカレンダー通り1月4日(水)から市場に復帰しています。

2023年最初の週は、6日の米雇用統計までドル高が進展。しかし米雇用統計を受けて、一気にドルが売られました。ドルの他通貨に対する相対的な強さを表すドルインデックスでは、週足は上ヒゲの長い陽線を形成しています。

ドルの観点では、米雇用統計で相場付きが一変した2023年第1週となりました。来週は、米雇用統計を機に生じたドル安の流れが続くのか、その継続性が注目されます。

今週の予測

ドル円(USDJPY)

12月20日から続く130~134円台のレンジを抜けるか。

1月第1週のドル円は、3日から3日続けて日足で陽線となり、週足は陽線を形成しています。3日の下落で直近安値を更新して129.50円まで下落しました。しかし130円割れが反発の合図となり、その後は上昇が続きました。ただし6日の米雇用統計発表で材料出尽くしとなり、下落に転じ132.13円で取引を終えています。

ドル円は、10月21日の天井151.94円と1月3日の直近安値129.50円のフィボナッチ・リトレースメント23.6%と、200日移動平均線が134円台半ばに存在します。1月3日からの上昇は、134円台半ばを目指す形で上昇しました。更に、6日の雇用統計発表直前に134.77円まで上昇し、134円台半ばの両者のポイントにはタッチ済です。

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今週は本134円台半ばの水準タッチ後の取引となります。ドルの上昇が続くなら、次の目標値はフィボナッチ・リトレースメント38.2%のある138円付近です。ただし134円台半ばのタッチで上昇一服となると、再び節目価格130円を目指す展開が予想されます。

ドル円は12月20日から、130~134円台でのレンジが続く状態です。先週も同レンジ内での取引に留まりました。

米雇用統計明けの今週は、12月から続く130~134円台のレンジが上下どちらかに抜ける値動きが生じるのか、という点も値動きの方向性に加えて注目点といえるでしょう。

ユーロドル(EURUSD)

年末からの高値圏1.07ドル台と200EMAのある1.04ドル台をどちらにブレイクするか。

1月第一週のユーロドル週足は、下ヒゲの長い陰線を形成しました。ユーロドルの週足は6本続けて陽線を形成しており、11月以来の陰線です。またユーロドルは、昨年続いた下落トレンドが9月28日0.9535ドルで底値となり、底値からの反発が続きました。しかし2023年は早々に反落して、1.0642ドルで取引を終えています。

ユーロドルは10月の底値からの反発の過程で、1.04ドル台の200日移動平均線(200EMA)で値動きが一旦停滞しました。最終的に200EMAは上に抜けましたが、先週の下落により再び200EMAに近付いています。今週から再び200EMAを意識する展開が予想されます。

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今週のユーロドルは200EMAに再びタッチするか、先週の反落が一時的なものとなるかが注目点です。今週もドル高が続けばユーロドルは200EMAタッチ後も下落に向かうことになります。

ただし独12月CPI(消費者物価指数)が市場予想を下回る数字となり、インフレに苦しんだユーロ圏経済も一服した可能性があります。エネルギー価格の下落に加え暖冬の影響もあり、ユーロ圏の経済が底堅い推移を見せれば、ユーロ買いからユーロドルは上昇する可能性も否定できません。

ユーロはファンダメンタル的には売られ続けていた状態です。しかし独12月CPIの結果などから、今後は買い戻しが進むことも想定されます。

今週のユーロドルは、これらのドルとユーロの綱引きの中で、年末からの高値圏1.07ドル台ドルと200EMAのある1.04ドル台をどちらにブレイクするか、という点が注目されます。

ポンドドル(GBPUSD)

フィボナッチ・リトレースメント38.2%の1.16ドル台半ばを目指すか。

1月第一週のポンドドル週足は、実体の短い下ヒゲの長い陽線を形成。ポンドドルはトラス前政権の経済対策が嫌気され、9月26日に1.0352ドルまで下落しました。しかしその後は急反発が継続し、12月14日の1.2446ドルが戻り高値となりました。12月の週足は下落が続きましたが、最終週に続き2週連続で週足は陽線を形成し1.2094ドルで取引を終えています。

イギリスの10月以降の物価高継続など、経済的には苦しい中でポンド高が続きました。しかし、為替と経済状況がリンクする形に12月以降はなっています。

その中でポンドドルの日足は、12月22日以降200日移動平均線(200EMA)を割れて、先週の下落で200EMAを下放れし始めています。ただし、6日の米雇用統計の発表により再び200EMAに近付き、200EMA付近で週の取引を終えています。

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またポンドドルは、底値(1.0352ドル)と戻り高値(1.2446ドル)の間に引いたフィボナッチ・リトレースメント23.6%を先週下に割れ始めました。よって次の目標値は、リトレースメント38.2%の1.16ドル台半ばとなる可能性があります。

リトレースメント23.6%を超えると、3割戻しとなる38.2%は比較的到達するケースが多いです。今週はリトレースメント38.2%のある1.16ドル台半ばを目指した下落が続くか注目されます。

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