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2022.11.28 FXON流 マーケット分析(11/21~11/27)

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為替市場の先週の振り返りと今週のポイント

先週は23日(水)が勤労感謝の日(日本)、24日(木)が感謝祭(米国)、25日(金)がブラックフライデー(米国)となりました。よって、23日以降の週の後半に近付くにつれて、市場参加者が少なくなり為替市場は値動きが小さくなりました。

今週は主要国の祝日などはありません。また2日(金)に米雇用統計を控えており、今週から年末相場がスタートします。

感謝祭後は金融市場の参加者が減り、極端な値動きが生じることが例年あります。今年はサッカーワールドカップの開催も重なっており、突発的な値動きに右往左往せぬよう例年以上の注意が必要です。

今週の予測

ドル円(USDJPY)

米10年債金利が支持帯割れのなか、レンジの安値かつ11月安値の137.65円を割れるか。

先週のドル円は週足で陰線を形成。11月10日の米10月CPI発表後に急落した後、先々週に反発を見せたものの、先週の下落で反発分のほとんどを戻す形となりました。反発前に139~140円台での小動きが続いたものの、139.11円で取引を終え完全に往って来いの状態です。

ドル円下落の背景は米長期金利の下落にあります。米長期金利も先々週に反発しましたが、先週は反発分以上の下落を見せました。米10年債金利を見ると支持帯となっていた3.7%台を24日に割れて、25日も3.691%で取引を終え支持帯を割れました。

よってレンジに戻ったドル円と比べ、長期金利の下落は若干進んでいる状態です。今週ドル円が米長期金利を追いかけるなら、下落の可能性が高いといえます。

ドル円は10月高値151.94円と11月安値137.65円にフィボナッチ・リトレースメントを引くと、11月21~22日にリトレースメント23.6%を超えたものの、その後反落しました。しかしまだ安値は割れておらず、次の目標値としてリトレースメント38.2%の143.1円台の存在は留意する必要があります。

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一方で米長期金利と同様に安値を割れると、次は節目価格130円が意識されます。特に130~131円台は、5月から8月にかけてサポート&レジスタンス転換が生じた水準でもあり注目されます。

米長期金利が支持帯を割れるなかで、ドル円もレンジの安値かつ11月安値の137.65円を割れて下落が進むのか、という点が注目されます。

ユーロドル(EURUSD)

終値ベースでは高値更新も200EMAの攻防の行方を注視。

先週のユーロドルは週足で実体の短い陽線を形成しました。先々週に若干の下落を見せたユーロドルでしたが、全戻しの状態です。

11月半ば以降のユーロドルは、日足の200日移動平均線(EMA)が明確に意識されています。11月の安値からの急騰は、200EMAを目指した形となりました。11月15日に200EMAを突破し1.0481ドルが高値となった後は反落。

先々週の下落で一旦200EMAから離れましたが、先週の上昇で再び200EMAにタッチしました。そして24~25日は200EMAの前後で小動きの状態です。

今週のユーロドルは、200EMAを巡る攻防が上下どちらに抜けるのか、という点が見所です。米長期金利の支持帯割れと同様、ユーロドルも終値ベースでは、24日に16日の高値を更新しています。よって高値切り上げが始まりつつあります。ただし直近高値1.0481ドルは超えておらず、今週上昇が進む場合は1.0481ドルの突破がポイントです。

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一方で下落の場合は、底値でもある9月安値と11月高値の間のフィボナッチ・リトレースメント38.2%の1.012ドル台が目標値です。先週の反発はリトレースメント23.6%のタッチ後の戻しと捉えることができるため、下落が再開する場合はリトレースメント38.2%が意識されることになります。

ユーロドルは200EMAの攻防の行方、という明確な争点があるため、その行方が注目されます。

ポンドドル(GBPUSD)

節目価格1.2000ドルを回復、3週間続いた上昇の継続力を注視。

先週のポンドドルの週足は陽線を形成。3週間続けて陽線となり上昇が継続中です。ポンドドルは15日から横ばいの展開が続いたものの、23日に大きな上昇を見せてそれまでのレンジを突破しました。翌24日も米国が祝日のなかで上昇しており、新たな上昇に向けて動きを始めた状態です。

ポンドドルの上昇を牽引しているのは、英株価指数FTSE100といえます。11月は各国の株価指数が上昇するなかでFTSE100も上昇しており、年内の高値圏を回復。米株価指数に比べ上昇が顕著な状態です。英経済は米国よりも高いインフレで苦しんでいますが、株高・ポンド高でファンダメンタルとは逆方向に相場は進んでいます。

ポンドドルは、9月26日の底値1.0356ドルからの反発過程にあります。そして、先週の上昇で節目価格1.2000ドルを回復しました。節目価格1.2000ドル回復で一旦反落するか、節目価格に関係なく上昇が続くか注目されます。

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ただし6~8月に天井圏を形成した1.23ドル台が目前に控えており、上昇が進む場合でも1.23ドル台で一時的な反落が生じる可能性も否定できません。なお、既にタッチしている200EMAの存在にも注意が必要です。

ポンドドルは英国のファンダメンタル状況が芳しくないなか、3週間続けての上昇に加え節目価格1.2000ドルを回復しており、上昇の継続力が注目されます。

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